(NTT BCS) 硬派的社評漫筆+Rits

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6-8 免疫とは -2

2014年06月12日 | 身辺

我等の体は60兆個の細胞から形作られている。それは皮膚・毛・爪等により外部より遮断されている。目・耳・鼻・口・肛門等、体が外部と接触する部位は各々に湿潤・膜・繊毛などのフィルターで外部からの細菌・バクテリア・ウイルス・アメーバ・かび・寄生虫等の侵入を防いでいる。 
免疫とは疫病が体に入って来るのはご免蒙りたいと言う意味の  免と疫だ。
しかし「蜂に刺された」時、その毒素(疫病)はどんな体の組織・働きで皮膚の外に排出されるのだろうか。
  これは血液・リンパ系の働きによる。それらはどの様に、体内で生産されるのか。
骨の中には骨髄が満たされている。これから「赤血球・血小板・白血球」が作られ血液となる。
別に骨髄の中からリンパ系の「B・T細胞」が出来る。白血球が分化しリンパ系の「好中球・マクロファージ」となり上記のB細胞・T細胞とでリンパ集団が形成される。それらは体の中の300~600 のリンパ節に待機して外部から「疫病」の侵入に備えている。
 先述のように「蜂の毒」が体内に入るとその最寄りのリンパ節から・好中球(リンパ防衛軍団の兵士)が先ず侵入の場に駆けつけ侵入者と限 定戦争を為し力が尽きると傷口から膿となり侵入者と共に排出される。
マクロファージ(下士官相当)が次に出動する。捕らえた敵を破壊し、 その破片をT細胞に伝達する。
B細胞-Bone cell (将校相当)はミサイルを発射し敵を突き刺す。 
B細胞は侵入者(抗原)に対抗する(抗体)を作る。様々な抗原の型に応じそれを排除する抗体を自由に作る能力を持っている。
病気の原因となるあらゆる微生物、更に驚くことに未だ我々の科学では知りえない、これから発生する「抗原物質」に対して対応する「抗体」を作り得る。
T細胞-Thymusドイツ語で胸腺の意味-後述す(最高司令官)は3種にわかれる。
 1。ヘルパーT マクロファージから運ばれた情報を判断し指令を出す。 
 2。キラーT ウイルスなどに感染されてしまった細胞を破壊。
 3。サプレッサーT 侵入者が排除されるとヘルパーTに攻撃終了を進言。 
B細胞の偉大な能力の一つに「ハシカ」等に一度罹るとB細胞はこの侵入者を記憶していて、2度目に侵入されると素早くこれに対抗する抗体細胞を産出するので、同一病には罹らない。
この性質を利用したのが予防注射だ。即ち予め弱い病原体を注射しておき、それをB細胞に記憶させておく、その後本物の病原体が侵入してもB細胞が抗体を増殖し本物(抗原)を破壊するので大病にはいたらない。
今はしないが「種痘」が代表例だ。 
臓器移植をすると「拒絶反応」が起きる。これは他人の臓器を自分の中に入れるのだから自己のT細胞は当然侵入者としてこれを排除する。
移植される人にはその必要性が有り脳は受入れようと判断するが、本能的・自律的に働くT細胞はそれを無視する。
そこでT細胞の力を押さえる為に、「免疫抑制剤」を投与しなければならない。この薬は副作用がきついが、移入臓器の定着を計るためにはやむを得ない。
更に全身的に抵抗力が落ちるから病原体が侵入しても排除する能力がなく「感染症」になりやすい。二律背反だ。
  臓器移植はアメリカで非常に発達しているそうだ。脳死した人に、心臓死した人の首から上をアッセンブリ移植する事も可能に成るかもしれない。その場合、アイデンティティは前者か、後者か。しかし移植された脳は本体のT細胞に非自己として排除されるのでは無いだろうか。


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