『国際紛争--理論と歴史
[原書第5版]』
ジョセフ・S・ナイ・ジュニア・編/
田中明彦、村田晃嗣・訳/有斐閣2005年
この本はハーヴァード大学での講義のために
執筆された「国際政治」への入門書であるらしい。
ここでも脱国家が書かれています。
アメリカの大学でもそう教えているようです。
教科書ということで、
あまり特質したことは書かれてありません。
そのなかでも、異常なことが書かれてありました。
アメリカらしいことですが……。以下引用します。
「だが、平和主義者にとっては、「暴力はさらなる暴力を生むだけだ」という結果主義的な見解を追加する者もある。しかし、時として、暴力に対抗しないことが、さらなる暴力を生むこともありうる。たとえば、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が9月11日の事件後に反撃していなければオサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)がアメリカにもう手は出さなかったであろうとは、想定しがたい」
聖書の時代から言われていることの方が賢明でしょうね。
最近はテロのない日の方が珍しいのですから……。
第一次世界大戦のドイツは、国内問題から目をそらすために、
戦争を行ったと書いてあります。
何も他国のことを書かなくとも、クリントン大統領のことを
書けばいいのにと思います。
国際紛争をなくそうという努力をしているように
思えないのは教科書でも同様のことみたいです。
学生たちも、やはりアメリカの利権を守るのが、
アメリカのエリートと教育されていくのでしょうね。
日本のことが案外、理解されているようも
思えました。引用します。
「満州での事例を理解するには、日本の状況を理解する必要がある。日本は19世紀の半ばに、あわや帝国主義の侵略の犠牲になるところから、19世紀の末には立派な帝国主義国に変容した。日本は1904-1905年の日露戦争でロシアを破り、1910年には朝鮮半島を植民地化して、第一次世界大戦では戦勝国にら列した。戦後、日本は大国としての認知を求めた。ヨーロッパ諸国とアメリカはこれを躊躇した。パリで、西洋諸国の政府は、国際連盟規約が人種平等の原則すべきであるという日本の提案を拒否した。1920年代に、アメリカは日本からの移民を排斥する人種差別的な法律を可決したし、イギリスは日本との2国間条約〔日英同盟〕を破棄した。多くの日本人は、自分たちが大国クラブの加盟する段になるとルールが変更されてしまった、と感じた」
名言としては、
「邪悪な動機をもつものは容易に
戦争を他国のせいにする。--A.J.P.テイラー」
国内と海外をわけて論じてほしくありません。
これは歴代のアメリカ大統領にもあてはめて欲しいものです。
昔は「銅」のために戦争がおこったと
書く人もいますが、今は光ファイバーのおかげで、
銅の使用は低下しているようです。
エネルギー問題を解決することは平和にもつながります。
もくじ[平和のための読書]
[原書第5版]』
ジョセフ・S・ナイ・ジュニア・編/
田中明彦、村田晃嗣・訳/有斐閣2005年
この本はハーヴァード大学での講義のために
執筆された「国際政治」への入門書であるらしい。
ここでも脱国家が書かれています。
アメリカの大学でもそう教えているようです。
教科書ということで、
あまり特質したことは書かれてありません。
そのなかでも、異常なことが書かれてありました。
アメリカらしいことですが……。以下引用します。
「だが、平和主義者にとっては、「暴力はさらなる暴力を生むだけだ」という結果主義的な見解を追加する者もある。しかし、時として、暴力に対抗しないことが、さらなる暴力を生むこともありうる。たとえば、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が9月11日の事件後に反撃していなければオサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)がアメリカにもう手は出さなかったであろうとは、想定しがたい」
聖書の時代から言われていることの方が賢明でしょうね。
最近はテロのない日の方が珍しいのですから……。
第一次世界大戦のドイツは、国内問題から目をそらすために、
戦争を行ったと書いてあります。
何も他国のことを書かなくとも、クリントン大統領のことを
書けばいいのにと思います。
国際紛争をなくそうという努力をしているように
思えないのは教科書でも同様のことみたいです。
学生たちも、やはりアメリカの利権を守るのが、
アメリカのエリートと教育されていくのでしょうね。
日本のことが案外、理解されているようも
思えました。引用します。
「満州での事例を理解するには、日本の状況を理解する必要がある。日本は19世紀の半ばに、あわや帝国主義の侵略の犠牲になるところから、19世紀の末には立派な帝国主義国に変容した。日本は1904-1905年の日露戦争でロシアを破り、1910年には朝鮮半島を植民地化して、第一次世界大戦では戦勝国にら列した。戦後、日本は大国としての認知を求めた。ヨーロッパ諸国とアメリカはこれを躊躇した。パリで、西洋諸国の政府は、国際連盟規約が人種平等の原則すべきであるという日本の提案を拒否した。1920年代に、アメリカは日本からの移民を排斥する人種差別的な法律を可決したし、イギリスは日本との2国間条約〔日英同盟〕を破棄した。多くの日本人は、自分たちが大国クラブの加盟する段になるとルールが変更されてしまった、と感じた」
名言としては、
「邪悪な動機をもつものは容易に
戦争を他国のせいにする。--A.J.P.テイラー」
国内と海外をわけて論じてほしくありません。
これは歴代のアメリカ大統領にもあてはめて欲しいものです。
昔は「銅」のために戦争がおこったと
書く人もいますが、今は光ファイバーのおかげで、
銅の使用は低下しているようです。
エネルギー問題を解決することは平和にもつながります。
もくじ[平和のための読書]