磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

夢の街・不思議の国 少年の日の大連

2005年12月05日 | 読書日記など
『夢の街・不思議の国
  少年の日の大連
      牧野彰夫・著/MBC21 2005年




夢の国・不思議の国ですか……。
このタイトルに誘われました。

今の時代ではない、
中国の地方で、ソ連人(グルジョア人など)
との交流を描いておられます。

なかなか興味深いものがありました。

中国人は広場で、雲雀の鳴き声の
コンテストのようなものをしていたり、
なかなか素敵だなあーと思いました。

戦時中なども中国人は
儒教の教えを守っていきていたのに、
文化大革命で、儒教の教えはなくなったようです。

アジアの人間の至宝というべき、
周恩来のような素晴らしい人物が
もう中国ではみられないかと思うと
寂しいものがあります。

京都の記述は笑いました。
まあ、そういう見方もあるんだろう
なあーと思いました。

ソ連人は体制を嫌っていて、
友人付き合いができたそうです。
しかし、アメリカ人は対等の関係に
なれなかったそうです。

ソ連を一つにしていたのは、
警察の力によったという感じです。




インターナショナルニート 世界放浪というBlogでは、日本の若者が大連ではありませんが、
中国を放浪中です。


もくじ[その他]

神様の代理

2005年12月05日 | 短編など
神様の代理

天上界では神様たちはいろいろな事が起こって、
この世をみていられなくって、窮余の一策をとった。

ちょうど、そのとき与作という信心深い男が死んだ。
そして神様は彼に神の代理をつとめてもらおうと考えた。

彼がなぜ、神様の代理に選ばれたかというと、
彼は信心深い男で信用できるからという。

自分の孫たちのために神の力を悪用することもないだろう。

しかし、彼には一つ欠点があった。
とても呑気なのです。

--ということで、むかしむかしのことよ。

神様の代理人の与作どんは煎った豆をポリポリ食って、
下界を見下ろしていました。

「雨ば降らしてくんしゃい」と南の人がいえば、
ほいほいと雨を降らす。
「雨ばやましてくんろう」と北の人がいえば、
ほいほいと、雨を降り止みました。
一日に180回も降ったり止んだりしました。

ほんで、与作どんは頭をかいて、
「のりすぎたのう」と笑っていたそうじゃ。

それから、雨は水源地にはよく降った。
町の中では、降っていても、傘をもっていない人がいたら、
そのまわりだけは雨が降らないようにしていました。
何と親切な神様なことでじゃろう。

村のみんなは今年は変な年だなあ。
こら何かいいことがあるとかないとか、
みんなは大騒ぎしておったそうじゃ。

村の宮さんに子のできん女の人がきて、
「男の子ばほしかあ~」
というたら、ほいほいと子宝がさずかった。

それをみて、欲深い女も同じように
お祈りした。
そうしたら、与作どんは、ほいほいと子宝をさずけた。

与作どんは、欲深い女がいったように、
容姿もよく、頭もよく、運動神経もよく、
親のいうことをよくきく男子を授けた。

でも、どこか変わっていた。
与作どんは帳簿をみて、
「あっ、魂をいれるのを忘れてしまったあー」
と大騒ぎしましたが、今からはどうもできないそうで、
与作どんは、頭をなやませたそうじゃ。

あまりにも、条件をつけるので、
呑気な与作どんは、魂をつけるのを忘れてしまったんじゃ。

そんでも、世の中というものは、
魂があろうがなかろうがいいみたいで、
お城づとめした、その男の子は青年になり、
大出世していた。

ついにはお姫さまに見初められて、
お殿様になってしまった。

与作どんはまわりの神様にきいた。
「こんなことがあるんですね」
「いや、よくあることで、偉くなるやつなんて、
そんなもんじゃ」
と、大笑いしていました。




下、1日1回クリックお願いいたします。

ありがとうございます。




もくじ[民話ふう]


D078.クラゲは素晴らしい

2005年12月05日 | 【小説】 レインボー...
VI.青の部屋(虹の世界)

D078.クラゲは素晴らしい





 スナメリくんは、右のひれを手のようにふって、
「クェー、クェー」
 挨拶している。

「カール、楽しかったわ」
「あっ、そうなの」

「カールは何をしていたの」
 とても楽しそうなのできいた。

「クラゲを見ていたんだ」
「クラゲ?」
「そうだよ。あそこにいるだろう」
 ぷかぷかと浮いていた。

 カールとぶつかると、カールと同じように輝きだした。
 透き通った姿が美しい。

「わあー、きれい」
「どうしたんだろうねえ」
 カールも驚いていた。

「クラゲって、観賞用として、はやっているのよ」
 カールもクラゲを見て愉しんでいるのだから、その気持ちはよくわかることだろう。その通りだろう。

「クラゲを見ていると、心が安らぐんですって」
「心が安ぐ? そうかもしれんなー」

「それに、クラゲは美しいわ。私の住んでいる世界でも、あんなふうに奇麗なのよ。いいえ、もっときれいだったわ。カール、あなたのように、クラゲは光っているのよ。いいえ、違ったかしら。光を当てると、きれいに輝くといった方がいいのかしら」

「ふ~ん、そうなのか、わしのように、奇麗なのか。それはよかったのう」

 そう言っていると「あらあら、全部のクラゲが光りだしたわ」
「いろんなクラゲが集まってきたのう」
「きれいだわ」

 向こうで大ダコが水晶を持って踊っている。

「クラゲは実に素晴らしい生き物じゃ、人間はクラゲを見習うべきじゃ」
 カールは威張ってではなく、気楽に述べた。

「あら、どういうことなのよ」
 ユリカはきいた。
「どういうことって、それはクラゲは人間みたいに、あくせくしとらんじゃろう」

「それは、そうね……。でもクラゲは何も仕事をしていないわよ」
「素晴らしいをつくっおるんじゃ」




閑話休題

クラゲにもいろいろありますね。

最近の話題では、中国から越前クラゲとかいう

巨大なクラゲがあらわれて、それは食べられないという。

その越前クラゲをカニが食べたということが、

ニュースになっていました。

でも、そんなにたくさんカニがいるのでしょうか?








↓1日1回クリックお願いいたします。

ありがとうございます。





[レインボー・ループ]もくじ