香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

歪笑小説

2012-03-31 08:05:46 | 本のこと
東野圭吾さんの『歪笑小説』

 新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手
 この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話
 に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れ
 ない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して
 大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭・・・
 俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身辺は
 事件がいっぱい。ブラックな笑い満載! 小説業界
 の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル


久し振りに読みました 東野作品
gooブログでこのブログを見つけて
コメントをしてくださったホークさんが
ご自身のブログでのこの本を紹介した文章を読んだおかげで
東野圭吾さんの本をもう一度と後押しされました

面白かったです
人って一生懸命になるとおかしいのですよね
そして、一生懸命になれるってすごいことです
作家、編集者、読者、それぞれの思惑が空回りするところも
一歩外側から冷静に残酷に写されていて面白い
編集者が、社会見学に来た中学生にキレる部分では
読んでいてムカムカしていた気持ちがスカーっとなったり・・・
あら、わたしまで可笑しい人の仲間になって読んでいた
このシリーズ、他にもあるので読んでみたい
久し振りの東野作品、読んでよかったです

実はこの頃ちょっと読書スランプ アウトプット下手
もう3月も終わり、だんだんと暖かくなっているので
外に出るのも楽しくなる季節 
ジョグも頑張れそうだし、本もたくさん読んで
そして、お仕事のインプットももう少し頑張ろうと思っています
色々と、頑張る

親不孝通りラプソディー

2012-03-27 23:51:29 | 本のこと
北森鴻さんの『親不孝通りラプロディー』

 腐れ縁「鴨ネギコンビ」の高校時代。
 美人局にあったのが発端の大事件!
 こんなはずじゃなかったばい!

 1985年、十七歳。オレ達若かった! 『親不孝通りディテクティブ』
 の名(迷)コンビの高校時代、キュータとテッキは恐れ知らずに博多
 の街を駆け回る。羽目を外したキュータは美人局に嵌められる。金に
 窮したキュータは信金の裏金をまんまと奪うが、結果は収束どころか、
 闇社会が絡み危機てんこ盛りの事態に!


ホント、てんこ盛りのハラハラ展開でした
キュータとテッキの高校時代って、こんなにすごかったの
やりすぎじゃな~い 激しすぎるよ
そして時代背景や、当時の事件ニュースなども
良く分かるので、面白かったです

なかなか暖かくならないですね
木曜日、金曜日と少し暖かくなる予報ですが
週末はまた雨や雪の予報で、がっかりです
そして、今日もまた大きな地震があったようです
札幌も揺れたところがあるようですが、うちは大丈夫でした
震度5とかの地震がきて、心細く怖い思いをした方がたくさんいたでしょうね
もう落ち着いてゆっくり休むことが出来ますようにと祈っています

グッドモーニング・プレジデント

2012-03-25 23:03:39 | 映画のこと
韓国映画『グッドモーニング・プレジデント』


めっちゃ、面白かったです
韓国の3代に渡る大統領のお話
大統領だって人間、みんなと同じような苦労があるのです
狡い所だって、恋する心だって、弱い部分もあるのです
でもでも、志をもって国民のために
大統領をやっている責任感があるのです
コメディなんだけど、切なくって、素敵
今の日本で政治家の方をこんな風に映画にしちゃう
ユーモアも余裕もないのかなと思うと、現実つらいと思っちゃう
そして、韓国のことがとてもいいなと思っちゃう
わたしは、大好きな映画です

今日は、わたしの仕事の上での師匠といいたいNさんの奥さんで
わたしはお友達と思っているYukoさんの還暦のお祝いをさせてもらいました
E師匠とPuちゃんの計らいでサプライズで
NさんとYukoさんいきつけの居酒屋さんで待ち伏せ(Nさんの協力のもと
とってもよろこんでくれて、楽しく笑いがたっぷりの食事会となりました
ずっと、この縁を続けていけたらいいなぁと思っているのです
Yukoさんが「この年になってわかること、楽しめることがたくさんあるの
だから、年をとることをおそれないでね」と言ってくれたこと
すっごくYukoさんらしくって、とっても力強かったです


お祝いに持って行ったお花のアレンジ
Yukoさんの凛としたそしてやさしい雰囲気で作ってもらったのです

そして、パーティーにつきもののケーキは無く
Yukoさんが喜んでくれる筈とPuちゃん折り紙付きの

ひれステーキでお祝いをしたのでした~
ああ、楽しかった

fake book

2012-03-24 13:55:29 | 好きな音
大橋トリオさんのニューアルバム『fake book』


わたしは、オリジナルアルバムの方が比較的好きなのですが
この、fake bookシリーズも聞いていて気持ちが良いです
懐かしかったり、こういう歌い方になるんだぁと楽しめます
今回は、GRACEKELLY と、LALALA LOVE SONGが特に好きです
もし良かったら、視聴してみてくださいね →こちら

facebookで(ああ、ややこし)大橋トリオさんが
WOWOW「ザ・プライムショー」に出演するという情報を得て
楽しみに見ていたのだけど、歌は歌わなかったのですよぉ 残念
昨日で終了したツアーは、北海道はなかったので
今年も是非、札幌に来てもらいたいなぁ
・・・とさっき投稿したあと
サッポロシティジャズの今年のラインナップが発表されて
8月5日のNorth JAM Session RED STAGEに
JUJUと一緒に大橋トリオさんも出演されると
ひとりでも行こうと思いますが、どなたか一緒に行かないかしら
HPは → こちらです

外はずっと雪ですが、春先の雪という感じ
昨日、用事があって行ったいつものお花屋さんで
ひとめ惚れして購入した多肉植物ちゃん

仲良くしていこうね~

降霊会の夜

2012-03-21 22:33:21 | 本のこと
浅田次郎さんの新刊 『降霊会の夜』

 謎めいた女の手引きで降霊の儀式に導かれた初老の男。
 死者と生者が語り合う禁忌に魅入られた男が魂の遍歴
 の末に見たものは……。至高の恋愛小説であり、一級
 の戦争文学であり、極めつきの現代怪異譚――。
 まさに浅田文学の真骨頂!


出た・・・この世界か・・・と覚悟して読みました
若い頃は、霊のお話というだけで、避けていましたが
今は、浅田次郎さん、宮部みゆきさん、京極夏彦さんの
ちょっと怖いお話には、「愛」があるので
ちょっとぞっとしながらも、読んでしまいます
それに、会いたい人たちがいる世界とも思えるようになったのかな

ゆうちゃんという初老の男の夢に出てくる女性が
ゆうちゃんの心の奥底にある後悔や懺悔の思いを晴らすために
亡くなった人、さまよう人の霊を呼び語り合う
戦争が終わって、高度成長期のまっただ中の東京で
小学校に入ったばかりのゆうちゃんと
時代に置いて行かれたような家族におこったこと
ゆうちゃんが忘れようとしても忘れられなかったこと
学生運動の最中、東京生まれでドライな学生生活を送る
ゆうちゃんや仲間たちの間に突然現れてしまった
同じ年ながらも苦労して働きながら勉強する百合子
ゆうちゃんが忘れれない百合子と、ゆうちゃんの仲間たち
ゆうちゃんが忘れてしまったと思っていたこと
2つの昔話が、時代背景と共に悲しく切なく胸に迫る
 だから人生は、「さよなら」の連続なんだ。その言葉を
 ないがしろにしたら、終わっているものも終わらずに、
 ずっと心が曵きずっていかなきゃならないだろう。

去年の1月に亡くなった友人が、
「さよならだけが人生だ」なんて言っていたこと、
思い出しちゃって、涙が出ました

今日は、予定があったので会社に休暇をもらっていたのです
久し振りに晴れたし、9時過ぎには気温もプラスになったので
北大まで走ってみました
往復5.4km、もうへとへと 慣れるまで時間かかりそう
それでも、やっぱり外を走るのは気持ちよいです
ジムは今月一杯で退会したので、今年は頑張って走り続けようっと

さて、『相棒 Season10』最終回を見ます
神部尊、ミッチー、好きだったんだけどなぁ

ARUTE PIAZZA BIBAI

2012-03-20 22:53:15 | 旅に出たい
お彼岸の今日、母と父のお墓参りに行く予定でしたが
中止となったため、急遽ひとり、アルテピアッツァ美唄

一昨日からの雪で、昨日は高速が止まったりしていたし
今日も雪が降っているので、どうしようかなぁとも思ったのですが
ずっと行きたかったのだし、決めたのだから行こうと決心
高速を通らず、12号線をひたすら北上
江別を過ぎたあたりからは、雪も降らなくなって、道路もすいすい
今年の積雪量が9mを超えた岩見沢も
国道沿いはそんなに雪もなく走りやすかったです

12号線から美唄のインター入り口の方に曲がって、
雪に埋もれるように看板があり、駐車場に着いたら
が1台もなく、職員の方が除雪機で除雪していました
冬とはいえ、普段はもう少し人がくるそうなのですが
一昨日からの雪で、わたしが居た時間は、訪れた人はわたしだけ
ギャラリーやカフェで働いている人たちに、とても親切にしてもらいました
そして、たったひとり彫刻に向かって、両側1m以上の雪の道を歩いて
雪山と彫刻を見ていると、泣きそうなくらい感動してしまいました


ギャラリーです

  
雪の中の彫刻(クリックすると拡大します)
雪に埋もれてしまっている彫刻とかもあるようです

  
ギャラリーは、廃校になった小学校で
だるまストーブと、彫刻が暖かくむかえてくれます
カフェも広々としていて、窓から見える雪山が美しく
3月まで限定の美唄産かぼちゃスープがおいしい

外もざくざくと歩き回りましたが、
カフェの中でも、ぼんやりとずっと外を見ていました
春も、夏も、秋も、それぞれの美しさのある彫刻公園なのでしょう
また行きたいなぁ、いやまた来ると心に決めて帰って来ました

希望の地図

2012-03-18 12:05:34 | 本のこと
重松清さんの『希望の地図』3.11から始まる物語

 いわき、石巻、気仙沼、南三陸、釜石、
 大船渡、そして福島・飯館・・・・・。
 被災地で出会った人、流した涙、
 そこで見つけた新たな幸福への道すじ。
 「震災後」の時代の始まりと、
 私たちの新しい一歩を描いた物語。


フリーライターの田村章が、「希望の地図」という記事を書くための取材に
大学時代の友人の息子で、中学に入って不登校となった光司を連れて行きます。
ずっと読んでいくと、田村が光司に言った言葉に
「光司を連れて行く取材先は、自分なりに選んで
希望を持っているひとのところにしか行かない。
まだまだ絶望の中にいる人もたくさんいるけれど、
そこには連れて行かない」とあります
それは、すなわちこの本がそういうことなのですが
それでも、読んでいるとそういうことがあると想像は充分出来るし
とてもつらい気持ちにはなります
でも、それぞれの取材先の人たちの希望への話にも涙が出るのです
ボランティアの人たちに、指導する人が念をおす言葉に
「やってあげると思わないでください。
やらせてもらっていると思って行動してください。」
この1年、自分が何をやってこれたのか
言葉にもならないし、一生懸命見つけてもほんの小さなことしかないのです
ボランティアの機会を作れて、そういう時間を過ごせること
自分にとってとても大切なものになっていくのだろうなと思いました

取材先の方々のお話の中では、心に残ることばかりでした
自分がやるべきことを一生懸命やること
何も出来ない絶望的な状況でも、アイディアを出してみる
働ける場所があるということの大切さを分かっている社長さんたち
いま、本にはたくさんの付箋がついていて、何度も見直ししています
最後の言葉
 僕たちは、「震災後」をともに生きる仲間だ。
わたしも、仲間に入れてもらって、笑顔で生きていこうと思います

昨日は、夕方からの理事会へ行った以外は
ずっと部屋で、この本を読んだり、映画を見たり、掃除したりと
すっかりひきこもりでした
先輩から、ホワイトデーに頂いた千歳空港限定ロイズのチョコと、
道を歩いていて、宣伝のチラシと一緒に渡されたKitKat

久し振りに食べたKitKatは、イチゴ味で美味しかったです
ロイズのチョコはカカオ80%だったので、全然甘くなく
チョコを食べているという感覚ではなかったですが、
油断は禁物 3枚でやめておきました

今日は外は雪です
大通公園の方へ行かなくてはならないのだけど
お気に入りの帽子を冠って行こうっと
この前、すすきのへ行ったときに撮った写真を載せるの忘れていました
観覧車の名前は「nORBESA(ノルベサ)」です
一度だけ載ったことがあるのですが、
ビルの隙間からぬっとあがって行く瞬間と
上の方に行った時の足下のスカスカ感が、怖かったです


クレアモントホテル

2012-03-17 21:14:37 | 映画のこと
朝日新聞の沢木耕太郎さんが映画を紹介している欄で
読んでいて、みたいなぁと思っていた映画
『クレアモントホテル』

 英国はロンドンの街角に、
 あわただしい時代から取り残されたようなホテルがある
 ホテルの菜はクレアモント
 長期滞在型のこのホテルは、人生の終着点に近づいた人たちが、
 引き寄せられるようにやってくる
 彼らはそれぞれに孤独ながらもユーモアやウィットを忘れない
 パルフリー夫人もそのひとりだった
 ホテルの住人たちの関心は、だれが訪問してくるかということ
 しかし夫人のところには、娘も、孫も訪ねてくることはない
 ある日、小説家志望の青年と出会った夫人は
 彼に孫のふりをしてもらうことに。。。


年をとるということ、孤独ということ、やさしさ、好奇心
色々なことがあるこの映画の中のことが、心に染込んでくる
なんの事件もなく、淡々と進むお話の流れに身を任せて
やさしい、静かな気持ちになる
年をとることをおそれず、楽しんで、笑ってすごしていきたい
そんな風に思ってしまう映画でした

再開

2012-03-16 22:22:08 | 走ること
今日は、お仕事関係の方々との会食で
宮の沢のせい弥という創作和食のようなお店で
とても美味しい料理と焼酎をいただいて、ちょっと酔っちゃんです
男性4人は、ほろ酔いの人も泥酔間際の人も2次会に行きましたが
わたしは遠慮して帰ってきました
今週は水曜日にも、前にお仕事でお世話になった方と元の上司と3人で
すすきののかこいやで美味しいお酒を頂いたので
今週はなんだか贅沢をしている気持ちです
ただ、両日とも食い・飲み逃げですが・・・

そして、今週の水曜日に今年初の朝ジョギングを始めました
久し振りなので、ゆっくりと雪が溶けている歩道を4kmくらい
すっかり疲れましたが、とっても気持ちよかったです
その日は、昼間は眠くて、お昼休みにちょこっとだけ寝たのも気持ちよかったです
昨日は雪だったのでやめましたが、今朝は晴れていたので
北大の方まで行ってみたのですが、やはり雪が溶けていなくて
雪や氷の上を走ったのですが、全然滑らないものなのですねぇ

寒かったので、肺が冷たいという感じでしたが
気持ちよく帰ってこれて、やっぱり外を走るのは気持ちがいいです
週末は雨や雪の予報なので、
今週まとめてとれなかった読書をして静かに過ごそうと思います
MSの理事会があり、最後の司会をして新理事長に引き継ぎをしたら
気持ちも楽になるので、日曜日は髪も軽くしてこようと思っています

さて、まずはお風呂にゆっくり入って、1週間の疲れをとりましょう

私の箱子

2012-03-13 21:32:10 | 本のこと
先週の「王様のブランチ」bookコーナーで紹介された
一青妙さんの『私の箱子(シャンズ)』

 家族の「果てない絆」をみずみずしい筆致で描くエッセイ

 箱子(シャンズ)の底に眠っていたのは、愛の物語だった。
 ※「箱子」――中国語で「箱」のこと。

 台湾人の父と日本人の母、そしてかわいい妹。四人で暮らした思い出の
 家を取り壊すとき、段ボールの中から偶然見つかった「箱子」。そっと
 覗き込むと、「家族の記憶」が溢れ出した。


一青妙さんは、歌手の一青窈さんの6歳年上のお姉さんで
歯科医で女優をやっているというちょっと変わった経歴の方
お父様が台湾で5つの指に入る名家の長男で
お母様が日本人で、お二人とも妙さんが学生の時に他界されています
本の中に
  自分の命に限りがあることを知り、残された者への準備ができた父。
  自分の命の終わりを知らず、何もできずに逝ってしまった母。

とあり、ご両親のこと、お父様のご実家のことなどを書かれたエッセイ
特に、お父様が死に至る病気になったときのお母様とのお話が切なく、
また、お父様の戦争での人生観の挫折のお話は胸が痛かったです
読みやすく、すらすらと読み進めました

ただ、この頃の王様のブランチbookコーナーや本屋さん大賞はちょっと
この本も、「大・絶・賛」だったのだけど、「大」と「絶」はいらないんじゃ
素敵なエッセイだとは思っていますが
やっぱり筑摩書房の松田さんが心からお勧めしてくれる本がよかったなぁ
切ない話でも、悲しい話でも、最後には少しの希望があるお話ってたくさんある
読んでいて、嫌な思いしか残らないお話だけは、読み終わってがっかりするよ
そういう本が、このごろ本屋さん大賞とかとっていると、
なんか、自分の感覚が「今」じゃなくなっているのかなぁ・・・
と思うことが多いです

ま、好きな本も好きなラーメンも好みよね