香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

二人静

2012-11-30 21:02:51 | 本のこと
第一回ツイッター文学賞受賞傑作長編
盛田隆二さんの『二人静』

 困難を抱える男女が出会った。認知症の父親の世話と仕事に
 忙殺される町田周吾。他人との会話が困難な場面緘黙(カンモク)
 症の娘を女手一つで育てる乾あかり。介護施設での出会いを
 契機に二人は距離を縮めていく。しかし、彼らには幾多の苦
 難が待ち受けていた。真実の愛とは何かを問いかける。


京極夏彦さんの小説のように、分厚い文庫本
読みはじめてすぐが、認知症の父親を介護施設に預ける場面で
なんだか、身につまされて、つらくて悲しくて、読んだことを後悔
でも、淡々と進んでいく小説の世界が、とても現実的ながらも
嘘がなく、一生懸命生きている人たちの姿に、心打たれ
あまりの現実の残酷さに、落ち込んだり・・・
生きていてくれるだけで、ありがとう と言いたくなりました
静かで、とても好きな小説です

    

寒い毎日です~
今月は、天気の悪い朝が多くて、80キロくらいしか走れなかった
でもでも、本はたくさん読みましたよ~
読書月間でしたね
昨日は、琴似健康作りセンターで初めて走ってみたのですが
1周100mなので、走っているうちに、ハムスターになっている気分になりました
でもね、これからの季節、外を走れない日が多いので
ハムスターになって、走っていこっと

うりな日

2012-11-27 21:23:36 | なんでもない話
今日の札幌は、朝方は雨だったのが、いつの間にかしんしんと雪になり
吹雪いたような天気になり、一瞬の停電になったりと忙しい日
淡々と働いて、さくさくと仕事を進めていると
打ち合わせから帰って来た先輩が、来年の大きな仕事の件で
わたしを気遣い、考えてくれていることを言ってくれて
ふたりで、来年はいい年にしたいですね~と、ニコニコ
今年は、金曜日にやっていた仕事が月曜日にキャンセルされる
なんて憂き目に何度もあってきて、大変な年だったような気がする
雨降って地固まるんだよね

なんか、唐突に書いておりますが
ちょっとしたきっかけで、昔のブログを読んでいて思ったのは
わたし、前はもっと素直に自分の気持ちを書いていたかも~
格好つけたり、気を使ったりするのは
自分を自分以上に見せたいという見栄のためなんだよね
ああ、わたしって、全然頼りないダメな人って改めて思って
それなら、せめて素直に笑顔で生活していきたなぁと・・・
で、今日の帰り道、丸くなりかけている月を見上げて歩いていて
中山うりさんの月とらくだの夢を見た
心の中で歌いながら、歩いて帰ってきて
いま、iTunesに入れている中山うりさんをずっ聴いているのだ
マドロス横丁も大好き
あ、いまのわたしは走る女だよ
うりさんのハスキーな声が好きなんだよなぁ

今日も健康で、笑って、ちょっと怒って、特別なことはないけれど
心静かに過ごせて、明日を迎えられる そんなしあわせ

独立記念日

2012-11-26 21:46:00 | 本のこと
原田マハさんの、単行本では『インディペンデンス・デイ』を
文庫で改名 『独立記念日』

 恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な
 人の喪失・・・。さまざまな年代の女性たちが、それぞれ
 に迷いや悩みを抱えながらも、誰かと出会うことで、何か
 を見つけることで、今までは「すべて」だと思っていた世
 界から、自分の殻を破り、人生の再スタートを切る。寄り
 道したり、つまづいたりしながらも、独立していく女性た
 ちの姿を鮮やかに描いた、24の心温まる短編集。


どんなことがあったって、やっていける
出会いもあれば、別れもある 生きていたら大丈夫だよ
顔をあげて、風を感じて、歩き出していこう
そんな思いにさせてくれた小説です
短い章の中の主人公は、前の章にちょっと出てくる人
自分の人生では主人公だけど、誰かの人生の脇役
そんな当たり前のつながりも、ほっと心を暖かくしてくれるのです
昨日、なんだか眠れずに、後半を一気に読んでしまったのですが
もっと、ゆっくりとかみしめて読んだらよかったなぁと
ちょっとだけ後悔しています

スノーフレーク

2012-11-24 12:01:40 | 本のこと
昨日までの天気予報では、今日は吹雪といっていたのに
朝、起きたらとってもいい天気で、
思わず、走りに出たのだけど、
新しい冬用シューズを汚したくなくて
夏靴で出たら、道路がつるっつる
走ったり、歩いたり、転びそうになったり

エルムトンネルの上から北大に入る道はこんな感じ

天気がいいということは、空気が冷たい

すっかり体も冷えちゃった
帰り道には、札幌競馬場の厩舎のポニーくんたちと
久しぶりの再会、ポニーくんも寒そう


好きな作家さんのひとり 大崎梢さんの
『スノーフレーク』

わたしの持っている文庫本は、
映画化されて、主人公を演じた桐谷美鈴ちゃんが表紙
軽い青春ストーリーなのかなぁ、大崎さんらしくないなぁなんて
買ったはいいけど、ずっと読んでいなかったのだけど
昨日から読みはじめて、面白くて、一気に読んでしまった
しっかりとミステリーで、主人公の真乃ちゃんの
戸惑いや移り変わりなどが、しっかりと心に響く
舞台が函館で、情景が想像できる分、切なさも増す感じ
やっぱり、大崎梢さんの小説、好きだなぁ

光媒の花

2012-11-22 21:31:04 | 本のこと
道尾秀介さんの『光媒の花』

 一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界==。
 認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄弟が、小
 さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした
 淡い約束・・・。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、や
 がて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚く
 も美しい世界を描いた全6章の連作偶像劇。


第一章の「隠れ鬼」、第二章「虫送り』続けて読んで、
哀しくて苦しく、想像する美しい風景に、さらに哀しくなってしまい、
しばらく先に進めることが出来なかったけど
本を手に取らなくても、その世界の中にひたっている感じ
6章のお話が、細いループで繋がっていて
最後に近づくにつれて、少しづつ固い心がほどけていくようで
ほっとして、優しさをプレゼントされている気持ちになっていた
道尾さんの文章は、すらすらと読みやすいのだけど
余韻にひたりたくって、休み休み、ゆっくりと読みたい
道尾さんの作品、今度は何を読もうかな

うちのデンマークカクタス、今年も咲いてくれました

えこりん村で買ってきてもう4年くらい経つのかな
毎年たくさんの花をつけてくれる
もう少ししたら、白い花も咲きそうだなぁ

毎年のように冬になるとシクラメンを買っていたのだけど
今年は小さなポインセチアにしてみたの

お花屋さんでみたシクラメンも可愛かったなぁ
やっぱり今年も買おうかなぁ

    

あ、そだそだ、今日は本当だったら斉藤和義さんライブ
でも、うっかりちゃんの自分のせいで、一般チケット発売で
購入するしかなくなっちゃって、2分で完売、
電話をかけまくってくれたななちゃんに、ただただ迷惑かけちゃった
今頃は、ライブも終わって、和義さん美味しいものでも食べているかなぁ
はぁ~

珈琲店タレーランの事件簿

2012-11-20 12:21:22 | 本のこと
岡崎琢磨さんの『珈琲店タレーランの事件簿』

 京都の小路の一角に、ひっそりと店を構える珈琲店
 「タレーラン』。恋人と喧嘩した主人公は、偶然に
 導かれて入ったこの店で、運命の出会いを果たす。
 長年追い求めた理想の珈琲と、魅惑的な女性バリス
 タ・切間美星だ。美星の聡明な頭脳は、店に持ち込
 まれる日常の謎を、鮮やかに解き明かしていく。だ
 が美星には、秘められた過去がありーー。
 軽妙な会話とキャラが炸裂するデビュー作。


ずっと本屋さんの平台にあって、売れているようだったんだけど
なんとなく手が伸びなかったのだ なんとなく
これってミステリー?なのかなぁというくらい、
最初の方は普通のことの謎解きで、後半になって
ああ、こう繋がっていくのかと納得
ただ、ちょっとそれが理屈っぽく分かりにくい感じが、、、
読んでいてワクワク感がなくって、珈琲の世界にひたる感じが
こちらが置いていかれる気もして、どうも楽しくなかった
でもね、「このミス」大賞シリーズで1600万部も売れているんだよね~
小説も、ラーメンと一緒で好き嫌いが激しいからね~

一昨日は、ジンギスカン食べてビールワインで酔っぱらって
ぐっすりと寝てしまうというか、寝過ぎたのかなぁ
昨日はなんだか寝付けなくって、今朝も早起き
朝からブログアップもちょっと気恥ずかしいので、タイマー投稿にしようっと
では、おにぎり作って、いってきま~す

ジンギスカン&ラン

2012-11-19 21:22:14 | 走ること
札幌にもやっと初雪が降り、寒かった昨日
エフランのみなさんと、ランニングをしてお風呂に入って
ジンギスカンを食べようという企画に参加してきました

朝、起きたらすごい雨だったけど、きっとみんな走るんだろうと確信
準備をしていたら、少し晴れ間が見えて、晴れ女パワーかなと思ったのだけど、、、
25人以上の人たちが集まって、南郷の湯を出発するときは
なんだかすごい雨となり、幹事さんが「お風呂で待っていてもいいよ」と
言ってくれたのに、誰もやめることなく走りはじめちゃった
白石サイクリングロードは、水たまりがひどくて靴もべちゃべちゃで
雨は途中で雪となり、何もかもがべちゃべちゃで笑える
わたしは、足が痛かったので、途中でリタイア
たかこさんがずっと付き合ってくれて、寒いながらも楽しかったのだ

帰り道はこんな感じ
他のみなさんは、往復10キロ走った方々と、平岡公園まで走ってきた方々と
とにかく根性すごいよなぁ そしてみんな笑っているし

お風呂で体を温めて、目的のツキサップじんぎすかんクラブ

総勢28名と聞いたような・・・
美味しかった~ 楽しかった~

食べ放題、飲み放題、すっかり酔い酔い
飲み放題にないワインも頼んで、くいーくいー
そりゃ、酔っぱらいます はい 反省
家に戻って、濡れて重くなった洗濯物を洗濯する元気もなく
ジンギスカン臭くなったのでまたシャワーをあびて
6時過ぎに「平清盛」を見ながらいつのまにか寝てしまいました

どーしても、だいじょうぶ

2012-11-17 19:24:18 | 本のこと
なんのこっちゃとのタイトル
2冊の本のタイトルをくっつけちゃっただけなのだ


乙武洋匡さんの『だいじょうぶ3組』
 松浦西小学校に5年3組の担任としてやってきたのは、手と足が
 ない先生、赤尾慎之介。「フツーって何だろう」「一番を目指す
 意味って?」==個性豊かな28人の子どもたちと赤尾先生は、
 幾つもの”事件”を通して、大切なことに気づいていく。三年間の
 教員生活から産まれた著者初の小説。


乙武さんの『五体不満足』を読んだのはいったいいつだったのかな
Twitterでつぶやく乙武さんは、ちょっと下ネタ好きで面白い人で
でも、教育とか子供のこととかを語る内容は、とっても納得スッキリ
とにかく、人を見る目、自分を見つめる目がまっすぐでしっかりして
どうしようもないこと、ダメだったことも、頑張ったこと、
楽しいことも、きちんと正面から見据えて書いているように思える
子供を見る目だけではなく、同僚の先生たち、友達を見る作者の目が
とてもあたたかくやさしく、子供にも読んでもらいたいと思う本でした
うちの甥っ子はぜ~んぜん本は読まないからなぁ 押し付けてもね・・・
来年の3月には映画が公開されるので、それに誘おうかなぁ

益田みりさんの『どーしても嫌いな人』~すーちゃんの決心~
 100点満点の人生なんて、どこかにあるの?

この前の『すーちゃんの恋』のときに、すーちゃんが転職していたのだけど
その前の職場だったカフェをやめたときのことで
いとこのあかねちゃんの結婚話と絡めたお話
う~ん、すーちゃんの嫌いな人って、みんな嫌いだよなぁ
でも、ああいう人に、気づかないうちになっていることもあるかも
いや~、あそこまではひどくないけど、嫌みな女になっているときって
特に若いときはあったかもと思って、ちょっとぞっとしちゃった
そういう人と一緒に働いて、真面目に悩んじゃうところが
すーちゃんのやさしい、いいところなんだよね
辞めていいんだよ 嘘ついたっていいよ 
言いたいことを言っちゃうことだけが正しいんじゃないよ
言えないことは、無理して言わない方がいいし、自分を責めちゃダメだよ
なんて、すーちゃんをずーーーっと応援しながら読んでて
最後に、お母さんのすーちゃんへのやさしさにホッとして読み終えました
すーちゃんのことも、あかねちゃんのことも
ああ、そういうことって、あるある!わかるわかる!と思うことばかり
またもやすーちゃんシリーズにやられてしまったのでした

果てなき夢

2012-11-14 21:15:19 | 本のこと
今日、仕事でお世話になっている方が
函館に観楓会で行ったお土産を持ってきてくれました

はこだてワイン「果てなき夢」(赤)と土方歳三のフィギア
歴史オタクのその方と幕末の話に花が咲き
土方歳三と高杉晋作が好きと言ったら
さっくり高杉晋作のことは無視されて、
土方歳三の写真とか、色々と送ってくれるようになって
このようなワインまでわざわざ買ってきてくれて
    ・・・ありがたや~
週末、ゆっくりと楽しんで飲もうっと

  本の話  

吉永南央さんの『その日まで』(紅雲町珈琲屋こよみ)

去年の夏に読んだ『萩を揺らす雨』の続編
 コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」の近くに、ライバル店「つづら」
 が開店した。つづらは元和菓子屋だったが、近隣では経営難のオー
 ナーから詐欺まがいの手口で土地家屋を買い叩く業者グループがい
 るという噂がある。小蔵屋を営む気丈なおばあちゃん・杉浦草(ソウ)
 は、背景を調べ始めるが・・・。


人が殺されたりとか生臭いことはないんだけど
人の過去、気持ちの奥の奥のねじれが起こす事件を
解決しているのかな?微妙な感じではあるのだけど
人が生きていることって、どちらかに必ず振れるものではないから
不条理を感じながらも、幸せも感じながら生きているんだなと思う
浮ついたところのない、優しいけどしっかりとした物語で
前にも書いたけど、年をとるのも悪くないよなと、、、

この頃、本をさくさくと読んでおりますが
朝、走るのを少しやめているので、
その時間を読書にあてているのです 
雨が降っていないときは、走ってきた方が頭がすっきりするんだけどなぁ

拉致と決断

2012-11-13 20:35:32 | 本のこと
蓮池薫さんの『拉致と決断』

「北」での24年間を初めて綴った迫真の手記!
 監視下の生活、偽装経歴、脱出の誘惑、洗脳教育、
 94年核危機と開戦の恐怖、検閲を潜ったオヤジの写真、
 飢餓と配給、電撃帰国の真相・・・感涙のドキュメント


新聞で広告を見た時から、きっと父だったら読んでいたろうな
そして、わたしに貸してくれただろうと思うと、読まなきゃと思ってしまった
想像通り、いえ、想像すら及ばない、蓮池さんたちの精神的苦痛
日本に帰ってから、この本を書くまでに10年の歳月は
同じように苦しんでいる、そして同じ拉致被害者ながらも
日本に帰った人たちもいるということを知っている人たちの
立場や思いを考え、どうしてもかかってしまった年月だった
読み終わって、蓮池さんの「忘れて欲しくない! まだ被害者がいる!」
という悲痛な叫びが心にささるような気がし、
この本のような生活、いやもっと悲惨かもしれない生活を送っている
拉致されて、親兄弟とも会えず、北朝鮮という特殊な国で行きている人たちが
どうか、1日も早く日本に帰って来れるよう願うばかりの気持ちです

    

前から少し痛かったけど、土曜日に堪え難い痛みに襲われた右股関節が
なかなか治らないので、病院に行ってレントゲンをとってきたら
股関節自体は、何も問題ないけれど、近くのじん帯に小さな石灰が写っていて
それが、こすれて痛いとのこと 原因はわからないと言われてしまった
薬と湿布で様子を見ているんだけど、今日のように天気がいいと
走れないんだなぁ~と、少しブルーな気分です

日曜日、お友達との待ち合わせの前にぷらっと寄った
まるい北キッチンで、岩見沢のmon・pariのMARBREADを買ってみました

「よもぎ&黒豆」と「レーズン&全粒粉」
あっさりしていておいしかったです