香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

想像ラジオ

2013-05-31 22:17:04 | 本のこと
先週、王様のブランチで紹介された
いとうせいこうさんの『想像ラジオ』

 耳を澄ませば、彼らの声が聞こえるはず――。
 「文藝」掲載時より口コミで話題を呼び、かつてない大反響に。
 著者16年の沈黙を破る、生者と死者の新たな関係を描き出した
 心に深く響く物語。


読んだ人の感想として、「泣いた!」「今年のベスト3」
「間違いなく傑作だ!」とべた褒めのこの小説
話し言葉で書いてあるせいか、最初はかなり読みにくかったです
読み進めていくうちに、えっ?こういうシチュエーションなの?
と驚き、つらくなる予感でいっぱいになりながら読みました
あの、東北地方太平洋沖地震を、死者の目を通した物語なのです
当たり前にあると思っていた、いつもと変わらない明日
人は死んでも、魂は死なないの?
悲しい気持ちを抱えて、魂だけで存在するの?
死者を思う気持ち、死者の気持ちを想像することで
死者と同じものが聞こえてくるのだろうか
泣く気にもなれず、悲しいつらい気持ちでいっぱいになり
それでも、読んだほうがよかったのかなと思う小説でした
ただ、本当に、文章は読みにくかったな

2013年5月は

2013-05-30 21:31:45 | なんでもない話
前半は寒い日が続いて、例年だったら考えられないけど
夜は暖房をつける日々が続いていましたが
中旬になり、やっと桜が咲いてきて
ここ数日、もう初夏という陽気
今の会社に勤めるようになって4回目の春
通勤路のきれいな春の花は、今日の雨に濡れて元気になったみたい







そして、今月の練習走行距離139.77km
まだまだですね もっと走り込まないとなぁ
来月は、レースもあるし、気候もいいので、頑張るぞ~

昨日、今日と仕事で地方に先輩の車で出かけました
昨日は日本海側、今日は太平洋側
デスクワークの多い仕事ですが、たまにはいいな
運転していないくせに、ちょっと疲れたけど


今日の帰り、樽前SAで
山の上なので、まだライラックもエゾヤマツツジも
芽も膨らんでいませんでしたが
午前中の雨があがって、空気がきれいで気持ちがよかったです

野幌森林公園トレラン

2013-05-26 18:59:54 | 走ること
昨日は、午前中雨の予報でしたが薄曇りの中
エフランで知り合った、Kuriさん、TAKEさん、
Kuriさんの会社の方2名とお友だち、トン子さんと7人で
野幌森林公園でトレランしてきました
朝9時の出発時は少し寒いかなと思ったのですが
雨も降らず、ほどほど日が出て、木立の中、池縁、草原の中、
結構なアップダウンの道をおしゃべりしたり、少し休憩したり

気持ちよく、楽しく、たまに苦しく走ってきました

もちろんしんがりを勤めたわたしですが
前の方でみんながとまって、地面を見ていると思ったら
なんと、へび 
木っ端だと思ったよ 
大人しくするすると木立の中へ帰って行きました
もう一度、今度は1m以上ありそうなヘビがいた時は
横を通るのがちょっと怖かった

かわいい野草やきれいな景色があったのですが
走っていたので、あまり写真を撮らなかったのです
長い距離の遊歩道だけど、大勢の年配の方々が
ウォーキングしたり写真撮ったりしていました
1列になって「こんにちは~」と言いながら通り過ぎると
「あら~、えらいね~」と褒められたりして


エゾケンゴサク

ヒトリシズカ
普通はあまり見られない野草がたくさん咲いていました
景色も、色々と変化があり、距離も選べるので
虫がなるべく少ないときに、また行きたいなと思います
そういえば、ほ~、ほけきょときれいな鳴き声を
久しぶりに、はっきりと耳にしました

今日は、自転車で近場の北大の中をフラフラしたり
久しぶりに本屋さんを偵察したりと
突然初夏のような気候の日曜日をゆっくりと過ごしました

銀杏並木にも葉っぱがだいぶつきました



まだ桜がうっすらと咲いています
ピクニックをしている人たちもたくさんいて
やっときた暖かい日を、外で楽しんでいる様子に
冬が長いからこその喜びだよなぁとしみじみしておりました

夏目家順路

2013-05-24 21:00:20 | 本のこと
朝倉かすみさんの『夏目家順路』

ある夜、脳梗塞で昇天した
元ブリキ職人の夏目清茂(74歳)
娘、息子、遠い昔に別れた元の妻ーーー
葬儀に集う人々のさまざまな人生が、
追憶と快走の中で交差する。
傑作「お葬式」小説


笑える、ほのぼの系の家族小説かなと思って読んでいたのです
全然ほのぼのしていない
人の、不器用でどうしようもないところが
これでもかっというくらい正直に書かれている
ぐっと胸が苦しくなるくらい、赤裸々に
それぞれの事情、性格、生活、同じことなんてないけど
自分は自分として一生懸命生きていくことしか出来ないんだ
今日という日は、亡くなった人が生きたかった日
後半をカフェで読んでいたのですが
涙があふれそうになり、あせりました

    

今日は寒いけれど少し晴れたので
明日は雨曇り予報で、見られないかもしれない
満月の1日前、待宵の月がきれいです

昼間は、梅の花がきれいに咲いていました

密売人

2013-05-23 20:41:07 | 本のこと
佐々木譲さんの道警シリーズ
『密売人』

 十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。
 函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。それぞれ事
 件性があると判断され、津久井卓は小樽の事件を追っていた。
 一方、小島百合は札幌で女子児童が何者かに車で連れ去られ
 たとの通報を受け、捜査に向かった。偶然とは思えない三つ
 の不審死と誘拐。次は自分の協力者が殺人の標的になると直
 感した佐伯宏一は、一人裏捜査を始めるのだが……。
 道警シリーズ第五弾、待望の文庫化!


やっぱり面白い、道警シリーズ
事件が起こって、解決するまでの2日間
スリリングでスピーディー
函館、釧路、倶知安、そして札幌と
身近な場所が想像しやすく、ドラマを見ているみたい
そして、事件がリアルなんだよなぁ
ああ、面白かった

22日から26日まで、大通公園ではライラックまつりが開催中
でも、今年は本当に寒くって、ライラックが咲いているのを見ないです
それでも、ちょっと暖かくなった日もあったので
色々な花が咲いていますが、
チューリップがまだ花開いていないんだから
たくさん咲いているのは、ヒマラヤユキノシタ

花言葉は『忍耐』『順応』・・・そっかぁ
もうすぐ6月なんだもの、暖かくなってよぉ

東京ホタル

2013-05-20 21:24:03 | 本のこと
中村航、小路幸也、穂高明、小松エメル、原田マハ
人気作家5名が、
東京の新たな原風景を描く、
珠玉の作品集・・・・・・ 『東京ホタル』

川が青く光る夜、
ぼくらは奇跡を願う。
 学生時代の恋人と再会した夜に、
 音信不通だった母と出会った日に、
 それぞれの思いが響き合う、
 5つのやさしい物語


東京ホタルとは・・・
自然と共生できる都市にという願いを込め、
隅田川に10万個のホタルに見立てたいのり星を流すイベントです。
2012年から始まり、毎年開催されます。
HPは → こちら

今年は5月25日(土曜日)なんですね
見に行きたいなぁ

原田マハさんのHPで知ったこの本
小路さんと原田マハさん以外の方の本を読むのは初めて
人気作家というだけあって、とても読みやすい文章でした
そして、5つの東京ホタルに関わる短編小説すべてが
やさしく心があたたまる、素敵なお話でした
するすると読めてしまうのだけど、
ひとつひとつを大切に、ゆっくりと読みました

    

昨日の日曜日も、午前中は天気が良くて気持ちのいい日でした
たっぷりの洗濯ものをバルコニーに干して
やっぱり、走りに出かけました
円山公園の方に向かったのだけど
午前中でもBBQをしている人がいるんだろうなぁ
あの煙の中を走るのは勘弁だよなぁと思って
大倉山ジャンブ台の方に向かってみました
急な坂道を、ゆっくりでも走り続けるぞと思ったのだけど
やっぱり、途中こらえきれず、歩いてしまった

走っている途中の札幌彫刻美術館前の道路にあった彫刻を見て
金曜日の清水ミチコショーを思い出し笑い
まだ、ここらへんは走れたんだけど、、、ね
大倉山ジャンプ台では、お水だけ飲んで少し休憩

洞爺湖マラソンスタートしたかなと思いをはせて
帰りは下り坂、いい気にならず、フォームに気をつけて練習
気持ちのいい汗で、1時間ちょっと
休日に天気がいいって、素晴らしい~なぁ

女中譚

2013-05-18 22:44:26 | 本のこと
中島京子さんの『女中譚』

 直木賞受賞作『小さいおうち』の姉妹編小説。むかし女中、
 いまメイド。昭和初期、他人の家で家事全般を手伝う女中業は、
 若い女性のつく仕事としてポピュラーなものでした。
 「アキバ」のメイド喫茶にばあさんが現われ、 かつて女中を
 していた若かりし頃の思い出にふける。いつの世にもいるダメ男、
 わがままお嬢様、変人文人先生につかえる、3つのびっくり女中小説。


本当にビックリのおばあさんのお話でした
女って、嫌いな女だからってそんな仕打ちが出来るの
昭和初期の時代の女性の方が、いまの人たちよりも
いい意味で自由な考え方をしていたのかな
女って、こわいなぁ、強いなぁと思ってしまいました

    

昨日の夜、「清水ミチコショー」を見てきたのです
あんなに面白いとは、あんなに笑うとは、想像以上の楽しさで
清水ミチコさん、大好きになってしまいました
また、見に行きたいな

今日は、やっと暖かく晴れた札幌の空の下を
12.5kmを1時間20分くらいかけて走ってきました
今までよりちょっと薄着で走りはじめて、すぐに後悔
上着はいらなかった
新川通の桜並木は満開

農試公園の桜はもう散りはじめていました
桜の花びらが空を舞う中を、子供たちが自転車で走り回り
たくさんの人でにぎわっていて、春が来たぞ、やっと来たぞ
気持ちのいい1日でした~

新潮6月号

2013-05-15 23:40:44 | 本のこと
新潮6月号


お目当ては、松家仁之さんの『沈むフランシス』
 昨年、松家仁之(まさし)氏は大作「火山のふもとで」で、
 文芸誌として異例の長篇デビューをはたした(新人として
 やはり異例の読売文学賞を受賞)。鮮烈な登場から約一年、
 第二作「沈むフランシス」(250枚)の主人公は東京での
 経歴も恋人も捨て、北海道に移住した三十五歳の女性。
 非正規雇用の郵便局員として、静かで小さな町のすみずみ
 に郵便物を届ける彼女の日々は、しかし、心落ち着くだけ
 のものではなかった。ーーー略ーーー
 デビュー作が示した人間への洞察、自然への畏敬、そして
 大スケールの時間感覚はそのままに、異例の新人の筆は
 「人間的、あまりに人間的」な領域にまで及ぶ。
 それにしても「フランシス」とは? 
 この謎が明かされるときの悦ばしい驚きを読者と共有したい。
                       新潮編集長


美しい大人の小説でした
観念的で、退廃的で,苦しい恋愛感情と
道東の美しい風景と、田舎の息苦しさ
寒過ぎて溶けない雪の結晶と、世界中の音
目で文章を追いながら、
心のなかが風景で感覚で音でいっぱいになる
静かな終わりに、ふぅ~っと大きく深呼吸しました

津村記久子さんの『給水塔と亀』
芥川賞作品の『ポストライムの舟』以来初めて読みました
短編だったのですが、とてもよかった
定年退職して、子供の頃に住んだ場所に超してきた
家族がいない男性の1日
淡々と書かれているけど、読後感が好き

宮本輝さんの『満月の路(16)』
流転の海シリーズで、連載中
読もうか読まないか、
連載初めだったら、新潮を買い続けたくなるけど
途中だしなと思って、読んでしまった
久しぶりの熊吾、そっか、こういう話になっているのかと
単行本が出るのが楽しみだな
流転の海シリーズは本当に好き
宮本輝さんは、戦後の昭和の時代の作品がいいなぁ

    

今日も寒い札幌でした
雨も降ってきたし、気温は上がらないし
もういい加減、暖かくなってほしいな

昨日、明るいうちに帰宅途中、通勤路のさくら

短いけれど、連日走っていますが
農試公園や新川通さくら並木は、まだあまり咲いていません
週末、満開になるかな

今日、ポストに入っていたお友だちが作ったmini book
ドイツから届きました

『きみがいない』のりまえるま
温かいイラストに、じ~んとくる文
大人の絵本です

やっときた

2013-05-12 20:27:47 | なんでもない話
昨日の土曜日は、午後から雨という予報だったので
午前中、風が強いけれども、走りに出ようと思ったら、もう雨
めげずに、短い距離でも走ろうと思って
桑園~北大を走ったのですが、寒くて雨が降っているので
普段より頑張って、少し早く走れました
こういう練習もいいかなぁ

夜は、前日に突然連絡してきたE師匠と、
「たいち」で舌鼓をうち、飲んでしゃべって
とらちゃん本舗で飲んでしゃべって酔っぱらい
相変わらず楽しかった

今日は、美容院を予約していたので
洗濯物を今年初めてバルコニーに干して
少し暖かい陽気の中を、大通公園まで行ってきました
午後の大通公園は、風が冷たくなっていたけれど
咲いていました 

たくさんの人が、カメラを向けていました
まだまだ緑のない大通公園ですが、
桜やモクレンのピンクや白い花が清々しかったです

少し散歩したりして帰って来て本日の成果品

昨年読んだ本の中で、一番といっていいほど好きな小説
火山のふもとでを書かれた松家仁之さんの
「沈むフランシス」が一挙掲載されている新潮6月号
大好きな原田マハさんの短編小説も入っている『東京ホタル』
前から読みたくて手帖にメモしていた中島京子さんの『女中譚』
そして、紀伊國屋書店の小冊子
楽しみだなぁ

昨日、トマトと茄子のピザを作るために作ったミートソースで
今日の夜はミートソースペンネ

ノンアルコールビールと一緒に
ひとりだと、相変わらず手抜きだわ はは

明日死ぬかもしれない自分

2013-05-10 21:55:53 | 本のこと
山田詠美さんの
 『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』

 誰もが、誰かの、かけがえのない大切な人。 失ったものは、
 家族の一員であると同時に、幸福を留めるための重要なねじ
 だった――。 突飛で、愉快で、愚かで、たまらなく温かい
 家族が語りだす、愛惜のモノローグ。感涙の傑作長篇小説!
 「人生よ、私を楽しませてくれてありがとう」 ひとつの家族
 となるべく、東京郊外の一軒家に移り住んだ二組の親子。
 二人の兄妹に父側の弟が加わり、さらにその後、次女が生まれる。
 それは、幸せな人生作りの、完璧な再出発かと思われた。しかし、
 落雷とともに訪れた長男の死をきっかけに、一家の姿は激変する。
 母がアルコール依存症になり、家族は散り散りに行き場を失ってしまう。
 やがて、それぞれは自分に似合った悲しみを選択し、自身と家族の再生を
 目差すのだが……。 かつて誰も言葉にしてくれなかった
 「人生のアイディア」がちりばめられた、著者渾身の新たなる代表作。


突飛であるようなそれぞれの家族の姿が
正直で、素直な、健康的な人としての姿に思えてくる
わがままだって、ねじくれていたって、健気であっても
それが、その時の自分の姿だから、受け止めて生きていくしかない
本当だったら、少し気持ちが落ちちゃいそうなストーリーでも
カラリと乾いた風が吹いているような、姉弟妹たちの語り口調に
どんどんと読み進んでいってしまう
最後は、どうしようもない涙がでてしまった
そして、笑って本を閉じました

    

近代美術館で行われているいわさきちひろ展に行ってきました

平日でも、結構な人だったので
土日はすごいんだろうなぁと思います
小さな頃から、絵本などで見慣れている絵は
とても懐かしく、きれいで、ほっとする感じでした
帰りに、円山公園まで散歩がてら行ってみました
公園に入った途端に、BBQの煙がもくもく
たくさんの人たちが、炭をたいて食べて飲んでいましたが
桜も梅も、ぜ~んぜん咲いてはいませんでした

こんな感じです
来週末くらいは、桜も梅もきれいに見られるかなぁ