香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

ふがいない僕は空を見た

2012-10-27 20:31:10 | 本のこと
窪 美澄さんの『ふがいない僕は空を見た』が
文庫になったので、待っていましたと購入して読みました

 高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックス
 している。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくな
 ってきたことに気づくのだが──。姑に不妊治療をせまら
 れる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営
 みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱え
 る生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。
 R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。


最初の1章目を読んだときには、えっ何これと思って
これは、村上龍さんのような。。。
読むのやめようかなとも思ったんだけど、ちゃんと読んでよかった
過激につらい現実が書かれてはいるのだけど
人間の強さ、明るさ、やさしさをいつの間にか感じて読んでいました
「本当に伝えたいことはいつだってほんの少しで、
 しかも、大声でなくても、言葉でなくても伝わるのだ」
「ばかな恋愛したことない人なんて、この世にいるんですかね!」
「オセロの駒がひっくり返るように反転するときがきますよ」

人はちょっとしたことで躓いたりしてしまう
ただただ幸せなときがずっと続かないように、
つらいこと、悲しいこともずっと続かないよ
そういって、元気をもらったような気持ちで読み終わりました
映画化されるのですね いい本だものね

    

今朝、そうじをしながら見ていた「サワコの朝」
ゲストが伊集院静さんでとっても楽しい会話
ついついそうじの手を休めて見入ってしまいました
伊集院節も炸裂したなかで、すごいなと思ったのは
「理不尽なことがないと、人は学べない」という言葉です
確かに、その時は辛かったり悔しかったりしたけど
時が過ぎたいま、そういうことは自分の糧になっていると思うのです
伊集院さんが前川清さんに作詞提供した曲も紹介されて
仙台に住んでいらっしゃる伊集院さんが今回の震災を通して、
人から聞くこと、感じていることを詩にしたそうです
『哀しみの終わりに』(YouTube)
とってもいい歌だなと、心から思いました

午前中、ほんの少しだけ走りに出たとき、
札幌競馬場の前を通ったら、きれいに紅葉していました


そして、昨日の目薬ポーチ
3回程失敗して、ほどいてやり直しして完成しました
表と
裏です