映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『ロストケア』

2024-04-30 16:17:34 | Weblog

2023年 日本

監督:前田哲

出演:松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、峯村リエ、加藤菜津、やす、岩谷健司、井上肇、綾戸智恵、梶原善、藤田弓子、柄本明

 

訪問介護センターの所長が、利用者宅で死亡しているのが見つかった。そして、利用者もまた亡くなっていた。捜査が進み、所長が利用者宅に盗難目的で侵入したと分かったが、さらに捜査が進むと、所長が勤める介護センターの介護士である斯波宗典が、自分が介護していた利用者たちを次々と安楽死させていたことが判明した。利用者からも家族からも感謝されていた親切な介護士の彼が、なぜ42人もの人たちを殺めたのか。斯波は、取り調べで、自分のしたことは殺人ではなく救いだといって憚らなかった。自身も父親の介護で追い詰められた経験のある彼は、自分がして欲しかったことをしただけだと言うのだ・・・

 

ん~・・・なんだろう・・・両者とも、言葉にしすぎて、なんか違和感が・・・。一応、認知症の親を自宅で介護した経験はあるけど・・・私の場合は、辛く思うことはあっても、精神的に追い詰められるというところまでは全く至ってないので・・・松山さん演じる斯波の気持ちに共感するところはほとんどないんだけど・・・それでも、長澤さん演じる検事には酷くイラッとしましたね。なんで、こういうキャラクターにしたのかな。きっと、現実の検事さんでも、あんな風には言わないんじゃないのかな。感情的すぎるし、杓子定規的すぎて・・・だから、なんとも全体が嘘くさくなっちゃって、せっかくの問題提起が、観客に伝わらなくなっちゃうんじゃないかな。松山さんの斯波にしても、なんていうかな・・・きっと、お父さんが亡くなった時、彼の中で何かが壊れて、その後も決して埋まらない空洞ができてるんじゃないかと思うんだけど、それが彼の人格や行動に及ぼす歪みみたいなものが感じられなくって・・・だから、しゃべればしゃべるほど、ただの殺人者にしか見えなくて、ここでも大切な問題提起が霞んでしまう原因になっているように思うんですよね。裁判後のシーンは、冗長だと思うし・・・なんじゃこりゃって感じだし。でも、難しいなぁ~・・・どうすればいいんだろうなぁ~・・・

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『花椒(ホアジャオ)の味』 | トップ | 『ザ・ホエール』 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事