映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『シークレット・オブ・モンスター』

2018-01-29 09:23:56 | Weblog
2015年 イギリス&ハンガリー&フランス
監督:ブラディ・コーベット
出演:ベレニス・ベジョ、ステイシー・マーティン、ロバート・パティンソン、リーアム・カニンガム、トム・スウィート

第一次世界大戦で敗戦が決定的になったドイツとの交渉と戦後処理のため、米国大統領のウッドロウ・ウィルソンと共に渡仏してきた米政府高官一家は、パリ郊外の小さな村に家を借りる。仕事に追われる夫は家を留守にしがちで、信心深い妻と幼い息子は村に残される。息子は女の子のように綺麗な顔立ちで、フランス語もすぐに習得する利発さの持ち主だが、癇が強く、思い通りにならないと、ずくに発作を起こした・・・

ジャン=ポール・サルトルの短編小説『一指導者の幼年時代』が原作と言うことですが、「ああ~、こんな風に独裁者が出来上がるのね」「独裁者の子どもの頃ってこんな感じなのかもね」って思えるような要素は欠片もなかったかな。独裁者への変貌過程は、妙なカメラワークの船酔いしそうな不快な映像以外、全くなかったし・・・そもそも、癇の強い子どもなんて、みんなこんな感じじゃないのかな。わたしだって、超美しい子どもということと、父親が政府高官という特殊な環境であることを除けば、まさにこんな子どもだったと思う。だから、こんな子が独裁者になるって言われたら、ちょっと心外だな。それから・・・この子役さんは、美しさで抜擢されたんだと思うけど、頑張ってお芝居させ過ぎだと思うな・・・だから、普通に癇の強い子にしか見えなくて、不気味さがなかったです。ベルサイユ条約締結直前の雰囲気というのは、意外にもイイ感じに伝わってきて、それは良かったかな。そのど真ん中じゃなく、地理的にも地位的にもその近くって感じが絶妙だったように思います。

コメント
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