『サンザシの樹の下で』

2010年　中国
監督：張芸謀（チャン・イーモウ）
出演：周冬雨（チョウ・ドンユィ）、竇驍（ショーン・ドウ）、奚美娟（シー・メイチュアン）、李雪健（リー・シュエチェン）、成泰燊（チェン・タイシェン）、孫海英（スン・ハイイン）

文化大革命の頃、上山下郷運動によって都会の高校から農村に実習にやってきたジンチュウはスンと出会い恋をする。けれど、彼女の置かれている状況は、恋などに現をぬかせるようなものではなかった。父は反革命分子と見なされ投獄、母は慣れない重労働に疲れ果てており、真面目で優秀なジンチュウが党に認められ教職に就くことだけが家族の窮状を救う道だったのだ・・・

個人的な嗜好の問題ですが、つなぎを文章で処理するのは好みじゃないんですよね。けど、切なく可愛い純愛は、哀しくも美しくて好いのではないでしょうか。なにか昔の日本映画のガラス越しの接吻とか、そういう今の時代には無くなってしまった純愛を描いた映画ですね。

『山猫は眠らない4』

2011年　米
監督：クラウディオ・ファエ
出演：チャド・マイケル・コリンズ、ビリー・ゼイン、リヒャルト・サメル、パトリック・リスター、アナベル・ライト、コンラッド・ケンプ

前作までの主人公トーマス・ベケットの息子、ブランドンのドラマ。父親譲りのスナイパーであるブランドンは、任された救出任務で部下たちを失い、自身も負傷してしまう。ケガから回復したブランドンは、父の相棒だったリチャード・ミラーの助けを得て、再び戦地に戻っていく・・・

詰め込み過ぎているのかも。それで、かえって一つ一つが淡泊になっちゃった気がします。恋愛の部分なんか、いっそ捨てちゃって欲しいと、個人的にはそう考えます。男の物語に女はいらんのだっ!!

『ブラックスワン』

2010年　米
監督：ダーレン・アロノフスキー
出演：ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、ミラ・クニス、バーバラ・ハーシー、ウィノナ・ライダー、バンジャマン・ミルピエ、クセニア・ソロ、クリスティーナ・アナパウ、セバスチャン・スタン、トビー・ヘミングウェイ

ニナは、母の夢を背負って、バレエ一途に真面目に打ち込む、優等生なプロのバレエダンサー。そんな彼女の姿勢が評価され、ついに「白鳥の湖」の主演に抜擢される。けれど、純真無垢な白鳥と邪悪な魅力を発散する黒鳥の両方を演じ分けなくてはならない難役に、向き合えば向き合うほど、練習すれば練習するほど、二ナは精神的に追い詰められていく。

話題作だったけれど、勝手にナタリー・ポートマンが悪女なんだと思い込んでました。でも、逆だったんですね。真面目すぎて、自分を追い込んでしまう女性でしたね。けど、こういう弱さを持った人に共感できない極悪人なのですよね、わたし(爆)。若干、うっとおしいな、メンドクサイなと思ってしまいました。けれど、こういう主人公になりにくいタイプの人をメインに据えて、話題になる映画にしたのは凄いことですよね。作り手たちの勝利ですよね(^^)。

『デビル』

2010年 米
監督：ジョン・エリック・ドゥードル
出演：クリス・メッシーナ、ローガン・マーシャル＝グリーン、ジェフリー・エアンド、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、ジェニー・オハラ、ボキーム・ウッドバイン、ジェイコブ・ヴァルガス

エレベーターが突然停止し、五人の男女が閉じ込められた。警備室がそれに気づき修理対応をしようとしている矢先、エレベーター内の電気が消え、再び明るくなった時には、若い女性が背中を切り付けられていた。五人が互いに対して疑心暗鬼になっていると、また電気が消え、明かりがつくと今度は男が死んでいた・・・

なんだか緊迫感がなくってドキドキしないんだなぁ・・・。せっかく狭い場所に登場人物たちが閉じ込められ惨事が起こっているのに、エレベーターの外の話が多いからかも。詰めも甘いし・・・ん～、なんか違うなって思いました。