その2からの続きです。
● 『ピンポン』ロケ地巡り
2002年に公開された映画『ピンポン』は、この辺りが舞台。
DVDを見返しているうちに、ロケ地巡りをしたくなり、ルートに入れました。
この日のために、またDVDを見て場所をチェック。う~ん、いい映画です。

ユーミチカは好きかな~?と聞いてみると
「観たけどすぐに寝落ちしちゃって、どんな話か覚えてない」とのこと。
それ、興味ないってことねー!
そんな人を連れて行くのは気が引けますが、これは私プリゼンツのミステリーツアー。
彼女はどんなルートでも文句を言わずについていくと言ってくれています。
なので気にせず、どんどんいきますよ。
● I can fly橋

まずは片瀬江ノ島駅前の弁天橋。
冒頭でペコが「I can fly!!」と叫んで飛び込むシーンの橋です。

警官役は松尾スズキ
今まで何度となく通ってきましたが、ピンポンの橋だと思うとまた趣深いものがあります。
● 幅を確認

欄干の上に立ってお巡りさんと会話をしていたペコ。
手すりの幅がかなり大きいのか、もしくは窪塚洋介がよっぽどバランス感覚があるのか気になっていました。
実際に触ってみて、人が立ってもぐらつかないくらい幅のある手すりだと確認しました。

でも橋の上にいる間、誰も欄干に立たなかったし、自転車を引いたお巡りさんも来ませんでした。
ちなみに冒頭の、飛び込んだ彼が空中で静止するあのシーンは、全てCGだそうです。彼も、橋も、川も、街も。
けっこう前の映画ですが、今見ても新鮮です。
● 片瀬江ノ島駅
竜宮城のような片瀬江ノ島駅は、ほろで隠されていました。

東京オリンピックの時にセーリング会場になる江ノ島。
それに向けて、今月から駅の改装が始まっています。
● カトリック片瀬教会
川沿いを歩いていくと、和風の建物が見えてきました。
ここが次の目的地、カトリック片瀬教会です。
どこから見ても和風建築なのに、教会なんて信じられません。
屋根の上の十字架を見て、ようやくなんとか納得できるくらいです。

扉は固く閉ざされていた…ように見えましたが「ご自由にお入りください」との表記があったので、ガラガラと引き戸を開けて、おそるおそる中をのぞいてみました。
小さな明かりがついていますが、中はシーンとしています。
「おじゃま、しまーす・・・」
小声で言って、静かに身体を中に滑り込ませました。
聖水に指を浸して十字を切り、前室からさらに引き戸を開けて、礼拝堂の中へ。
祭壇の上だけ明かりがともっており、薄暗い参列席を通って前まで行きました。

誰もいませんが、暖房が効いています。
祭壇の前には花が生けられ、両側には床の間があり、掛け軸がかかっています。
掛け軸といっても、描かれているのは聖家族像とエジプト紀行の様子。
傍らにはマリア様の銅像があります。
う~ん、和と洋がミックスされているわ。こんな教会、初めてです。
● 純和風の木造チャーチ
天井も床も木張り。
どこを見渡しても純和風の木造建築です。

祭壇から見た参列席
宗教と建築の和洋折衷は変わっていますが、日本人にはなんとなくしっくりきますね。
よその国からやってきたキリスト教が、日本のスタイルで浸透していることに、ちょっと感動しました。
素晴らしい内装を見学させてもらったあとは、前室に戻り献金箱に寄付。
寺社にお賽銭を入れるのと同じ感覚です。
すると、建物の外で気配がして、女性たちが十数名、中に入ってきました。
そのうちの一人が、黒いシスターの服装をしていました。
これから婦人会のようなことが始まるのかもしれません。
前の日に放映されたNHK BSプレミアム『美の壺』は「日本の教会」特集で、この教会が取り上げられたそうです。

江ノ電のポスターにも使われていました。
● ヒーロー見参神社
川を渡って江ノ電の湘南海岸公園駅の前を通りました。
おしゃれなカフェの前を通るたびに足が停まりそうになりますが、時間はもう5時過ぎています。
そのため、相変わらず軍隊並みにズンズン先に進みます。
江ノ島駅を超えた辺りからもう未知の界隈でしたが、次の目的地は案外すぐに見つけられました。
長野にある本宮と同じく、上社・下社に分かれている諏訪神社です。
まずは下諏訪神社を参拝します。

ここはペコとスマイルの子供の頃の思い出の場所。
「ヒーロー見参!」の回想シーンです。
映画だけでなく、オリジナルのマンガでも、この神社が描かれており、嬉しさも二倍です。

スマホケースになっています
でもちょっと何か雰囲気が違う感じが…。
映像ではむせかえるようなまぶしい緑が印象的でした。
季節が違ったようです。今は冬ですからね。
加えて、もう本殿が閉まっていました。
● ダッシュトレーニング神社
次に、下社の境内に張られていた手描きの地図に従って、上諏訪神社へ。
「次の角を左折して、右折して、左折して、また右折する…」
途中でわからなくなりましたが、辺りは閑静な住宅街で、誰も通りません。
薄暗くなりつつある住宅街を右往左往して、怪しまれるのは避けたかったので、正しい道かの自信がないものの、立ち止まらずにどんどん進みます。
すると目の前に、長い石段が出てきました。
上諏訪神社に無事到着~。

ペコがおばばの地獄のダッシュトレーニングを受けた石段です。
アニメだと、相当大変そうに走りこんでいましたが…。

(c)アニメ「ピンポン」
実際に上ってみると、一段一段そう段差がなく、思ったより大変ではありません。
一段飛ばしで走っていたのかな?
後で映像を確認したら、あまり足元は映されていないものの、やっぱり一段飛ばしダッシュをしているようでした。

● 江ノ島の明かり
昇りつめた上に拝殿があり、その境内から江ノ島が見えます。
さっき、すぐそばを通ってきた、江ノ島灯台のシーキャンドルがライトアップしていました。

ピンポン巡りはこれで終了。満足~。
時計を見ると、もう日没時間を過ぎていました。
あとは夜になるばかりなので、すみやかに駅に向かうことにします。
● 片瀬山で迷う
ところが、さっそく道に迷ってしまいました。
神社の裏側の道を通るつもりが、夕方になって門が閉ざされ、行けなくなっていました。
ここだろうと思った道は、袋小路で行き止まりでした。
地図ではわかりませんが、この辺りは起伏のある辺り。
結構な急坂になっています。
度重なるアップダウンで、私たちはもうクタクタ。
脚にこたえる大きなミスはしたくありません。
だんだん夜が近づいてきましたが、人も車も通りません。
その道を通るか、私の推理と決断が試されるところです。うーむ。
「そうだった、スマホがあるじゃない」
中世の切通などを抜けてきたためか、文明の利器をすっかり忘れていました。
早速現在位置を調べて、方角を確認。
急坂を上り切って、尾根の辺りを歩いていきます。
この辺りはきっと片瀬山。
おハイソタウンですが、家々は暗闇に紛れつつあります。
明かりの少ない暗い道を、ひたひたと進みました。
● 湘南モノレール
黙々と歩いているうちに、頭上にレールが見えてきました。
遠くから、ゴーッという音が近づいてきます。

「モノレールがやってくるよ」
2人で頭上を見上げると、モノレールが煌々と光りながらやってきました。
暗闇の中を動く様子は、『まんが日本昔ばなし』OPの龍のよう。

「あの上に飛び乗れたらいいのにね。ちょっと跳躍力が足りないかな」
龍の子太郎気分のユーミチカ。
● ぶら下がりタイプ
モノレールって、なかなかありませんね。
東京近辺では、東京モノレールや多摩モノレール、ディズニーリゾートラインに乗ることがありますが、どれも「跨座式」なので、いまいちインパクトがありません。
モノレールといったら、上からぶら下がっている形を連想しますが、「懸垂式」は日本にたったの4路線しかないそうです。
古い順に
1. 上野懸垂線(0.3 km)
2. 湘南モノレール(6.6 km)
3. 千葉都市モノレール(12km)
4. 広島スカイレールサービス(1.3 km)
なんと、3つが東京近辺なんですね。広島のは1.3kmと、短い~!
上野のは300mですが、これは上野動物園内に昔からある小さなモノレールです。
ただ、老朽化により今年中に運行休止になるらしく、ぶらさがりタイプは来年には3つに減ってしまいます。
新たに作る予定はないのかしら~?
その貴重な懸垂式モノレールを、関西出身のユーミチカに見せたかったのですが…。
外はもう暗闇!なんだかよくわからない~!
残念です。
● 片瀬山駅
線路の下を歩いて、片瀬山駅に着き、大船行きモノレールに乗りました。

隣の車両の方が空いていたので、移動しようとしましたが、モノレールでは車両内の移動はできないんですね。
次の駅でいったんホームに降りてから、隣の車両に乗り換えました。
車掌さんも、そうやって車両を移動していました。
窓の外を見ると空。町を下に眺めます。
空中遊泳感があり、銀河鉄道999に乗っているような気分になりましたが、ものの10分で終点の大船駅に着きました。

● ターミナル駅大船
「わー、なんか都会だねー」
照明に照らされた大きな駅ビルに、声をあげる私たち。
人も多い、明るい場所に着いて、ほっとします。
思ったよりも脚にハードな行程でした。
「お茶もせずに歩き回ったから、おなかすいたね」
根岸線に乗り換えて、石川町まで乗って行きました。

ここが始発です
その4に続きます。
● 『ピンポン』ロケ地巡り
2002年に公開された映画『ピンポン』は、この辺りが舞台。
DVDを見返しているうちに、ロケ地巡りをしたくなり、ルートに入れました。
この日のために、またDVDを見て場所をチェック。う~ん、いい映画です。

ユーミチカは好きかな~?と聞いてみると
「観たけどすぐに寝落ちしちゃって、どんな話か覚えてない」とのこと。
それ、興味ないってことねー!
そんな人を連れて行くのは気が引けますが、これは私プリゼンツのミステリーツアー。
彼女はどんなルートでも文句を言わずについていくと言ってくれています。
なので気にせず、どんどんいきますよ。
● I can fly橋

まずは片瀬江ノ島駅前の弁天橋。
冒頭でペコが「I can fly!!」と叫んで飛び込むシーンの橋です。

警官役は松尾スズキ
今まで何度となく通ってきましたが、ピンポンの橋だと思うとまた趣深いものがあります。
● 幅を確認

欄干の上に立ってお巡りさんと会話をしていたペコ。
手すりの幅がかなり大きいのか、もしくは窪塚洋介がよっぽどバランス感覚があるのか気になっていました。
実際に触ってみて、人が立ってもぐらつかないくらい幅のある手すりだと確認しました。

でも橋の上にいる間、誰も欄干に立たなかったし、自転車を引いたお巡りさんも来ませんでした。
ちなみに冒頭の、飛び込んだ彼が空中で静止するあのシーンは、全てCGだそうです。彼も、橋も、川も、街も。
けっこう前の映画ですが、今見ても新鮮です。
● 片瀬江ノ島駅
竜宮城のような片瀬江ノ島駅は、ほろで隠されていました。

東京オリンピックの時にセーリング会場になる江ノ島。
それに向けて、今月から駅の改装が始まっています。
● カトリック片瀬教会
川沿いを歩いていくと、和風の建物が見えてきました。
ここが次の目的地、カトリック片瀬教会です。
どこから見ても和風建築なのに、教会なんて信じられません。
屋根の上の十字架を見て、ようやくなんとか納得できるくらいです。

扉は固く閉ざされていた…ように見えましたが「ご自由にお入りください」との表記があったので、ガラガラと引き戸を開けて、おそるおそる中をのぞいてみました。
小さな明かりがついていますが、中はシーンとしています。
「おじゃま、しまーす・・・」
小声で言って、静かに身体を中に滑り込ませました。
聖水に指を浸して十字を切り、前室からさらに引き戸を開けて、礼拝堂の中へ。
祭壇の上だけ明かりがともっており、薄暗い参列席を通って前まで行きました。

誰もいませんが、暖房が効いています。
祭壇の前には花が生けられ、両側には床の間があり、掛け軸がかかっています。
掛け軸といっても、描かれているのは聖家族像とエジプト紀行の様子。
傍らにはマリア様の銅像があります。
う~ん、和と洋がミックスされているわ。こんな教会、初めてです。
● 純和風の木造チャーチ
天井も床も木張り。
どこを見渡しても純和風の木造建築です。

祭壇から見た参列席
宗教と建築の和洋折衷は変わっていますが、日本人にはなんとなくしっくりきますね。
よその国からやってきたキリスト教が、日本のスタイルで浸透していることに、ちょっと感動しました。
素晴らしい内装を見学させてもらったあとは、前室に戻り献金箱に寄付。
寺社にお賽銭を入れるのと同じ感覚です。
すると、建物の外で気配がして、女性たちが十数名、中に入ってきました。
そのうちの一人が、黒いシスターの服装をしていました。
これから婦人会のようなことが始まるのかもしれません。
前の日に放映されたNHK BSプレミアム『美の壺』は「日本の教会」特集で、この教会が取り上げられたそうです。

江ノ電のポスターにも使われていました。
● ヒーロー見参神社
川を渡って江ノ電の湘南海岸公園駅の前を通りました。
おしゃれなカフェの前を通るたびに足が停まりそうになりますが、時間はもう5時過ぎています。
そのため、相変わらず軍隊並みにズンズン先に進みます。
江ノ島駅を超えた辺りからもう未知の界隈でしたが、次の目的地は案外すぐに見つけられました。
長野にある本宮と同じく、上社・下社に分かれている諏訪神社です。
まずは下諏訪神社を参拝します。

ここはペコとスマイルの子供の頃の思い出の場所。
「ヒーロー見参!」の回想シーンです。
映画だけでなく、オリジナルのマンガでも、この神社が描かれており、嬉しさも二倍です。

スマホケースになっています
でもちょっと何か雰囲気が違う感じが…。
映像ではむせかえるようなまぶしい緑が印象的でした。
季節が違ったようです。今は冬ですからね。
加えて、もう本殿が閉まっていました。
● ダッシュトレーニング神社
次に、下社の境内に張られていた手描きの地図に従って、上諏訪神社へ。
「次の角を左折して、右折して、左折して、また右折する…」
途中でわからなくなりましたが、辺りは閑静な住宅街で、誰も通りません。
薄暗くなりつつある住宅街を右往左往して、怪しまれるのは避けたかったので、正しい道かの自信がないものの、立ち止まらずにどんどん進みます。
すると目の前に、長い石段が出てきました。
上諏訪神社に無事到着~。

ペコがおばばの地獄のダッシュトレーニングを受けた石段です。
アニメだと、相当大変そうに走りこんでいましたが…。

(c)アニメ「ピンポン」
実際に上ってみると、一段一段そう段差がなく、思ったより大変ではありません。
一段飛ばしで走っていたのかな?
後で映像を確認したら、あまり足元は映されていないものの、やっぱり一段飛ばしダッシュをしているようでした。

● 江ノ島の明かり
昇りつめた上に拝殿があり、その境内から江ノ島が見えます。
さっき、すぐそばを通ってきた、江ノ島灯台のシーキャンドルがライトアップしていました。

ピンポン巡りはこれで終了。満足~。
時計を見ると、もう日没時間を過ぎていました。
あとは夜になるばかりなので、すみやかに駅に向かうことにします。
● 片瀬山で迷う
ところが、さっそく道に迷ってしまいました。
神社の裏側の道を通るつもりが、夕方になって門が閉ざされ、行けなくなっていました。
ここだろうと思った道は、袋小路で行き止まりでした。
地図ではわかりませんが、この辺りは起伏のある辺り。
結構な急坂になっています。
度重なるアップダウンで、私たちはもうクタクタ。
脚にこたえる大きなミスはしたくありません。
だんだん夜が近づいてきましたが、人も車も通りません。
その道を通るか、私の推理と決断が試されるところです。うーむ。
「そうだった、スマホがあるじゃない」
中世の切通などを抜けてきたためか、文明の利器をすっかり忘れていました。
早速現在位置を調べて、方角を確認。
急坂を上り切って、尾根の辺りを歩いていきます。
この辺りはきっと片瀬山。
おハイソタウンですが、家々は暗闇に紛れつつあります。
明かりの少ない暗い道を、ひたひたと進みました。
● 湘南モノレール
黙々と歩いているうちに、頭上にレールが見えてきました。
遠くから、ゴーッという音が近づいてきます。

「モノレールがやってくるよ」
2人で頭上を見上げると、モノレールが煌々と光りながらやってきました。
暗闇の中を動く様子は、『まんが日本昔ばなし』OPの龍のよう。

「あの上に飛び乗れたらいいのにね。ちょっと跳躍力が足りないかな」
龍の子太郎気分のユーミチカ。
● ぶら下がりタイプ
モノレールって、なかなかありませんね。
東京近辺では、東京モノレールや多摩モノレール、ディズニーリゾートラインに乗ることがありますが、どれも「跨座式」なので、いまいちインパクトがありません。
モノレールといったら、上からぶら下がっている形を連想しますが、「懸垂式」は日本にたったの4路線しかないそうです。
古い順に
1. 上野懸垂線(0.3 km)
2. 湘南モノレール(6.6 km)
3. 千葉都市モノレール(12km)
4. 広島スカイレールサービス(1.3 km)
なんと、3つが東京近辺なんですね。広島のは1.3kmと、短い~!
上野のは300mですが、これは上野動物園内に昔からある小さなモノレールです。
ただ、老朽化により今年中に運行休止になるらしく、ぶらさがりタイプは来年には3つに減ってしまいます。
新たに作る予定はないのかしら~?
その貴重な懸垂式モノレールを、関西出身のユーミチカに見せたかったのですが…。
外はもう暗闇!なんだかよくわからない~!
残念です。
● 片瀬山駅
線路の下を歩いて、片瀬山駅に着き、大船行きモノレールに乗りました。

隣の車両の方が空いていたので、移動しようとしましたが、モノレールでは車両内の移動はできないんですね。
次の駅でいったんホームに降りてから、隣の車両に乗り換えました。
車掌さんも、そうやって車両を移動していました。
窓の外を見ると空。町を下に眺めます。
空中遊泳感があり、銀河鉄道999に乗っているような気分になりましたが、ものの10分で終点の大船駅に着きました。

● ターミナル駅大船
「わー、なんか都会だねー」
照明に照らされた大きな駅ビルに、声をあげる私たち。
人も多い、明るい場所に着いて、ほっとします。
思ったよりも脚にハードな行程でした。
「お茶もせずに歩き回ったから、おなかすいたね」
根岸線に乗り換えて、石川町まで乗って行きました。

ここが始発です
その4に続きます。
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