5.西武鉄道西武園線と西武園駅
西武西武園線は東村山から2.4kmの、
起点と終点しかない盲腸線である。
開業させたのは西武新宿線系統を敷設した西武鉄道である。
西武鉄道新宿線系統は川越鉄道が1894年に、
現在の国分寺線や新宿線の一部を開業させたことに始まり、
1920年に川越電気鉄道が武蔵野水電に吸収合併され、
1921年に後の都電杉並線となる西武軌道を吸収合併している。
武蔵野水電は1922年11月1日に帝国電灯に吸収合併されるが、
同年11月16日に鉄道部門を独立させて、
武蔵鉄道に鉄軌道事業を譲渡し社名を「西武鉄道」とした。
西武園線は新宿線系統として、
1930年4月5日に村山線の名称で敷設された。
開業時は東村山から2.8km先に村山貯水池前が仮設駅として開業した。
開業時は現在の八高線箱根ヶ崎までを結ぶ、
箱根ヶ崎線が母体であり、その部分開業だった。
村山貯水池前は1939年1月27日に正式駅となり、
1941年3月1日に狭山公園に改称された。
戦時中の1944年5月10日に不要不急線として休止、
戦後の1948年4月1日に再開、
同時に狭山公園を村山貯水池に改称した。
1950年5月23日に野口信号場から分岐して、
0.5kmの距離に西武園臨時駅が開業した。
1951年3月1日に野口信号所から村山貯水池の区間が廃止、
村山貯水池は西武園に統合、臨時駅だった西武園が常設駅となった。
路線名が1952年3月25日に西武園線に改称された。
西武園駅は単式1面1線と島式1面2線の、
計2面3線の地上ホームを有する。
北口は西武園競輪場に近接しており、
原則として普段は島式の2番線、3番線を使用し、
単式ホームの1番線は臨時ホームで競輪開催日などに使用される。
今は西武園競輪も開催されてはいるものの、
6月は新型コロナウイルスの影響で無観客での開催になっている。
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