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林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

林檎乃麗の「とほほ・・・。」な日常を綴っています。 

「がんばろう日本」-震災復興支援の“本音”と“建前”

2011-04-11 | 社会
東北地方太平洋沖地震が起きてたから今日で1ヶ月が経つ。
しかし未だに大きな余震が続いているし、また多くの被災者が避難所暮らしを続けていて、
仮設住宅への入居もままならない状態である。
また津波被害によって福島第一原発からの放射性物質の影響が懸念され、
東京電力や協力会社の社員、警察、消防、自衛隊と多くの人たちが原子炉の暴走を避けようと未だに懸命の作業を続けている。
また発電施設への被害から東京電力管内で電力不足が懸念され、計画停電が4月末まで予定されている。
震災によって直接間接的に大きな被害に見舞われ、それが日本経済にも暗い影を落としている。

そんな中でマスコミが中心となって義援金を集め、
それは著名人の多額の寄付なども話題となり、多額の善意が寄せされている。

また東北地方の被災者の気持ちを考え、多くのイベントが中止となったりしている。
勿論、電力需要を抑制するという意味合いではそれも大切なことであると思う。
しかし相次ぐイベントの中止などが日本全体に“自粛ムード”を蔓延させ、
そのことが日本の景気にも悪影響が出ていることが最近になって漸く指摘され始め、
日本の景気上昇が東北地方の復興支援にも繋がるという考え方も浸透し始めてきた。

しかし日本人の“本音”は、本当は何処にあるのだろうか。
それは居住地域によっても大きく違うだろう。
関東に住んでいて、地震や津波の直接的被害はほとんどなかったものの、
原発の放射性物質による直接的被害、また水や農産物への影響などからの品不足、
さらには計画停電による不便な生活を余儀なくされている身のうちでは、
どうしても“不安”を抱いたままの日常生活を送らざるを得ない。
特に余震が続き、ケータイの緊急地震速報が突然なったりすると、
まだ暫くは恐怖心が残るような気がする。
それはもしかしたら根拠のない恐怖心なのかも知れないが…。

しかしそれとは別にもうこの“自粛ムード”に嫌気がさしていることもあるのではないかと思う。
そういうことを云うと不謹慎といわれるかも知れないが、
或いは確かに不謹慎なことなのかも知れないが、
バッシングを恐れずに云うと、本音では東北地方の復興のことはどうでも良くて、
早く自分たちの生活を元通りにしたいという気持ちを何処かに押し殺しているような気がする。
企業も最初は“自粛ムード”に乗ってCMを中止したりしたため、
テレビではACジャパンのCMばかりで、目にするタレントは仁科亜季子さん、仁科仁美さんくらいであった。
最近では漸くCMも増えてきたが、それでも未だにACジャパンのCMが目立つ。

企業側としても、特に直接的被害のない企業としては早く営業活動を再開したいのだが、
日本全体に蔓延る“自粛ムード”の中、フライングすることを恐れてなかなか最初の一歩が踏み出せなかったように思う。
本音では自社の利潤追求をしたいのだが、
全体的な空気を読んで“東北地方の被災された皆様のために…”と云っているような気がしてならない。
日本人がこんなに善人の集団だったのだろうか。

勿論、本気でボランティアに従事している人や義援金を寄付している人を批判するつもりは毛頭ないし、
むしろそういうことの出来る人たちは本当に尊敬に値すると思っている。
しかしその一方で大半の日本人は本音を隠し、社会全体の空気が明るい方向に行くのを息を潜めて待っているような気がする。
それならば一層のこと、「がんばろう日本」などという偽善的なお題目は外して、
自分たちが楽しみたいから楽しむ、自分たちが遊びたいから遊ぶでいいじゃないか。
そうして日本経済の浮揚に知らず知らずのうちに貢献している方がむしろ健全ではないかと思っている。
例えば、友達が入院したからといって、自分も家に引きこもって布団を被って寝込んでいることが本当の友情だろうか。
東京電力管内の節電は大切だし、そのためにイベントの自粛などは仕方がないとは思うが、
それ以外の部分では経済活動を活発化させ、日本自体に体力を付けないと、救うべき手を差し伸べることも出来なくなる。

一日でも早く日本が全国的に平穏な生活に戻るためにも、無意味な“自粛ムード”は払拭し、
もっと本音で行動することが重要ではないかと思っている。
コメント (2)
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