ringoのつぶやき

音楽、ガーデニング、株、社会経済政治、etc・・・・日常の色々なことを書きたいと思います。

3ヶ月ぶりに一時98円台をつけた「ユーロ円」相場

2012年05月30日 17時32分25秒 | ケンミレコラム

 

■今回のまとめ

1)日経平均は、ドル円よりもユーロ円との連動性を強める。
2)ユーロ売りはヘッジファンドなどの投機筋の取引が活発となっている。
3)現在のユーロ・ドルは週足チャート上の節目水準にある。

昨日(5月29日)、約1ヶ月ぶりに5日移動平均線水準を上抜けた日経平均でしたが、本日は米国市場の上昇にかかわらずマイナス圏での取引となりました。その要因としましては、欧州不安を背景にしてユーロ円が一時98円台をつけたことがあげられます。

■ 日経平均はユーロ円との連動性を強める

ケンミレの高機能チャートには「上書きチャート」の機能があり、値動きの推移を比較したいときなどに活用できます。今回は日経平均の日足チャート上にドル円とユーロ円を上書きして、その推移を比較しました。

長期的には、日経平均は為替市場の対ユーロよりも、対ドルの動きに対して影響を受ける傾向がありますが、短期的に見てみると5月以降はユーロの動きに連動を強める動きとなっています。

直近での株式市場の下落や上値の重さは、欧州不安を背景としたユーロ安が一番の要因と考えられます。つまり、ユーロ安傾向の一服が、株式市場のリバウンドの動きが強まるかどうかのポイントとなってくると考えられます。

■投機筋の流入観測で売られるユーロ

株式市場の売買代金が低水準で推移する中、ユーロドルの取引は活況となり、ドル円の取引を超える日が目立ってきています。

一般的に実需による為替取引は全体の数%程度、投機目的の取引はその10倍以上といわれていますので、為替市場は株式市場以上に投機的な思惑で動く側面が強いと考えられます。

今回のユーロ売りは6月17日のギリシャ選挙に向けて、投機筋が仕掛けやすい側面が強いと考えられます。

加えて、株式市場やドル円相場が膠着するなかで、市場参加者がユーロ売りに集中し、ユーロ売りが止まらないとも考えられます。

当然のことですが「売ったものは買い戻す」「買ったものは売らなければ」なりません。必ずどこかの場面で投機筋のポジションの巻き返しはあります。こういった巻き戻しの動きで、ユーロは対円や対ドルで反転しやすいタイミングにあるとも考えられます。

■ユーロ・ドルの中期の水準をチェックする。

2006年以降のユーロ・ドルのチャートで推移を見ると、だいたい1ドル=1.25ユーロの水準が週足チャート上での節目となっています。2008年のリーマンショック、2010年の欧州の財政問題でもこの水準でユーロの売りは止まっていますので、2010年同様に欧州問題でユーロが売られる状況であることからも、現在の水準で一旦ユーロ売りは一服するする可能性があるのではないでしょうか。

■ユーロ円チャートをチェック

ユーロ円でチェックしますと、昨年のユーロ安では、2011年10月31日の111.56円→2012年1月16日の97.00円で、変化率が13.0%、日柄が50日となっています。

今回のユーロ安は、2012年3月21日の111.39円を高値に、5月29日の安値98.95円で変化率が11.2%、日柄が48日と、前回と同等の調整となっています。

以上の点を踏まえると、ユーロは一旦、対円、対ドルともに買い戻される可能性も考えれられますので、ユーロ高の動きになってくれば、株式市場の反発にも大きなプラスとなってくると考えられます。

レポート担当:ケンミレ株式情報 石原 健一



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。