ringoのつぶやき

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★日本の銀行に対する公的資金の注入(森田コラム)

2012年05月30日 22時23分43秒 | ケンミレコラム

蛇足さん 2012/05/30 00:41 のつぶやき


バブル崩壊後の不況の際に複数の金融機関に対して合計で40兆円以上の公的資金が投入されました。しかし、景気の回復により金融機関の回収益が増加したため、2006年6月に三菱UFJフィナンシャル・グループが公的資金の残額を返済したのを皮切りに、メガバンクが相次いで公的資金の完済を達成しています。

つまり、日本では最初に住専に1兆円弱の公的資金が注入され、続いて都市銀行などの邦銀に40兆円以上の公的資金が注入されました。そして、その後の低金利政策による「利ざや」によって、ほとんどの邦銀は公的資金を返済しています。

この邦銀の利益計上を目的とした「利ざや」により、年金受給者や個人の預金金利は低いまま胃゛放置されました。つまり、日本の銀行の公的資金の返済は「国民の利息を減らす」ことと、企業貸付のサヤを取ることで返済されたわけですが、結果としては金融危機は収まったことになります。

今回もスペインの銀行危機を防ぐために最終的には公的資金が注入されると思います。、しかも初歩的な危機である銀行への資金注入の障害はそれほど高くはないと思います。世の中では「公的資金の注入前に株主責任や債券者責任を果たさせるべき」という見方が出ていますが、株主の多くが個人顧客であることから影響は大きく、なかなか決断できないかもしれません。

しかし、最終的には「緊急避難」として公的資金の注入のための資金をECBが提供することになると思います。これが、現在のスペイン問題は「それほど大きな問題にならないのではないか」と思う根拠です。

責任を取らせるべきは株主よりも経営陣だと思います。しかし、米国ではS&L救済のときには5000人以上の逮捕者を出しましたが、リーマンショックのときにはほとんど逮捕者が出ませんでした。リーマン問題は政府の中枢にいる人の利害が絡んでいたからと言われてます。従って、今回のスペインの銀行危機がどういう方向に進むかはわかりませんが、いずれにしましても銀行への公的資金の注入は行われると思いますので、一過性の問題といえます。

本当のスペイン問題とは銀行問題ではなく、財政赤字の問題と経済成長の問題であり、こちらは「根の深い」問題ですから、銀行問題のように簡単にはすまないと思いますし、表面化するのは時間の問題だと思います。

ギリシャ問題がそうでありましたように、表面化したあとは「悪材料で下がり、対策の発表で上がる」という経験則を市場が持ちましたので、株式市場は当初のギリシャ危機よりも冷静に対応すると思います。



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