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烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

“栽培マン”,公道デビュー!, & …

2010-05-30 16:52:22 | Ape & Imp
“らーめん みかん”@小樽/南樽市場
           すぐそば で “みそラーメン”


で,晴れた(2コ前の記事つながり b^ ')b 札幌,小学生のご両親方は運動会も滞りなく,さぞかし安堵なされたことだろう.


当方はそんな年中イベントとは久しく御無沙汰,坊主どもには浮いたハナシの気配無し.取敢えず,メットも買ったし,ちょっくらと.
バイクショップにお願いしたパーツも届いているそうだ.換装前の仕様でもう一度,毛無を roll しておくか.
すっきり抜けた空なれど朝の空気はまだ冷たい.新川通りから道央新道・札樽国道.浅めのシールド,現チャリ速度なら問題ないが,上げると一寸,巻き込むか.首の据え方ちと工夫.朝里から赤井川国道にトラバース.ホピまで登ると寒そうだから,展望台,上って下りてもう一度.お約束,毛無の山から増毛を望む…


昼飯喰うにはちと早い.遡ったこと無い勝納川,小樽の水瓶,土木遺産.


下れば昼時,南樽市場.今日が二度目の“みかん”さん.席埋まり,お待ちは3組8名様.品書きは“3味”と“昔”各¥700-,チャーシュー麺(¥950)に煮玉子・大盛・ご飯が各¥100-と潔い.飲み物に,追加で炒飯もあったかな.
初訪は“塩+煮玉子”を頂いたので今日は“味噌”.待合に注文を取ってくれるので,案内の席(今回はカウンター)に着けば早い.いかにも“ムラナカ”ちっくな面構え.


一寸甘味が勝った味噌スープ,生姜ほんのり.油の膜は厚め.塩では見た目の多さよりも寧ろラードっぽさのほうが先に立ったが,味噌ではなかなか良い具合に調和している.アタリはこの系統のなかでは控えめなほうかな(塩も).


麺は黄色く中太の縮れ.ぷりぷり,一寸もっちり.クセがなく風味もありスープとの相性も好い.肩ロース一枚と細切の柔らかなチャーシュー・しっとりしたメンマ・お約束の柔らかく火入れされたモヤシ.スープの底には控えめに粗引き肉.具材のお膳立ても抜かりない.葱だけは,白髪か薄い笹切りのほうが私好みかな.煮玉子は少し醤油がちな味付けなので塩との反りはもうひとつと思ったが,味噌なら大丈夫かも.


いいトシなので,後半油がちょっと重く感じたが,卓上の酢(大蒜・昆布・鷹ノ爪を浸して風味付けしてある)を加えると味に芯が通り,飽きずに頂けた(塩なら更に効果絶大).

ご馳走様.美味しかった.お隣のご夫婦が召し上がっていた“昔(醤油と塩が出来るようだ)”も旨そうだったな.それ頂きにまた,お邪魔しますね.


市場を素見し,


マリーナで一息入れて一路札幌.
ショップに寄ってドライブスプロケットを注文のノーマルに換装(12T⇒14T).終わる頃,てんちょーお子さんの運動会終え店にお出まし. スプロケット,拙庵まで5kmのインプレは,
“巡航は,ラクかな (o^ ')b” 燃費も少し,伸びるかも.

 Odo;(10,000+)0605.7 - 0500.8 = 104.9 km Trip.
 Fuel;104.9km / 3.38L ≒ 31.0 km/L.
すこし気温は低かったけど,久々穏やかピーカンの,一寸短めぷちツーでした.

おまけ;南樽市場で仕入れ:
ウェストポーチしか持って行かなかったので,これ1本だけ.肉屋の店先にぶら下がってた自家製サラミ.同じ大きさに切りそろえたシュリンク包装の冷蔵品も有ったが,ツルされて乾上りかけたヤツのほうが魅力的(個人的に).2本のうち,古そうな(熟成の利いた? ^^;)ゞ 方を.ポーチからはみ出しちまった.


で,早速(勿論,スライスしました).余市シングルカスク10年,トヮイスアップをアテる. イケます (o^ ')b
   … ぷちツーの記事じゃ,ネーなァ.
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行きがけに,正油ラーメン

2010-05-29 20:34:17 | そとめし;ラーメン
で,近間(前記事つながり).バイクショップに向う通り道で腹ごしらえ.工場長に任せれば,あとは待つだけなんだけどネ (^^;)ゞ

券売機,今日は“正油(+きくらげ多め)”を,ポチっとナ.カウンターに着き,いつもの“薄め”でお願い!

此方の三味(私の基本はしお;味薄め+木耳多め)をマイ・スタンダードと呼べる 幸せ(勝手にですが… ^^;)ゞ.
  … ご馳走さまでした (b^ ')o

食べログ⇒http://u.tabelog.com/ravenatspk/r/rvwdtl/3480031/
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ヘルメット,衝動買い!

2010-05-27 22:59:35 | Ape & Imp
先週土曜.天候は良好だが,夕刻からの休日外勤を控え,走りには出ず.
オイル交換をお願いした行きつけのバイクショップ.作業待ちの間に店内を素見していると見つけてしまったバーゲンのヘルメット.今のメットにトラブルが有る訳ではないが,価格(半額以下)とデザインに惹かれて,つい…


OGK KABUTO;BOB-B DBZ(シールド別,6千円弱).マットグレーにモノトーンプリントのキャラクター.鳥山 明 センセ,ドラゴンボールの敵キャラ;種を植えると生えてくる・得意技:自爆… その名も“栽培マン”.個人的に,どツボ(核爆)!!   一応,SG;自動二輪規格.ミニジェットなので軽い.フィット感もまずまず.


シールドも店頭品からのチョイス,フリップアップベースが長いとキャラに被りそうだったので短めの物を.DAMMTRAX;UP DOWN DE GACHA(4千円弱). GACHA… ガッチャ… マン… アニメつながり (^^;)ゞ
機能的には(風の巻込みなど)もう少し深い方が好みだし,スモークもやや強めだが,メット本体とのコーディネイトは一寸POPでイイ感じに纏ったと思う.好天のおっとりぷちツーには重宝しそう.リキ入れて走る時は,メインのメットにお出まし願うと言うことで.

今度の週末,晴れたらイイな (^^)b
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2010,G/Wぷちトリップ#3;復路編,

2010-05-18 21:22:02 | Ape & Imp
リベンジ積丹,そして…
“じょぐら”@余市町大川町で“えびラーメン”


“鯉川温泉旅館”の湯を堪能し,心なし軽くなった体をImpのドライビングシートに沈め,一路札幌,帰庵の途(道草多し).
往路・復路は成る丈同じ道を通りたくない性分,海沿いを巡るのは端からの魂胆.宿の前からD66:岩内洞爺線でチセヌプリ⇒大谷地⇒岩内と抜けるつもりだったが,朝食を運んでくれた女将に問えば,“今年は雪が多くて…” まだ冬季閉鎖中と言う.取敢えず倶知安まで戻り,共和から神恵内に抜けてR229,積丹半島.2年ほど前,強風にてゲートが閉じられ振られた岬を目指す.

駐車場からナイフリッジ伝いの遊歩道(画像は帰路;画面中ほど上方,小高いところにポツンと鳥居の様に見えるのが遊歩道のゲートです)をゆっくり辿って25分程,神威岬の先端に立つ.群青の水平線が丸い.


出自から遊びに来道した母を案内して以来20年ぶりくらいか.長男坊が生まれたばかりでつれあいは留守番だった…
その時は,往路は浜沿い,復路を尾根伝い.今は念仏トンネルを抜ける浜沿いルートは閉鎖されてしまったし,転げ落ちそうだった尾根道は随分整備されたけど,山肌の風化も進んだなあ… つれあいは独身時代以来だとか(往復とも浜沿い)…
    共に風で振られた2年前の雪辱を果たす.

そしてもう一箇所,積丹に来たら必ず立ち寄る“島武意海岸”.人が通れるだけの暗い手掘りのトンネルを抜けた途端に広がる静かな入江の光景は,何度訪れても溜息が出るほど美しい.付合い始めた頃のつれあいを伴って浜に降り,ひとつ拾った蝦夷馬糞海栗を割って喰わせ(当節,立派な密漁です.絶対真似しないで下さい),雲丹嫌いを好きに変えたのも懐しい思い出… 駐車場前にでかでか掲げられた風景画の看板は,チョット余計なお世話かな (^^;)ゞ

再び Impを駆って余市に向えば,センチメンタル・ジャーニーは行成り喰い気.遅い昼飯,初訪の此方にお邪魔.


“じょぐら”と言えば地場の甘海老を使ったラーメン… とのイメージが何故か成立してしまっている私.券売機前のメニュー.該当の一杯はトップの“余市前浜えびラーメン:¥880-”,迷い無く押すボタン.期せずして,つれあいは2番目の“あっさり塩:¥500-”,坊主は裏面の“焼きしょうゆ:¥700-”に散った.
窓向きのカウンターに陣取って暫し,ご登場の立役者.


深めの丼から覗く赤ら顔.粗挽きの鷹ノ爪がほくそ笑む,大胆不敵な面構え.殻ごと焼いた甘海老が5尾.一寸用心,鷹ノ爪を外してスープをひと啜り…
お,結構ピリっときますね.けれど然程後を引くことは無く,とんこつみそスープの旨味が透けてくる.鷹ノ爪を混ぜても辛味は余り強くはならず,香りが立って来る感じ.
麺は中太の緩縮れ,一寸もっちり.ズッと啜ってハタと直感,“こりゃ,メシに合う!”  …初めは断ったフリーサービスの小ライス(“えび”など一部)をお願い,早速スープに浸して頬張る.


いや,美味いですコレ.麺よりずっと(失礼! ^^;)ゞ スープの旨味が際立つように思う.飯となら,もう少し鷹ノ爪を足してもイイな.飯を頬張り,香ばしい甘海老を殻ごと齧って麺を追掛ける.止らない.小ライスは必須だね.あと,麺と海老,一寸減らしてもいいから,ぷりぷりの海老雲呑ふたつでも載っけてくれたら最強なんだけどなぁ.
メニュー中唯一鶏がら清湯系,ワンコインの“あっさり塩”はすっきりしたスープで麺との相性も良く美味い.ただ,つれあい曰く“トッピングもあっさり”なので,がっちり食べたい向きには少し物足りないかもしれない.“焼きしょうゆ”は太麺に節系と焦し醤油の利いた豚骨スープが絡んで美味い.丼一杯で比べれば,3品中ではこれが一番好きかな.

美味しかった.御馳走様.後から知った事だが,甘海老を使ったラーメンの発端は豚骨塩ベースだったようで,そちらも是非,頂いてみたかったなあ.

食べログ⇒http://u.tabelog.com/ravenatspk/r/rvwdtl/4194397/



帰庵の途.この春大改修を終え,“GW日本一周クルーズ”の途中,小樽港第3号埠頭16番バースに停泊中の“にっぽん丸;22,472総トン(改修後)”を見学(船内公開はやってませんでした).こんな船でのショートクルーズも魅力的だが,からきし船に弱いつれあいは“苫小牧⇔八戸以上はムリ!”だそうで…

銭函を過ぎ新川辺りから俄かに強まる風の中,拙庵に辿り着けば折りしもポツリと落ち出す雨.行動中に当らなかったのは見ッけもの.二日間の道程 323.4km.ゆったり走った,ぷちトリップでした.

補追;積丹ブルー:
積丹はアイヌ語の“サク(夏)=コタン(集落)”,夏のあいだ漁労のため人々が集まり暮らした浜の集落に由来すると言う.その海の透明度の高さ,深い群青は“積丹ブルー”と賞されるが,対馬暖流の勢力が強まる夏,特に旧盆を過ぎた頃が一層素晴らしい.正に“サク=コタン・ブルー”と呼ぶに相応しいと思う.
※積丹周辺の海栗は,旧盆過ぎには終漁(8月末)間際で身入りは大分落ちてきます.地場産・ぷりぷりの“うに丼”を御所望の方は,7月中旬~旧盆前にいらっしゃるのが宜しいかと思います.
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2010,G/Wぷちトリップ#2;お宿編,

2010-05-09 10:38:03 | Ape & Imp
“鯉川温泉旅館”@ニセコ昆布温泉郷で
        出湯と料理をまったり楽しむ


イベントを抑え早めに向かう本日お初のお宿.全ては出湯を身に染ませ味わう為.
アンヌプリのゲレンデ下をD66で昆布方面に向かい,昆布温泉郷を抜け際.行政区画は蘭越町に入ったあたり,尻別川水系ニセコアンベツ川の,名も無い(国土地理院 2万5千分1地形図による;水線も入れられていない)支流に沿ったグラベル(私道?)に右折.


春が遅かった今年.沿道の桜の蕾はまだ固そうだが,沢には水芭蕉・谷地蕗,路傍には蝦夷延胡索や片栗などのスプリング・エフェメラルが咲き乱れて心を和ませてくれた.鯉の泳ぐ池の畔を抜け,200m ほどで目当てのお宿.


“湯宿だいいち@養老牛”・“湧駒荘@旭岳”・“銀婚湯@落部上ノ湯”に続き道内4軒目,“日本秘湯を守る会”加盟の湯宿.ブランドなぞに固執するのは全く本旨でないが,これまでは幸い“裏切られた”思いは無い.
此方,“鯉川温泉旅館”の価格設定は一名一泊二食税サ込(飲物類別)¥8,550~とこれまでの4軒中では最もリーズナブル.部屋にランク分けは無く,料理の品数による価格分けとのことで,最も品数の多い¥10,650- の贅沢をさせて貰う事にした.


昭和風情の玄関から古風な帳場.女将自ら案内の部屋は4軒中最も質素な設え.池に面した二階;八畳の座敷,窓際に三尺の入側.二畳見当の控えと一畳の踏込み付きながら洗面・厠は共同(銀婚湯も旧館は洗面・厠共同).昔ながら,の趣である.襖や窓の建付けは良く掃除も行き届き,古いなりに“あずましい”.壁の案内書;黄ばんだセロハンテープや,踏込みや廊下の板目が少々軋みがちなところは御愛嬌か (^^;)
お手ずからの茶も然る事乍,備付のポット,恐らくは敷地の湧き水が美味いこと! 同じと思う水は厠に繋る洗面の蛇口から掛け流し.厠の小用便器も掛け流し.何たる贅沢! 経験上,良い水を持つ宿は料理も美味いと思っているので,弥が上にも夕餉への期待は高まる.
“お夕食は,6時から6時半にお部屋にお持ち致します”との女将の案内.ゆったりと湯に浸かり,腹を減らして待つとしよう.

客室棟から帳場前を抜け,小沢に架かる渡廊下を通って湯殿に至る.レトロな待合,手前(右)が殿方,奥(左)は女御.簡素な脱衣場.
男湯の内湯は湯舟が手前4:奥1程に仕切られており,湯口は奥にあって仕切り上部に横一列に開けられたスリットから手前の槽に湯が流れ込んでいる.湯は縁から床のタイルに溢れ,掃除では落ちない赤褐色の湯の華を残す.紛れ無い,濃い湯の証.
カラン/シャワーは奥の左右に一つずつ,手前左に湧水の水飲みひとつ.こう言った設えの湯舟では,私は専ら下手に浸かることにしている.上手に入れば上がった後に下手への湯が一時滞るし,カランが少ない分,流し用の更な湯が汲めるところを残しておくべきと考えるからだ.あ,とは言えコレはあくまで自分ルールです.何処ぞの出湯で鉢合わせしても,講釈垂れる様な無粋は厳に慎む所存ですので,どうぞご安心下さい (^^;)ゞ


閑話休題;お湯です,お湯!(画像は露天の湯口です).
成分表による泉質は“ナトリウム・カルシウム(マグネシウム)-塩化物・炭酸水素塩泉(含土類食塩泉)”,採水時は無色透明となっているが,湯舟の湯は緑を帯びた淡い褐色,薄濁り(ささにごり;酒濁りとも)…鉄分と硫酸イオンを濃く含む湯(所謂“緑礬”系)に特徴的な色合いだ.湯の華の赤褐色もそれを査証する.
手桶に掬いたっぷりと掛け湯して体を良く流し,腰切りの深い湯舟にどっぷり浸かる.とろみすら感じる湯.湯舟の湯温は記されておらず測った訳でもないが多分41~2℃,私にすればやや高めだが,泉質はモロ私好み,そして濃い (o^ ')b 
硫酸イオンの濃い湯(with ナトリウムイオン;所謂“芒硝”系,例えば湯宿だいいち@養老牛)は,好きなのだけれどしばしば私には強すぎて,迂闊にも湯当りを起こしてしまう事も有るのだが,鉄分の介在が当りを緩和してくれるようだ.


暫し温まった処で“滝見の湯”として夙に名高い露天湯へ.御覧の通り,名の如し.風情は極上,女湯からの眺めは更に佳しとか.湯は内湯よりやや温めで入りやすい(湯舟の淀みを無くす為若干の湧水を加水).さりとて湯の醍醐味は矢張り内湯が勝るか…

堪能して部屋に戻り,湯上りのビール(持参したキリンラガー)で喉を潤しつつ暫し.
“お食事,お持ち致しましたー”の通しで女将と若衆(息子さん?)が配してくれた二膳と一皿.珍味と強肴は基本に追加分の品.献立書きは添えられていないので,僭越ながら外題は私の見立てた儘.取違えも有りましょうがお許しを.

壱之膳;
先付:胡桃豆腐旨出汁,印の胡桃と山葵添 / 造利:三点盛,鱒湯霜(多分桜鱒)・平目・甘海老 / 焼物:桜鱒漬焼白餡掛,馬鈴薯と蕗之塔添 / 煮物椀:炊合せ,身欠鰊・筍・凍豆腐・生麩・青菜(菜花と思う) / 香物:白菜と青菜(大根葉かな?)


弐之膳;
珍味二趣:蛸と帆立の饅・赤海鞘塩辛(多分野付産) / 鍋:鶏水炊


強肴;
揚物:蟹解しと彩り奉書巻見立・獅子唐辛子,奔酢添


値の張る食材を奢るで無く,設えも実直.須く家庭料理の延長で凡そ華など無いのだが,地道な仕事が感じられ,しみじみ旨い.体の芯に残る湯の余韻を邪魔せず落着かせる,しっとりとした味わいだ.湧水と塩梅の成せる技か…
圧巻は骨付腿が1本分仕込まれた鶏水炊.今流行の白濁した濃い鶏スープではなく,此方の湯を思わせる薄濁りの出汁.鶏と昆布の穏やかなマリアージュ.丁寧に下拵えされた鶏腿・ふわりとした汲出豆腐.柑橘が出過ぎぬポン酢の仕立ても好ましい.


飲み物には,“岩魚の骨酒(確か¥1,260-)”をお願いした.焼枯らした岩魚一尾に倶知安の地酒“二世古”上選の熱燗二合を注いである.この辺りなら地は樺太岩魚(オショロコマ;ほぼ南限,蝦夷岩魚=アメマスと混棲)だが,“仕入れは業者さんに…”との言.焼枯しなので特有の朱斑の有無は確認出来なかったが,焦し過ぎず岩魚特有の水気を丁寧に落とした拵えは素晴らしく,衒いの無い辛口(昔はガソリン酒と揶揄されたりもしたが)二世古の風味を押し上げ実に旨い.あっという間に二合を飲み干し(私だけではありません,念の為),もう二合注いで貰ったが,これも旨味は充分であった.
食事の味噌椀には,造利と見合う一人宛2尾分の甘海老の頭が配されていた.食後の甘味は白玉の粒餡仕立て,彩に苺が添えられている.何と言うことの無い一品だが,滋味に富んだこの夕餉を締めるには相応しい.骨酒の骨まで,余さず有難く,いただきました.


暫し腹を落着かせてから再度湯殿へ.ゆるりと温まっての就寝.

目覚めれば有難や,全く湯当りの兆し無し.けれど復路を考えて朝風呂は自粛.


朝餉は案内の8時過ぎに女将と若衆が部屋に配してくれた.之もまた,衒い無く実直そのものの膳.
自家製と思しい温泉卵と烏賊塩辛.焼物(紅鮭)の皿には昆布佃煮(出汁を取った昆布を炊いたのだろう)と梅干が添えられ,浸し(もやしと青菜)には出汁と胡麻油で淡い下地が施してある.味噌汁(豆腐と滑子,散し三葉)が,煮〆(茄子素揚・油揚・小芋・手綱蒟蒻)が,そして御飯が頗る美味い!

一休みして着替え,荷を携えて部屋を辞す体が心なしか軽い.勘定して框を降りると帳場の館主が門口まで送ってくれた.
有難う,お世話様.御蔭で大層休まりました.きっとまた,お邪魔しますね. 今度は是非,基本のコースでお願いしましょう (b^ ')b

食べログ⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0106/A010603/1008969/
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2010,G/Wぷちトリップ#1;往路編,

2010-05-07 16:50:28 | Ape & Imp
“トンデンファーム;ホピの丘”
      @赤井川で“生ハムそば&More”


G/W最終日.二日置きのルーティンワークでベタに休めなかったのを後にずらして貰い,一泊二日のぷちトリップ with Inp,ニセコ方面.タイヤは先日夏タイヤに換装済み,今期初のグラン(?)・ツーリング.


往路の予定は基本,宿に入るだけ.押取り出掛けてR5朝里からR393,取敢えずはブランチ求め毛無峠越え.久々の夏タイヤはつづら折れの路面を確りホールドしてくれる.
11時ちょい過ぎ,ぷちツーでは何時もお世話のコチラ.つれあいと坊主はレストランで食事したことは無いと言う.


駐車場には車は多いが,レストランは口開け直後にて前客は二組6名様程.余裕で窓際のボックスに落着かせて頂く.漂う香りに惹かれたか,つれあいと坊主のオーダーは“ソーセージカレー;サラダ付き:¥780-”,私はジブン定番“生ハムそば;きのこおにぎり・スープ付き:¥840-”.


さてさて来ました,お懐しやのお顔立ち.去年Apeで来た時は,レストラン激混みで諦めたんだよネ.
冷やのぶっ掛けに,ハム・ソーセージ屋さんならでは,ごっそり盛られた生ハム切落し,たっぷり敷かれたスライスオニオン.素直な仕立ての掛汁・しこしこの細打ち蕎麦.一啜りしたつれあい・坊主も,“意外に合うよネー”.山わさびは,もう少し多めの方が嬉しいかな.
ソーセージカレーには,“お手の物”の焼きフランクフルトが1本.サラダは卓上の胡麻ドレッシング(トンデンファーム製;市販ボトル)で頂く.マイルドなルウはフランクとの相性も好い.ただ,“もう一寸だけ,ルウが多いほうがイイかな”だそうで…
美味しかった.ご馳走様.今度はApeで寄りますね.

腹もくち,ゆったりとR393をトレース.本倶登山(ポンクトサン)の裾野を樺立(かばたて)トンネルで抜けて倶知安へ.


道の駅“ニセコビュープラザ”で明日の仕入れの下調べ,


ニセコ東山界隈の土産物屋などを素見して(羊蹄と,トラクターと,私… ^^;)ゞ,


15時ちょい過ぎ本日のお宿.出湯と夕餉,楽しみです!
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今期初,ぷちツー to 厚田・青山,

2010-05-03 21:07:14 | Ape & Imp
昼飯はやっぱり“こっこ家”さんで“塩ラーメン+α”

霞んではいるが暖か気な陽気に誘われ,今期初,Apeを起こす.
気化器;浮標室の燃油は,冬の間にガレージの天使が飲み干した模様.燃料コックを開け,キャブにガソリンが回るまで十数度のキック.目覚めれば確かな鼓動.最寄のSSでタイヤの空気圧チェック,レギュラールート時計回り短め,厚田方面に鼻を向ける.
強い南東風の洗礼下,札幌大橋の直線を右バンクで抜け,高岡貯水池から望来⇒厚田.


夕日の丘パーキング,重量級単車群の狭間にちょこんと停めて,お約束はベタな画像.レストハウスで新作?ゲット.
ウェストポーチの缶コーヒーと煙草3服でリフレッシュ,青山越えは最低4速,発動機は今年も端から良く回る!


昼ちょい過ぎのこっこ家さん.駐車場には4輪のみ,珍しく先行単車の影は無し.チャリダーさん一人,後からカブ海苔さん一人.テーブルは埋まり,お待ちのお客さん5名様ほど.暫し待ってセンターテーブルへ.伝票カキコは何時もの“塩ラーメン”と新作?の+α.
親子丼の注文多く,親父さん大車輪.暫く,で供された二品.


塩ラーメン:今年も据置き¥600-;2号店より -¥50 はセルフ or フードマイレージレスだから?”はもうインプレ不要,だよネ.でも,やっぱり新琴似2号店より優しい味かも…
そして+α.中華まん保温ケースから供される,揚げてない?やっぱり揚げてる?? “あげまん:¥200-”.運気あげアゲ…とか.ほんのり生姜が香る鶏ミンチの餡,もっちりの皮.ラーメンのお供に,“とりめし”の強力な対抗馬出現!
美味しかったです,ご馳走様 (^ ')b 今年は何回来れるかな.

食べログ⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0107/A010702/1006815/

復路の札幌大橋は,追い風気味で割とラク.
ゆったり流して帰庵すれば,
 Odo;(10,000+)0364,7 - 0484.5 = 119.8 km Trip.
 Fuel;119.8 km / 4.11 L ≒ 29.1 km/L.
冬眠中の“天使の取り分”を考えれば,きっと 30km/L を超えていると思うぷちツーでした.
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“磯つぶ”を煮付ける

2010-05-02 19:58:44 | 烏合庵の食卓
GW.取りあえずの休みはつれあいとスーパーに食材の仕入れ.私のチョイスは小振りな“磯つぶ”と“行者にんにく”.先ずは磯つぶ,仕込みましょう.


白糠産“磯つぶ”.ヒメエゾボラ(=青つぶ)を磯つぶと呼ぶ場合もあるが,これはエゾバイ.青つぶは唾液腺(アブラ)を下拵えで取除く必要があるが(補追参照),エゾバイはそのままでも大丈夫のようだ.殻ごとざらっと煮付けることにする.

殻ごとのつぶの煮付けは,下拵えに尽きる.と言っても,包丁仕事は別段必要ない.要は流通過程で溜まった老廃物とストレスを除き,リラックスさせてやることだ.臭みが和らぎ,身離れも良くなる(と,私なりには思う).
冷たい水で2~3度研ぐように洗ったら,海水より一寸薄目の点塩(2%強)で2~3時間は“砂抜き;とは言え砂などは殆ど出ない”してやる.点塩に移したら2~3分様子を診て,貝が蓋を緩めていればシメたもの.硬く閉じたままなら点塩が濃いか薄いかなので加減してやる.途中で一度,点塩を取り替えるのがベスト.


頃合になったら,昆布を水出ししておいた鍋を中火に掛けて沸き端に酒少々を加え,つぶを点塩から上げて鍋に入れる.この時,つぶの水気を確り切ろうと笊に上げて強く振ったりしてはいけない.貝が意固地になってしまう.優しく指で掬い上げ,素早く鍋に移す.点塩を取り替えたのはその為だ.コツはそれだけ.煮立ったらとろ火に落しあくを引いて5~6分(砂抜きが上手くいけばあくは殆ど出ない;画像はあくを引く前).その間に昆布を一度上げて細目の短冊に切って鍋に戻しておく.


煮汁の味をみたら,味付けはお好みで.拙庵では薄味が好みなので,塩で吸い地ほどのアタリを付け,少量の醤油と味醂で調える.一片の生姜を浮べてそのまま10分程炊いたら火を止めて粗熱が取れるまで休ませる.食べ際に中火でさっと温めれば,“磯つぶの煮付け”,完成です.


うん,コレ美味しい.小振りながらつぶ特有の旨味があり,青つぶよりも身質が柔らかくて食べやすい.殻からの身離れが良く,私の好きな“うろ(ワタあるいはキモ)”までつるんと取出し易いのも美点である.特筆すべきは煮汁に出た出汁.クセの無い旨味に富んでおり,薄味に仕立てればごくごくと飲めるほどに美味い.これを楽しむのならば,生姜はごく控えめにしたほうが良いだろう.余ったら,油揚と青菜の煮浸しなどでゼヒ使い切りたいところだ.ひろうす(がんもどき)を炊いても好いかも.
ちなみに“灯台つぶ(イトマキバイの仲間何種か:オオカラフトバイなど)”も同じ要領で拵え煮付ける.身はさらにしっとり柔らかくつるりとした食感でこちらも大好きなのだが,些か身離れが悪く,うろが貝に残ってしまいがちなのが癪の種だ.それでも,見掛けたらまた,買っちゃうんだろうなぁ (^^;)ゞ

補追;つぶ貝の唾液腺(アブラ):
“つぶ”の仲間で肉食性の強い奴等(真つぶ=エゾボラ・青つぶ等)は,獲物を捕える為,唾液腺に麻酔性のテトラミンと言う物質を持つ.ヒトにも作用し,熱にも強いので,種類によっては余程喰い過ぎれば重篤な症状を来たす事もあるらしい.唾液腺は身に埋もれているため,切り開いて取除く.場所さえ分かっていれば,煮付けなどでは調理後食べる時に除けても大きな問題は無いと思うが,他の人にお勧めするときには取除いておくべきだろう.
“内臓に毒”と言うことで“うろ”を外せば良いと誤解されることもあるようだが,うろはテトラミンとは無縁で新鮮なものはこっくりと美味しい(本人比)ので,間違って捨てるのは勿体無い気がする.なお,うろの大部分(灰色の部分)は中腸腺(または肝膵臓)と言って,肝臓や膵臓などの働きを持つ器官である.脇に張付いた黄色や白っぽいところは生殖腺(黄=卵巣・白=精巣)で,卵巣は成熟すれば半透明の塊状になる.夫々に美味しいので,意識して味い分けるのも面白いかと思う.
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