烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

“まぐろの落し”の夕餉

2011-11-26 22:40:05 | 烏合庵の食卓
例に拠っての休日スーパー.刺身コーナーに並んだ目鉢の柵の隣,大パックの落し身ハケーン! 半解凍で骨身は混じるがドリップも無し,こりゃお買い得! つーワケで.見切りの長葱も掴み,夕餉の献立決定!


先ずは中でも肉質の良い幾つかを選び,スプーンで身をねぎ取り微塵の葱と少々の醤油で和えれば良さゲな“ねぎとろ”出来ました.


残りは“ねぎま”.昆布の水出汁を沸かし(昆布は沸き際に上げる)醤油・酒・味醂で薄めの割下を塩梅.鮪を入れて一煮立ち.あくを引き,ぶつの葱を放してもう一煮立ち.


削ぎ取ろには山葵,葱鮪には七味を振って,いただきます!


いや,美味い.あまり大きな魚体ではない(50kgクラスと思う)ので脂乗りは程々だけど,矢ッ張り骨際は味がある.
通人にゃ“葱鮪ァ砂擦りと千住でやるモンでィ”とお叱りを受けそうなれど,値頃の品でほっこり温まった落しの夕餉でした.

p.s.;煮込饂飩:


少し残ったので,翌日の夜食に饂飩(冷凍品)を煮込んでみました.
 アドオンは油揚・生卵・長葱の青味,香の分だけ醤油を滴しました.
二日越で,存分楽しみました.頂きました!
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“酢鹿:蝦夷鹿の甘酢餡掛”を仕立てる

2011-11-25 22:40:41 | 烏合庵の食卓

今シーズンも,蝦夷鹿,キター!
きっちりパウチに分包した色んな部位;〆て2㌔強.今回は彼の仕留めでは無いそうだが,でぃあHunter Fクン,感謝!
 あれこれ使い道を考えながら検め,概ね冷凍熟成に回す.


チルドに取置いた背ロースの仕立てを思い巡らせば,やっぱ甘酸っぱいのが合うんじゃないかな,つーワケで.
“エゾシカ 甘酢あん”で検索してみれば,札幌の料理店で“タンツールーロ:糖醋鹿肉”のタイトルでイベントメニューとして供されていた模様.意を強くして直近の休日,口コミサイト料理写真の仕上りを目指す.


背ロース1本≒500gのうち350gを使用.小口から2㌢厚に採って包丁の背で1㌢弱に叩き延ばし1口大の片に.


ボウルに取り,酒・醤油各大匙1を揉込み卵1個を溶いて加えさらに揉んで,冷蔵庫に30分ほど休ませる.


水1/2c,酒・酢・醤油各1/4cに砂糖(拙庵では粗製糖)大匙山2を溶いて合せ調味料とする.


人参(1/4本)・玉葱(小2個)・青椒(2個)は肉に見合った片に,パイナップル(薄切り缶詰)3枚はシロップを切って1/4にカットする.


パイン以外の野菜は少々の塩と油(今回はすべて大豆/菜種混合のサラダ油です)を落した湯にざっと潜らせてから,強火で油を纏わす程度にさっと炒めておか上げしておく.




鹿肉に小麦粉→片栗粉(同量)の順で絡め,やや低め(170℃)の油から始めて温度を上げながら狸色(狐色にはなりません ^^;)ゞに揚げる.

野菜を炒めた鍋で合せ調味料を沸かして水溶き片栗粉でとろみを付け,鹿肉・野菜・パインを絡めれば,烏合庵特製“酢鹿”,好了嗎?


あっはっはー!見てくれは御手本の皿より随分ゴタっちゃいましたねー
 (^^;)ゞ.
でも美味しい. 肉,柔ッ! 鹿肉の鉄味が甘酢とパインにきっちり合います.鹿に申訳無い位“クロヨー(古老肉=酢豚)”してます.
こんなに柔らかく上るとは思わなかった.この肉ならざっくり厚めの片に取って,叩き延ばさず厚めの衣で乾炸したほうが歯応えと風味を生かせたかも.素材を見切れなかった私が未熟.Fクン,御免!
他は大体想った通り,及第の80点.これはもっと美味しく出来そうです.
  一層,精進します. ご馳走様でした!

p.s.:
鹿肉で中国菜,なかなか好いです.糖醋溜なら野菜を入れずに柿と合わせ,白髪葱など添えれば季節感のある一皿になると思う.シンタマもあるから,今度は“青椒鹿絲(チンジャオルゥス)”でもやってみようかなァ.
 … あ,“宮保鹿丁”もイイかも.


補追(2011/11/27);
野生シカ肉喫食によるE型肝炎ウィルス感染リスクについて

正直言えば,私は鹿の刺身が大好きです.出張の定宿だった民宿の親父さんがハンターだった事もあり随分頂きました.今でも,新鮮な肉が手に入れば料理の下拵えの時に一片を生で味見したりもします.レバーにしても本心,胡麻油と塩でバクバク喰いたいです.
ただ,少ないとは言えリスクが知られる以上,生肉は(良い物は出したいのだけれど)家人にも供していません.
野生ニホンジカ(亜種エゾシカ含む)のウィルス感染履歴について解り易い資料を見付けたのでリンクしておきます.地域毎の検体内訳も示されており,判断基準になるかと思います.御参考となれば幸いです.
⇒シカのE型肝炎ウィルス抗体保有調査(兵庫県森林動物研究センター)
個人的には,食用に供されないマングースより,レアに近い状態で食される事も多い牛肉などについてのデータが有れば大いに有難いと思… うわ何をするやめr
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烏式ラーメン #06;煮干出汁で“肉ラーメン”

2011-11-06 22:15:15 | 烏合庵の食卓
前回ぷちツー,古平で頂いた“肉ラーメン”に感化されまして…
此方程の強い鰹出汁は取る自信が無いので煮干に振ってみました.前日より坊主は遊び呆け,昼メシには戻らぬちゅーコトでつれあいと二人前.麺三玉分;大盛り仕様の仕込み.


豚は冷凍ストックの三枚肉(平田牧場);一寸ゼータクに120g.煮干は頭・腸共々.画像以外の用意は塩・酒・醤油に味醂,葱の青いトコ.
“大勝軒@七重(ワンタン麺1玉;実食・撮影:2011/09/23)”のような,“煮干らしさ”が前に出たスープも魅力たっぷりだが,今回はより軽い風味で優しい甘味の出汁を目指す.


前日,出汁の準備と肉の下拵え.
煮干は割いて昆布と共に目減りを見越し5カップの水(ターゲット4カップ)に浸して常温に置く.


豚は2~3ミリにスライス.たっぷり塩を呉れて揉込み,酒半カップ・醤油小匙2・味醂小匙1を更に揉んで冷蔵庫に休める.

さては当日.先ず水出汁の鍋を可能な限りのとろ火に掛け,沸かさないように30分ほど煮出す.




粗熱が取れるまで休めたら上澄みを漉して(コーヒー用のペーパーフィルターです ^^;)出汁は上り.


仕込んだ肉を漬け汁と共に鍋に並べ,出汁と酒各半カップを加えて中火に掛ける.煮立ったら弱火に落し脂を絞り出すつもりでじくじくと10分ほど煮てアクを引き,温めた出汁に加え味見して(豚を仕込んだ塩でアタリは殆ど足りた)長葱の真ン中辺り1/4本を放り込みとろ火に掛け置く.麺を茹始めたら一垂しの醤油で香を補い,温めた丼に注ぐ.



麺を硬め(パッケージ指定2分半~3分;今回2分)に茹上げて丼に泳がせ,肉と子葱を装えば“煮干肉ラーメン”の出来上り.


どーです? 好さげでしょーが(自画自賛 ^^;)
煮干の甘味に獣が利いて,キブンは神居古潭,ちと手前.藤原麺が正解ネ (o^ ')b
血気サカンな若気にゃチトあっさりに過ぎるでしょ~が,阿羅漢(?!)のアタシにゃこれで充分.ひとつモンダイは,しこたま煮出した肉は殆ど出涸らしなんだよね.出汁と併せた時点でおか上げしときゃ良かった(自爆).
然してこの汁,ツブしは効きます.肉を揉込む塩を減らして白味噌仕立て(炒め野菜無し),或いは一層,上げた肉刻んでモヤシと炒め,醤油焦がしても面白そうだし.
拙庵のラーメンベース,出来ました.美味しく,頂きました.
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