烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

押っ取りプチツー to 厚田

2008-06-30 02:08:05 | Ape & Imp
 高曇りだが穏やかな日曜.買い物がてら,車検に出してあったインプレッサ 1.5i-S を引き取りにディーラーへ.GW以降洗車をサボっていたImpはきれいに洗い上げられて気持ち良さそう.事のついで,ブランニュー“エクシーガ(2.0i-L;AWD)”に試乗させてもらう.

 インプレッションについては,獅子丸さん始め,逸早く試乗された諸兄の詳細なレポートに譲りたい.すでに初代イプサム(これはコレで良いクルマだったと思う)でミニヴァン時代を卒業した私としては,あの時,この選択肢があったなら…と,思うばかりである.

閑話休題.
 昼食後,少しく時間が出来た.1月以上ぶり,Apeと遊ぶ.今日はあまり欲張らず,素直に厚田往復.


 穏やかな天候のなか,田植えも一段落した長閑な田園風景を眺め,山越えから海沿いへと変わる空気の香りを嗅ぎながら,ゆるゆるとコーナーを抜けてゆく.スピードオーバー(オーバースピードに非ず)には,気をつけなきゃね.





 折り返し,厚田“夕日の丘”は単車でぎっしり.そそくさと一服.
 飲み物の自販が無くなったのもイタいなあ.休み切れずに,復路.途中,高岡貯水池辺り.発動機,ストール;ガス欠のサイン. はて?… 満タンならこのルートは余裕のはず.乗った後には必ず給油しておくのだが,どうやら坊主が乗り回したようだ.然しそれは出発時にオドメーターとタンクを確認しなかった私の落度.フューエルコックをリザーブにして,とりあえず事はなし.次回からは,気を付けよう.

と言うことで,今回はTripとFuelのデータは無し.ちょっと無様なレポートでした.
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朝市の平目を造る

2008-06-22 21:20:14 | 烏合庵の食卓

夏至の週末.石狩漁港の朝市は,海水浴シーズンの準備が始まるまで,6月いっぱい位だった筈.刺身ネタなぞ探しに出かけてみる.
5月中旬まで店頭をにぎわせていた鰊は,糠漬を含めすがに僅か.主役は平目・鰈類・ほっけ・かすべ(乾)や蛸など.ある店の平目が目を引いた.¥980-,“青ッ端”に毛が生えたくらいの大きさだが,活けに〆めを喰らわせたばかり.縁側辺りの筋肉が,まだうねうねと動いている.コレは,買いです!
幾つかの店でその他数点買求めて帰宅.早速拵え.



粗炊きするなら大名卸しはご愛嬌.5枚にも,6枚にでもお好きなように.けれど,絶対に気を付けなければいけない事がたった一つ.



肝臓の傍の,この胆嚢(苦玉).平目の胆汁は苦味が強く,量も多いので,不用意に破れば粗炊きの味は台無しに.慎重に外し,粗を断ち割る.このあたり,包丁一本などとイキがるのは止めて,キッチン鋏でチャチャっと始末.


縁側は別取り.刺身の柵は例によって昆布締め.昆布と平目をミルフィーユ,キッチンペーパーとラップできっちり包み,冷蔵庫で2~3時間休ませる.




粗炊きは,薄味で.昆布を敷いた鍋に粗を入れ,水をひたひた.少量の酒を加えて弱火に掛ける.くらくらと沸いたらあくを引き,味を見て,控えめの味醂と醤油で整える.臭みは殆ど無いが,おまじない程度に生姜を加え,とろ火でくらくら30分.時々煮汁を廻し掛けながら炊き,火を止めて1時間ほど休ませる.




飯の炊き上がる頃合をみて,粗炊きの仕上げ.中火で煮汁を詰めながら絡めて出来上り.昆布〆を引き,縁側を添えて造里も整う.煎酒には,薬研堀の一味(焼き粉)を充ててみた.


他の店で求めた茹がさえび(シャコ)と河蟹(モクズガニ)の鉄砲汁を添えれば,“朝市定食”の出来上り.早速,頂きます.




造里はさすがに美味い.今日は当日に食べてしまったが,昆布で〆なくとも,柵をペーパータオルに包んで一晩休ませた辺りが最高の喰いごろかも知れない.粗炊きは,美味いのだが,肉が“生き”すぎていて,味の入りを拒まれてしまった感がある.濃い目の煮汁をざっと纏わせたほうが良かったかも.


次のハンドルのため色んなことを考えながら,ご馳走さまの前に.


昆布〆を7~8片,醤油で軽くヅけて置き,茶漬け椀に盛った飯の上へ.一撮みの塩で塩梅.


茶葉の半量を焙じ,残り半量と水を加え,濃い目に煎じる.椀に廻し掛け,揉海苔を散し,山わさびの天盛り.コレが,今日のイチバン!かな.
色々,楽しく,頂きました.

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“蜂屋本店”@旭川市3条通の“チャーシュー麺”

2008-06-14 20:19:51 | そとめし;ラーメン
金曜日,土曜も頑張る同僚と別れ,一路札幌へ.旭川で昼時.
久々に,“蜂屋本店”を訪れる.一寸前まで,私的に蜂屋と言えば文句無く“五条支店”だったのだが…

五条支店は2年ほど前,内壁などを改装し,幾分小奇麗になった.ホールスタッフは若返り,味噌味を提供し始め,餃子などのサイドオーダーやセットも充実した.名前も,“蜂屋五条創業店”に改まった.改装後2度ほど訪れたが,“蜂屋なら,絶対五条!”と思わせたあの臭さが和らぎ,“食べやすい味”になったように感じる.


こちら,“三条本店”は相変わらずの店構え.厨房を仕切るおじちゃんと,ホールのおばちゃんたち.壁のメニューには味の記載は無く,セット物も無い.頼めば塩味でも作ってくれるが,ここは素直に
  “ちゃーしゅー.(脂)濃くして”


さてさて,来ました! 頂きます…
表面に浮かぶ焦がしラード,薄切りだけど麺をすっかり覆い隠す腿チャーシュー,真ん中にちょこんと載せられた卸し生姜.脂を避けると,スープの醤油色は意外と薄いんだよね.麺の茹で加減はもともと三条のほうが柔目だから,固めでお願いしても良かったかな.


丼の中で脂とスープの配分を変え,まずは脂の薄いトコから,終り際に脂が最も濃くなる按配で食べ進む.胡椒は振らず,卸し生姜(チャーシュー麺のみ)は半ばを過ぎたあたりで溶かし込む.私の,秘かな,楽しみ…

五条が最も濃かったころの,げっぷにまで脂の臭いが残るような強烈さは無いけれど,蜂屋に来たな… とほっとする.一見の我侭な望みかもしれないが,革新して行く店があるなら,オリジナルは何処かが担ってほしい…
おじちゃん,おばちゃん. “ご馳走さまでした!”



2010/01/21 追記:
その後,何度か“五条創業店”に御邪魔する機会を持ったが,新装初期より大分,“私の求める蜂屋”に戻ったように思う(最もクセの強かった時期よりは,まだ若干温和しく感じるが).麺の茹上げは五条の方が私好みである.私が“五条”にハめた友人たちの評価も下がってはいないので,一時的な事だったのかもしれない.
何にせよ,札幌以外のラーメンに私の目を開かせてくれた,有難いお店である.この先も永く,そのオリジナリティーを継承してほしいと心から願って止まない.

⇒http://u.tabelog.com/ravenatspk/r/rvwdtl/4327804/
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“都”食堂@和寒町/南町の“チャーシュー麺(醤油)”

2008-06-14 09:12:01 | そとめし;ラーメン
火曜日から名寄方面へ.月曜先発の同僚とは,和寒町の山の中で落ち合う予定.国道沿いで腹ごしらえをしておこう.R40で市街に入り,和寒駅手前,“都”食堂を訪れる.同町内,かの“大勝”食堂のオバチャンの,師匠すじにあたると言う店である.


大勝では,ラーメン(醤油味)以外の選択肢も,“ラーメンひとつ”とオーダーする必要すらも無い.“ちょっとまっててね~”のオバチャンの声を聞き,一寸待っているとラーメンが出てくる.


都では,味(醤油/)とトッピングの選択は可能である.麺が加藤ラーメン製(暖簾に染抜き)なのと,大勝と比べてみたいと言う助平心もあって,醤油(チャーシュー麺)を頂くことにする.


出てきたラーメンの面構え.出汁の濁りは弱く,醤油色は薄め,浮いた脂は透明で,“蜂屋”(私的に)などの所謂“旭川系”とは少しイメージが違う.見た目,“シナそば”系ではある.醤油色は大勝よりもかなり薄い.

“ふうむ?”と一息,“どれ…”とスープ.
あれ,何なのだろう? コレ…? 全てが,この上なく柔かい.出汁は,多分豚骨が主体なのだろうけれど,“出ろ!出ろ!”と追い込んで炊いたのではなく,そう,本当にストーブの上で日向ぼっこをさせていたような味わいだ.醤油ダレも,アタリを醤油で出すのではなく,あくまで風味付け,と言う感じでさりげなく出汁を補う.

そして,圧巻は,脂!


色付いてはいないので,見た目の存在感はあまり無いが,丼の表面を覆うその厚さは,結構厚い.だが,それが全く“脂濃く”無いのだ.脂自体の存在を忘れさせるほどに.
出汁と同じ味が入っているのだろう.それはフライパンで多めの脂とともに具材を振る,と言った作業では決して得られない.出汁と同じ時間を過して来たであろう脂ならではの味なのだ.
 …ストーブの上の,日向ぼっこ.

田舎のオバチャンたちの店だから,かっちりしたマニュアル的な客あしらいは望むらくは無いが…
“何を喰いたいのか”,… 心が決まったら,“大勝”とともに,ゼヒ,訪れてみて頂きたい店である.

⇒http://u.tabelog.com/ravenatspk/r/rvwdtl/3484509/
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“いずみ食堂”@日高町/門別の“山菜天そば”

2008-06-10 04:51:23 | そとめし;いろいろ
先週半ば,日高門別に日帰り.国道沿い,いずみ食堂で早めの昼メシ.友人から教えてもらったのだが結構有名な店らしく,平日の昼前なのに結構車が停っている.私が入店してからも,次々お客さんが入ってくる.


今回が2度目,前回は鴨山菜(温)を美味しく頂いたが,経緯を話した友人からは“てんぷらを食ってくれ”とキツいお達し.今回は“山菜天ぷら(¥1,000-)”を頂くことにする.
品書きからして“山菜の天婦羅”が載っていると思ったのだが,聞けば天ぷらとは海老天のことだそうで,海老天1本と山菜(水煮)が載った蕎麦だった.


蕎麦は太打ち,と,言うか,白ければ“ひもかわ”と誤うばかりの平打ち.切巾のむらが多く,断面も粗く,幾分縮れもかかっている.繋ぎも多め,7:3くらいか.ややもっちりとして太さの割りには腰も弱い.かてて加えて天婦羅は揚げ置きである.すべてにかっちりとした佐呂間町“ほん多゛屋”とは対極の蕎麦だ.

だが,これがどうにも旨い! 滅法,美味い!
堪らず“お袋さ~ん!”と口を衝きそうになってしまう.
蕎麦なのか饂飩なのか,その麺の食感に寄り添う柔らかな掛汁.熱々ではないが,からっと揚った海老天,しっかり香る山菜の水煮.さりげなく添えてくれる自家製の漬物も有難い.

同行の同僚は,品書きには無い,豚肉そばの蒸篭仕立を作ってもらっていたが,これも大いに美味そうだった.
次回はゼヒ,試してみたい.
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蝦夷鹿を頂く

2008-06-10 00:21:35 | 烏合庵の食卓

先々週末.夕餉のネタを思案していたら,冷凍庫に蝦夷鹿の腿肉ブロックがストックしてあるのを思い出した.昨年の師走上旬,白糠に赴いた折,道の駅“白糠恋問”でロースのブロックとともに求めたものだ.ロースは正月にカツレツにして頂いた.今回は,腿肉の竜田揚げをつくってみよう.


取り出して日付を改めると,賞味期限は6月7日.
前回同じブランドのものをハンドルしたときに,鮮度や処理状態の良いことは確かめている.コチコチのまま持ち帰り,そのまま冷凍庫に入れておいたので,あと1~2ヶ月は大丈夫と思ったが,我家の冷凍庫での保管状態を確認するには良い潮時だ.前日に冷蔵庫に移して自然解凍し,半解凍で下拵えに取り掛かる.


まずは揉みタレ.醤油2:味醂1,蜂蜜・卸生姜・胡麻油・酒;各少々で味を調え,絡みを良くし,ドリップを押えるため少量の片栗粉を加えておく.


肉は,放血や冷凍などの処理が素晴らしく,我家での保管状態にも問題は無かったようで,ドリップは殆ど出ていない.
1cm弱にスライス,包丁の背で軽く叩き,タレを揉み込んで常温で2時間ほど休ませておく.脂身は細かく刻んで叩き,タレと一緒にもみ込む.






今回,揚げ油にはサラダオイルを使用.唐揚げ(北海道流に言うならザンギ)同様の高温に熱し,汁気を切って片栗粉を叩いた鹿肉を,狐色(狸色かな)にからりと揚げてゆく.


薬味には,花椒粉,ソースはマヨネーズと山わさびに少量の醤油をあわせたものを用意した.



さて,まずはそのまま,頂きましょう.
            … OK! 上手く出来てます.

前回(初手)には,シンプルにしようと思う余り醤油・酒・生姜のみで漬け込んだのだが,“余分な”ほどの脂を持っているはずも無い野生の肉はやや甘味に欠け,素っ気無い印象となったのは否めなかった.
今回は酒を味醂に変え,蜂蜜で肉の甘味を底上げしたのが効を奏したようだ.物足りなさは感じない.花椒粉や山わさびマヨとの相性も良い.徒で,マーマレードを合わせてみたが,これもまた面白いコラボレーションだった.美味しかった.

肥育された,刺しの入った肉の脂の甘さが当たり前になってしまった舌を満足させるには,多少のギミックが必要な素材なのかもしれない….だが,鉄(ひいては血の気)の酸味を帯びた強い風味.獣の肉というのは本来,こう言った味なのではないか?….鮪の赤身や鯨とともに,忘れてはいけない味だと思う.
100gあたり¥150-(ロースは¥300/100g),豚肉並み.
札幌で手軽に手に入るなら,どんどん使いたい素材である.
謹んで,“頂きました!”
コメント (2)
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