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烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

久しぶり,“爐(いろり)”@札幌北5条西6で“スペシャルらーめん”

2009-01-31 22:47:03 | そとめし;ラーメン
3年ほど前に札幌郊外の部署に転属になってから,中心部のラーメン屋さんを訪れる機会がめっきりと減ってしまったが,先日札駅近くの本所を(しかも昼前に)訪れるという好機に恵まれた.コレはネラわずに居らりょうか!
新規で訪れたい店もあるのだが,馴染んだ店も捨てがたい.悩んだあげく,2年近くぶりに“爐(いろり)”さんを訪ねることにする.


こちらは,今は札幌センタービルの地下に店を構えているが,私が初訪した頃は今のアスティ45となっている辺り,2~3階建ての古い雑居ビルの1階に入っていた.半ドンの土曜日,昼時を少しずらしてお邪魔するのが常だった.
偶にしか来れない身の弱み,ちょっと贅沢に“スペシャルらーめん(¥1,050-:デフォは醤油味.ノーマルは3味とも¥750-.味噌は挽肉が載る代わりに叉焼レスだったはず)”をお願いする.二代目が,先代と同じ手際でしっかり仕立ててくれる.


久々の,けれど慣れ親しんだまっ黒い顔立ち.
“黒いスープ”といわれるが,それ自体は然程黒いわけではなく,やや白濁した所謂豚骨醤油の色である.黒いのは表面を覆う脂.焦がしラードと言われるが,無精製のものとは言えラードだけではココまで黒くはならない.ワケは具材にある.
トッピングの炒め野菜(もやしと玉葱)・魚介・挽肉は前もって炒められているのだが,炒めた後にザルに上げ,ボウルに受けた汁気(エキスと言うべきかな)をラードとともに中華鍋で一気に(蓋をして)焼きあげるのである.
旧店舗時代,時分を過ぎた昼下り,厨房奥のコンロで一心にラードに“焼き”を入れて居られた先代の背中が思い出される.すっかり二代目夫婦にお任せになったのだろう,今回は(何時も“ちゃーめん”を仕立てていらした奥様も)御見掛けしなかったが,恙無くお過ごしだろうか…  閑話休題.

さて,“黒いスープ”だが,見かけに反して比較的さらりとした飲み口である.勿論“焦がしラード”の風味は独特だが,程好い豚骨のコクと魚介由来の旨味が合わさって美味い.アタリが少し立ち気味なのも変らぬご愛嬌.丼の中で脂の配分を変え,濃いトコ,薄いトコと味わい分けるのも楽しい.麺は近頃の札幌の主流よりはやや細めで黄色みも薄いが,適度な腰と風味があり,スープの持ち上げも良くタレも少ない.



具材は先に挙げたほかに,少し歯応えと豚っぽさを残した叉焼(肩ロース)2枚・穏かな味付けのメンマ.魚介は烏賊(胴&下足)・帆立(柱&紐)・つぶ・日和貝(イガイ≒ムール貝).貝柱を除いて全てスライスまたはカットされ,烏賊に至っては(細かくはないが)隠し包丁さえ施されている.見た目の“押し”に拘らず,其々の食感を残しながら,食べやすく,全体を纏り良く仕上げたい,という意図が伝わってくる.供する前に野菜と魚介を合せて軽く火入れしてからトッピングしてくれる心配りも嬉しい.


ああ,美味しかった.ご馳走様.
今となってみればレトロな味,と言う見方も出来ようが,この味に馴染んでいたからこそ,往年の“蜂屋五条”のあの脂を,何の抵抗もなく受け入れることが出来たのかもしれない.“合わない”方も少なからず居られるだろうが,今はなき“富公”と供に,偏向した“私の札幌ラーメン観”を形作ってくれた,大切にしたい一軒である.


2010/01/15追記:
ホント久しぶり(5年振り位かな),“醤油らーめん”を頂く.
ノーマルも,好いなァ (^^)b

⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010101/1000319/
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お鏡の欠餅を頂く

2009-01-26 01:08:12 | 烏合庵の食卓

先日開いた鏡餅が良い具合に乾し上がり,つれあいが欠き餅に
仕立ててくれた.




新しいサラダ油でからりと揚げて塩を振っただけなのだが,


休日,風呂上りのビール(発泡酒)に,滅法合うんだな,コレが!
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’09初,“麺武 はちまき屋”@札幌大平の“正油ラーメン”

2009-01-25 23:04:44 | そとめし;ラーメン
直しをお願いしていた坊主のリクルートスーツ受取りと夕飯の仕入れを兼ねて出掛けた日曜.前夜の根回し功を奏し,昼飯は今年初めて,“はちまき屋”さんへ.
ドアを潜り,券売機前に立ったつれあいが五千円札を取り出すと見るや,呼ぶ間も有らばこそ,さりげなく女将さんが両替に対応してくれる.
前回,しおを頂いた時の印象から,今日は是非にと正油(¥700-)をチョイス,例によってキクラゲ多め(+¥30-).イメージをリセットしたいので,味付けはノーマルでお願いした.つれあいはしお,坊主はみそ(大盛).こちらはいつもの薄めでお願い.


さてさて来ました,この面構え!
  …漆黒の宇宙に煌めく油滴の星座,
         白髪葱はさながらミルキーウェイ…
…すいません,取乱しました.お聞き流しください m(_ _)m …


本来艶やかできれいな卵色の麺を,眩い山吹色に染め上げるほどに濃く強い,溜り系と思しき醤油味のスープだが,アタりは決してカドが無く,(今更とは思うが)修行先のブランドイメージを期待する方はおそらく拍子抜けするであろう程すっきりしている.そして思ったとおり(と言うか,それを凌駕して)野菜の甘みが舌にひろがる.山吹にスープを吸った麺も変らず元気良くプリ・シコで,丼全部,兎に角美味い!今までこちらで頂いた正油のなかで,間違いなく最高の一杯であった(あくまで本人比;アタリだけは,私はいつもの薄目がいいかな).家人のを啜らせてもらったしおとみそも,勿論,抜群の安定感で美味い.


ごちそうさま.満足です!! いつもの笑顔に送られて,さて,と車に乗り込んだ途端,重大な問題が勃発してしまった事に気がついた.
今まで私はこちらでは殆ど“しお”キメ打ちだったのだが,もはや他の2味も無視を許さぬ存在となってしまった.次回からは券売機のボタンを押す瞬間まで迷うハメになるのだろう.ああ,悩ましい…

⇒http://u.tabelog.com/ravenatspk/r/rvwdtl/3480031/
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ザウァークラウトとソーセージを蒸煮する

2009-01-19 00:27:30 | 烏合庵の食卓
まったりとした日曜.夕飯の仕込みもまったり.頂き物のソーセージと年末買い置きのザウァークラウトをゆるゆる炊くことにする.

用意はウィンナー(2種;プレーンとパセリ&レモン)・ザウァークラウト・玉葱のスライス・ベーコンの細切れ.ほかにローリエ・黒胡椒(粒)・バター・酒.


ベーコンをフライパンに入れて弱火に掛け,ゆっくりカリカリにいためる.バターを少し足して(脂が充分に浮いてくるような良いベーコンならば,無論,バターなど足す必要は無い)玉葱を加え,飴色に炒める.これを加えることで酸味のカドが丸まり,固形ブイヨンを使うよりも味に深みが増す.是非とも掛けたい一手間である.


煮込む鍋にザウァークラウトの半量弱を敷いてソーセージを並べ,残りを被せる.漬け汁も全部廻しかけ,水は加えない.



炒めたベーコン/玉葱を載せ,ローリエ1~2枚,黒胡椒5~6粒を散らす.フライパンに残ったこびり付きは少量の酒(白ワインでも良い)でデグラッセして鍋に加える.キャラウェイシードは,お好みならば.


蓋をしてとろ火に掛け,30分ほどくつくつ炊けば出来上がり.粒マスタードを添えれば, s’Nice!


今晩の献立.ザウァークラウトとソーセージの蒸煮・ロースハムシュゼットとレタスのマリネ(つれあい手錬)・味噌漬けカマンベール(中札内産)・バタール.私はとりあえずビール(発泡酒),つれあいと坊主には常備の赤ワイン.ゆったりとした休日の晩餐であった.

p.s.
10数年来,拙庵のハウスワインはコレ,カスティリョ・デ・オレリア:赤(ティント).初見は近所のスーパー.安かった(¥300>当時)ので何気に掴んだのだが,ぞろっぺいな拙庵の料理には大当りだった.洋食系は言うに及ばず,ヤキトリ(手羽先良し,豚精また良し)との相性には折り紙を付けたい.「美味しくはないが、正しい味」と評された方が居られるが,慧眼,恐れ入る.
テーブルワインからバレンシアのオリジンにデノミされて値も当時より上がり,コルクがプラスティックになってしまったのは些か残念だが,未だにワンコインで楽しめるのは嬉しい.ハンバーグの煮込みなど,調理にも気兼ねなく使えるし,コワさない.何より,拙庵のBBQには欠かせぬ1本である.
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“御鏡”を開く

2009-01-11 14:50:32 | 烏合庵の食卓

庭のオンコ(櫟;拙庵のものは雌木である)に少し湿った雪がふうわり積もった日曜.先日七草を祝ったばかりと思えば,はや鏡開き(関東式).

床の間から下ろしてみれば,上段の表にきれいな一文字のひび.重なった下段の頂にはほんの少し黴があるが,スプーンで掻き落せば問題ない程度.早速,開く(あいにく木槌と言うものを持ち合せないので,プラハンマーの無粋である ^^;).




とは言え,槌を入れるのはお徴程度.あとは裏側のひびから粗く手で砕いておく.欠片の幾つかを焼き,昼飯の肉蕎麦(ひとつ覚え…)に添えて頂いた.




残りは窓辺で日に晒し,さらに細かく砕きながら乾しあげて,揚げ御欠に仕立てることにしよう.ウマいんだな,コレが.



   雪 が ふ る ふ る 雪 見 て を れ ば   山頭火
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“ななし”@札幌・琴似駅前で 2009 初ラーメン!

2009-01-05 00:43:29 | そとめし;ラーメン
三ヶ日も穏かに過ぎ,長男坊は明日,三島に戻る.雑煮のネタも切れたし,夕飯の買出しついでにラーメンでも…と言うことになったのだが,近くのお気に入り,“はちまき屋”さんは明日までお休みのはず.さて?ということでググってみれば,有名どころの年始休業情報をまとめてくれているサイトがヒット.おお,“ななし”が開いているではないか(管理人さんに感謝 ^^)b!
“ななし”は確か '06年に初訪(私は塩,つれあいと坊主は醤油),マイルドでクリーミーなスープと,厚くはないが大きくて味わいのある叉焼に感動したものだった.これは寄らずに居られますまい.


琴似駅前・イトーヨーカドーの立駐にプレオを停め,正午一寸前に引戸を潜る.右手にカウンター越しの厨房を配した鰻の寝床状の店内,手前の6人掛け1卓とカウンター席(15席弱か)はすでに埋まり,さらに5名様ほどがお待ち.卓とカウンター何席かはそろそろ空きそうなので,待たせて頂く.
程無くカウンターの手前側,角際を含む4席に案内され,坊主2人は醤油(旭川系の店では“正油”と書くところも多いが,こちらでは“醤油”である),つれあいは塩.私は前回訪れた時にはなかったタンメンをお願いした.


カウンター内の厨房手前側,私の目の前には親父さん.注文が纏ると応分の叉焼をスライサーで切り分けながら,鋭い視線がそば揚げに注がれる.釜前は息子さんだろうか?
若衆一人と女将さんは器の準備・トッピング・配膳と会計を手分けしてこなす.
タンメンの調理は親父さんの仕事.レギュラーの出汁は釜前にあるが,タンメン用は親父さんの手元.具材を炒め,叉焼のバットの下から出汁を汲み上げる…
手際に見惚れるうち,醤油・塩ラーメンとタンメンは,タイムラグなく供された.早速,頂きます.


タンメン用の出汁は澄切っているのだろうが,丼のスープは調理法上仄かな濁りを纏っており,それが故に何とも柔らかい風味を醸している.中細で縮れは緩いがスープ絡みの良い旭川流の麺がとても良くマッチする.
具材は鶏肉と野菜(もやし・白菜・乾椎茸・筍・木耳・人参・青椒)の炒め合せ,糸唐辛子の天盛り.程好い量感があり,彩りも豊かだ.糸唐辛子の甘い香りと出しゃばらない辛味が野菜の旨味を際立たせる.野菜ラーメン好きの私のツボにずっぽり嵌り,あっという間に平らげてしまった.家人のを啜らせて貰った,醤油と塩の滑らかに乳化したスープも,言うまでもなく相変わらずとても美味い.


ああ,美味かった!ご馳走様!! 年初めにふさわしい,満足の初ラーであった.

⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0102/A010204/1000059/


おまけ;
帰りがけに買った“Anne Charlotte”の“生成ロール”
こいつもなかなか,侮り難し!
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お雑煮 Collection @烏合庵

2009-01-03 20:54:58 | 烏合庵の食卓
三ヶ日,拙庵の雑煮.メモ書きまで.

元旦(兼昼):
 鶏と芹(軽めの1.5番出汁・八方出汁で鶏を煎り付けて)


元日;夕:
 塩鮭と菜花(塩鮭と昆布で三平風に・少しの八方で纏める)


二日;朝(兼昼):
 鬼殻焼と菜花(軽い1.5番出汁・鬼殻焼の塩を利かせて)


二日;夕:
 永谷園謹製,松茸の味 !(^o^)! (蒲鉾とおぼろ昆布を添えて)


三日;一旦お休み,ブランチはソース焼きそば!

三日;夕:
 鶏と芹(炒り子主体の出汁・しょっつる仕立)


※ 芹は,髭根もきれいに扱き洗いして用いる.
※ 八方出汁は年越蕎麦の辛汁の残りをさっと火入れして
  おいたもの.
※ 炒り子出汁には鶏ハム(お節用;つれあい謹製)の
  茹で汁も合せた.

新春恒例,Mission O'Zoni,コンプリート!
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謹賀新年

2009-01-01 15:42:12 | 徒然




皆様,明けましておめでとうございます.謹んで新年のお慶びを申し上げます.

おかげさまで,拙庵住人揃って,また小欄共々恙無く新しい年を迎えることができました.心よりお礼申し上げます.
改めて昨年の記事を省みれば,駆け出しの鼻柱任せばかりが目立つところで,2年目となる今年はもう少し肩肘の力を抜いて,ゆるりと書いてゆきたいと思っておりますので,本年もどうぞよろしくお願いいたします.

皆様にとって,より良い年でありますようお祈りいたします.

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