烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

Blogをはじめて,初めての年越し.

2008-12-31 20:21:25 | 徒然
大晦日,餅を切り,お節も詰めて迎春の準備も大方整った.
まだもう少し載せておきたかった記事も無いではないが,とりあえず今年の締めとしたい.



通算のアクセスカウンターを置いていないので詳しくは分らないが,出張などで私がアクセスしていない時の記録を見ると,毎日,おおむね片手~両手程度の方にご来庵頂いているようだ.大変に有難いことである.
また,先輩ブロガー諸兄の記事には本当に啓示されることが多く,この場を借りて篤くお礼申し上げておきたい.
半世紀以上の年は喰ってはいるものの,web上では嘴の黄色い青二才の烏である.大方のお役に立てるような情報は,なかなかご提供できる物でないのは自明だが,来年も,折に触れ優柔不断に綴っていきたいと思っている.

今年一年御来庵頂いた皆様,本当にありがとうございました.
来年もまた,どうぞよろしくお願いいたします.
皆様,佳いお年をお迎えくださいますよう.

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牛をたたく

2008-12-31 10:45:20 | 烏合庵の食卓
帰省中の長男坊.何か喰いたいものはないかと問えば,“牛のタタキがいいかな”.入れるべき手数は少ないが,仰せの通り承りました.早速オージーの腿かたまりを調達.


暫く作ってないので,うまくいくかな? 網を熱し,直火の強火で一気に炙る.冷水に取るのが一般的だが,香ばしさを逃したくないのでそのまま粗熱を取る.


粗熱が取れたらスライスし,冷水で晒した千切り大根とともに盛付け小葱を散らす.たれはポン酢(市販品).大根と小葱(画面で散らしたのとは別にたっぷり用意してある)を巻き込んで頂く.ワタシの定番.




答礼に,坊主は webで仕入れたと言うレシピで一皿をマイクロウェーブだけで仕立ててくれた.豆腐(1丁)を水切り(チン!),切り分けてマヨネーズを塗り,韮を載せてさらにマヨネーズをトッピング.レンジに戻し,8分ほど加熱(チン!).花鰹を天盛りして出来上り.生醤油を一寸滴して頂く.温まって風味が開いた豆腐にマヨネーズと削り節の旨味,韮の香味が絡んでとても美味い.


本日の献立.
牛たたき・烏賊と絹さやの炒め(つれあい手錬)・坊主の一皿.
正直,今日は坊主の一皿に尽きる.学生時代は自炊していた長男坊だが,今は2食付の独身寮暮らし.暫く厨房に立ってはいない筈で,手際が鈍っていても不思議は無いが,この一皿には恐れ入った.ちょっと淡いので,主菜としてのインパクトには欠けるのだが,相手を選ばない優しい味わいは,例えば目刺(道民的には氷下魚かな)の焼いたのと大根の味噌汁をつければ普段(褻:ケ)の夕餉には十二分だと思う.コンロの火口も奪わないし….
拙庵,定番入り確定の逸品であった.ありがとう.とっても美味しく,頂きました.


p.s.
たたきを炙った後に水取りしないのと千切大根を添えるのは高知の友人からのサジェスト(鰹たたきの場合だけど…).因みに薬味の大蒜は,スライスなどせずに欠片ごと添えて,たたきを頬ばった口元で齧りながら頂くのが彼地流だそうだ…
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“きんかん”を煮付ける

2008-12-30 14:51:48 | 烏合庵の食卓
年末の買出しに出向いた札駅前.デパートのフードコートで“たまごもつ(きんかん(卵巣)ともつ(ひも:卵管)のアソート)”を見掛け,思わず購入.麻生;焼き鳥(美唄風)“ごやごや”のお通しで出されたもつ煮を目指す.


“たまごもつ”は解凍品で,ドリップが出ているので,鍋に入れる前の一仕事.水気を吸わせないよう,生理食塩水程度(概ね1%,吸い地よりやや薄めの頃合)の塩水を点て,きんかんはさっと洗い,もつは軽く扱き上げて水気を切る.




昆布を敷いて水を張った鍋にもつを入れ,少量の酒を加えてとろ火に掛ける.ふうわりと沸いたらあく(泡は殆ど白身の成分)をざっと掬い,10分ほど下煮.







きんかん(金柑)はタイトルからすれば丸のままが面白いのだが,人数分の数当りと味の入りも考え,今回は半割り.昆布も食べやすい大きさに切っておく.常道としては茹で溢すレシピが多いが,ひもは臭みも少ないのでもつ好きの拙庵としては下煮の汁をそのまま煮汁に使う.






取り合わせの仕込み.胡麻油に粗微塵の葱と鷹ノ爪の風味を移し,突蒟蒻を炒めつける.水気をしっかり飛ばしたら醤油を廻し入れ,さらに炒めて下地を入れる.



きんかんと蒟蒻を鍋に戻し,味醂・醤油・砂糖を適宜加えてとろ火で30分ほど炊いて一晩休ませる.休ませた後は汁気が具材に吸われているので,適宜水と酒,邪魔にならない程度の醤油を沸かし加えて暖め直し,笹切りの葱をさっと炊き合わせて盛付ける.



本日の夕餉.
きんかんの煮付け・馬鈴薯の蠣油炒・玉葱と若布の味噌汁・一夜干氷下魚の炙り・長薯千切(味付けは生醤油か麺汁,お好みで山葵と海苔を添えて)・烏賊山葵漬(既製)・鰊漬(筋向いより頂き物).“ごやごや”のもつ煮には辿り着けないが,銘々皿の中で,馬鈴薯ときんかんのコラボも楽しい.今夜も美味しく,頂きました!



p.s.
卵もつは,私の故郷では“卵道:たまみち”と言っていた.“卵紐:たまひも”と呼ぶこともあるらしい.親父の好物で,時偶自分で買ってきて煮付けていた.その頃の物はもっと小さな卵まで混じっていたように思う.
きんかんの黄身は生まれた卵のそれよりも濃厚なので,吸い地を温めながら細く垂らし込んでゆくと素麺状に固まる(卵黄の機嫌が悪いと固まらずに散ってしまうことがあり,ちょっと難しい).ちょっと醤油がちな清ましに仕立て,笹葱などを添えるのも乙である.
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老麺“やはた”@白糠町東1条南の“やさいラーメン+追チャ”

2008-12-14 23:57:06 | そとめし;ラーメン

WED to FRY で 釧路・白糠方面2泊3日,木曜の昼飯.この時期の釧路方面としては大して寒くはないのだが,午後の吹曝しに備え“やはた”の“やさいラーメン(¥750)”で温まっておこう.野菜系はしょうゆでも作ってもらえる(“みそ”はデフォルトで野菜が入っている)が,単に“やさい”と言えば塩味.同様に,単に“もやし”と言えば醤油味である.“やさい”は叉焼レスなので,追加叉焼1枚(¥50)をアドオン,蛋白質&脂肪の元気をもらう.


多分豚骨主体の清湯に,鰹主体と思われる節の風味を加えた出汁.釧路市の“まるひら”さんや“河むら”などの所謂トラディショナル釧路系よりも,獣系(フツーは“動物系”と言われるが,鶏も魚も,更には海老・蟹・貝だってドーブツなので.言廻しとして,私のコダワリ.)の旨味と脂がしっかりと感じられる.野菜の甘味も加わり,出過ぎない塩ダレとも相まって喉越しがとても良い.
'29年開業以来という自家製麺は,細くてやや平打ちの縮れの強いもの.スープを良く持ち上げ,啜り上げる口元に心地良いバイブレーションを与える食感は稀有なものだ.一見頼りなく見えるこの麺だが,結構なボリュームの丼を食べ終えるまでタレ切らない芯の強さも特筆物である.
大きく厚めの叉焼は,周りの脂を多く残した薄味の仕立てだが,脂に雑味が無く,スープに溶け込めば甘くてとても美味い!アドオンした1枚だけで,かなりの満足度だ.きっちり根と芽を摘んだもやしをはじめ,野菜の火入れもしゃきしゃきと心地良い.


昼下りの元気,たしかに“いただきました!!”

因みに,ココの名物として,各味“チャーシューワンタンメン”がある.これにはタイトルの具材が“ガッツリ”入っていて,トータルなボリューム感は各味の大盛りをも凌駕する.なかでも,“やさいチャーシューワンタンメン(もしくはみそチャーシューワンタンメン;とても々々畏れ多くて試したことはないが…)”は最強であろう.くれぐれも残すことの無いよう,心してオーダーして頂きたいものだと思う.叉焼と同じように,餛飩も1コから追加できればとってもウレシイのだけれど…

⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0112/A011202/1005205/
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烏式ラーメン#02; 休日の “日本野菜ラーメン”

2008-12-07 20:26:06 | 烏合庵の食卓
拙庵の住人は挙って麺喰い,休日の昼メシにも麺類が登場することが多い.蕎麦・うどん・スパゲティ … .たまにラーメンも食いたくなるのだが,スパゲティならレトルトのソースも厭わない愚息が,ことラーメンとなるとスープ同梱の生ラーメンの類は名のある店が冠された商品だろうとイヤだといって譲らない(そのくせ袋のインスタントラーメンやカップ麺は夜食にしっかり食べている).かと言って,昼メシからコったスープを取るのも手間だ.ココは一番,料理人 小山裕久さんのお知恵(日本ラーメン;「幸福の食卓」100のヒント;講談社)を拝借しよう.手元の麺3玉では喰い盛りを含む3人前には少々足りないので,炒め野菜でボリューム感を補うことにする.

“日本ラーメン”は,具材の豚肉の調理ついでに出汁と元ダレも仕込んでしまおうというアイディアだ.掲載のレシピから,拙庵のストックとも相談して私がアレンジしたのは次の4点である.
①豚ロース肉(豚カツ用)→豚三枚肉(塊)に変更 ②肉の下煮に昆布を追加 ③煮豚(&元ダレ)の煮込みに隠し味で酒を追加 ④具材に炒め野菜をアドオン.

先ずは豚肉の下煮から.三枚肉を1cmほどの厚さに切り,昆布とともに水から中火で炊く.沸騰したら弱火に落とし,あくを取りながら20分ほど煮込む.




豚肉と昆布を引揚げ,鰹節を一掴み加えてくらくらと2分ほど.網杓子で節を濾し上げれば出汁はOK.


引揚げた豚肉と昆布(細目の短冊に切る)を別鍋に移し,出汁と醤油を等量,隠し味に酒少々を加えて弱火で10分ほど煮れば煮豚と元ダレが出来る.


野菜は人参・ピーマン・玉葱の細切りとモヤシ.あっさりスープとあわせるため,麺は細目のものをチョイスした.


炒め野菜は札幌流の仕立て.中華鍋で塩を色づくまで空煎りし(陳建民 先生的),サラダ油を馴染ませて野菜をしゃきっと炒め,出汁を廻して一煮立ち.




出汁を鍋に戻して元ダレとあわせ,アタリが足りなければ塩と醤油で塩梅,スープも出来た.


麺を硬めに茹でてお湯を切ったらスープを注いでおいた丼に泳がせ,炒め野菜(昆布も混ぜておく)・煮豚・海苔・刻み葱をトッピング,“日本野菜ラーメン”,完成でーす!


出汁兼用にしては肉がやや少ないか?とも思ったのだが,さすが三枚肉.スープはちゃんと豚の旨味を主張する.炒め野菜の甘味も加わって美味いこと!! わざわざ豚骨煮出さなくても,充分,ラーメンしています.とっても美味しく,いただきました!

p.s.
日本ラーメンの項で小山さんはサン=テグジュペリの言葉を引用しておられる.曰く,“すべてのものはつけ加えるものがなくなったときに完成されるのではなく,取り去るものがなくなったときにこそ完成される”… 巧みに“引き算”されたレシピに,炒め野菜と言う外連を“足し算”してしまった私を,小山さんは“とんでもない!”とお叱りになるだろうか?
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“フォレスト”@遠軽町丸瀬布の“塩ラーメン”

2008-12-07 13:19:27 | そとめし;ラーメン
金曜日,午後イチの打合せで札幌⇔遠軽往復.丸瀬布で昼時.道の駅の食堂,“フォレスト”に.前回は味噌を頂いたので,今回は塩をチョイス.券売機で食券を買い,カウンターに出して暫し.“塩ラーメンでお待ちのお客さまー”


衒いのない設え,ささ濁りのスープ.ほっとする,柔らかな味わいだ.中細の,やや軟らかめの麺との相性も良い.和寒町“都”食堂のラーメンと,ちょっと通じるところもあるかな.少し豚っぽさを残したチャーシューや,柔らかい味付けのメンマもさりげなく美味い.やはり私は,ここでは塩がイチオシかな(塩・正油各¥600-,味噌¥650-).
一気に平らげ,食器をカウンターに下げて“ご馳走様!”.また是非,寄せてもらいますからね.

お詫びと訂正
前回の“フォレスト”の記事の中で,使用している丼を“メラミン”としましたが,今回の訪問で再度確認したところ,陶器製の丼を使用されていました.店構えなどの何気なさを表現する上で,確認もせず,つい(悪意なく)書いてしまったのですが,事実と異なるのは間違いありません.お詫びして,訂正させて頂きます.

⇒http://tabelog.com/hokkaido/A0110/A011003/1024899/
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