烏合庵奇譚

Welcome to Raven's roost
渡烏の戯言など… お聞き流し下さい.

碧空の彼方へ   …黙祷

2013-03-19 23:26:56 | 徒然
先週末;“モーターグライダー不明”の報道.所属・操縦者に聞覚え有り.
案じつつ週明け;朝より丘珠にヘリの帰投多し.出勤の車中,“不明のモーターグライダー日高山中にて発見;乗員2名心肺停止”のラジオニュース.嗚呼!
同乗のカメラマン氏は存じ上げぬが,パイロットのお顔と飛行は拝した事が有った.2012年7月;第26回札幌航空ページェント.

垂直上昇の頂点から失速反転,スライドさせながらの横転,等々…
機体の安定を敢えて崩す挙動を交えながら然し,たおやかな楽曲に載せての滑らかな滑空が印象的な,優美な演目だった.
演技終了後;展示列線で待つ観客と握手を交わし,私も一言二言お話させて頂いた.物腰柔かく穏やかな口調の方で,握手に応じて頂いた,操縦桿を操る右手は厚くて力強く,されど掌はしっとり柔かく温かだった.

モーターグライダーの発見地点は札内岳南西方向;標高1,500mの山腹とのことで,帯広市方向から十勝幌尻岳など日高山脈を撮影しながら国境稜線を越えて日高町管内に抜ける途上だったと推察される.目前には恐らくこの撮影飛行の主眼:八ノ沢カールを擁するカムイエクウチカウシ山(羆(キムンカムイ)も転げ落ちる山;通称カムエク:Alt=1,979.5m)の威容が聳えていた筈だ.
然し,報道等で氏の経歴を見るに日本のグライダー界では名高いベテランで,ヨーロッパアルプスで山岳飛行の研鑽も積まれており,特段無理な飛行計画では無かったと思われる.
余程のガスト(突風)か,滑空での撮影から尾根越えに備え動力飛行に移る際 冷えた発動機の始動に一瞬手間取ったか,或いは双方,それとも他のアクシデントか…
一刻も早い原因究明を願って止まない.

同乗のカメラマン氏と共に,謹んで御冥福をお祈り致します.

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