(1)
「“おひとりさまの教祖”上野千鶴子(74)が入籍していた」「週刊文春」編集部(2023/02/21)との記事が出た。「フェミニズムの旗手にして、おひとりさまの生き方についてベストセラーを著してきた上野。2年前、彼女は、ある男性を介護の末、看取る。『結婚という制度がイヤ』と公言してきた上野は、彼と密かに入籍していた。」
(2)
この「文春」の記事に対して上野千鶴子氏が反論した。(「『文春砲』なるものへの反論 15時間の花嫁」『婦人公論』2022/4月号)上野千鶴子氏の20年以上の親密な関係の相手は、色川大吉氏だが、法律上の婚姻関係はなんとただの15時間である。今回、色川大吉氏の資産管理で預貯金の解約などのため、さんざん嫌な思いをしたので上野千鶴子氏は「家族主義の日本の法律」の「逆手」をとって婚姻届けを提出した。色川大吉氏の死の前日に、彼の同意をとって上野氏は婚姻届を提出した。その翌日、色川氏は死去する。
《感想1》「週刊文春」は「おひとりさま」と主張してきた上野千鶴子氏があたかも「20年以上」の期間、色川大吉氏と婚姻関係にあった、つまり「結婚」していたかのように述べるが、それは全くの誤りである。婚姻関係にあったのは、資産管理のための「15時間」にすぎない。
《感想2》「『結婚という制度がイヤ』と公言してきた上野」の主張と矛盾しているとは言えない。預貯金の解約などのため「家族主義の日本の法律」の「逆手」をとって婚姻届けを提出したという便宜のためだ。「週刊文春」編集部は取材不足である。上野千鶴子氏があたかも《嘘つき》であるかのように書く「週刊文春」編集部は「名誉棄損」を行っているとも言える。
《参考》なお『週刊文春』2023/3/30号によれば、上野千鶴子氏は「結婚という法制度がイヤ」、「自分のセックスの相手をお国に登録する意味は、まったく認められません」(『週刊金曜日』2020/4/17号)と言っている。
(3)
上野千鶴子『おひとりさまの老後』(2007年)は「長生きすればするほど・・・・結婚したひとも、結婚しなかったひとも、最後はひとりになる。女のひとは・・・・ほとんどの場合、夫のほうが先に逝く」と「はじめに」で述べる。
《感想3》「おひとりさま」とは「結婚しなかったひと」のことでない。「女のひと」は・・・・「ほとんどの場合、夫のほうが先に逝く」ので「おひとりさま」になる可能性が高いと上野千鶴子氏は言っているのだ。
《感想3-2》「週刊文春」編集部(2023/02/21)は「おひとりさま」を「結婚しなかったひと」と考えている点で、上野千鶴子氏の『おひとりさまの老後』の内容について全く理解していない。
《感想4》上野氏は同上書で自分のことを「シングルのキャリアであるわたし」とも言っている。この「シングル」を「おひとりさま」と言い換えれば、この限りでの「おひとりさま」とは経済的・精神的に自立した自由人で、かつ「結婚という法制度」を拒否した者のことだ。上野千鶴子氏は色川大吉氏と20年以上、親密な関係にあったというが、その期間、上野氏は色川氏と「法制度」的に「結婚」していない。「結婚という法制度がイヤ」、「自分のセックスの相手をお国に登録する意味は、まったく認められません」との上野千鶴子氏の主張は貫徹している。
「“おひとりさまの教祖”上野千鶴子(74)が入籍していた」「週刊文春」編集部(2023/02/21)との記事が出た。「フェミニズムの旗手にして、おひとりさまの生き方についてベストセラーを著してきた上野。2年前、彼女は、ある男性を介護の末、看取る。『結婚という制度がイヤ』と公言してきた上野は、彼と密かに入籍していた。」
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この「文春」の記事に対して上野千鶴子氏が反論した。(「『文春砲』なるものへの反論 15時間の花嫁」『婦人公論』2022/4月号)上野千鶴子氏の20年以上の親密な関係の相手は、色川大吉氏だが、法律上の婚姻関係はなんとただの15時間である。今回、色川大吉氏の資産管理で預貯金の解約などのため、さんざん嫌な思いをしたので上野千鶴子氏は「家族主義の日本の法律」の「逆手」をとって婚姻届けを提出した。色川大吉氏の死の前日に、彼の同意をとって上野氏は婚姻届を提出した。その翌日、色川氏は死去する。
《感想1》「週刊文春」は「おひとりさま」と主張してきた上野千鶴子氏があたかも「20年以上」の期間、色川大吉氏と婚姻関係にあった、つまり「結婚」していたかのように述べるが、それは全くの誤りである。婚姻関係にあったのは、資産管理のための「15時間」にすぎない。
《感想2》「『結婚という制度がイヤ』と公言してきた上野」の主張と矛盾しているとは言えない。預貯金の解約などのため「家族主義の日本の法律」の「逆手」をとって婚姻届けを提出したという便宜のためだ。「週刊文春」編集部は取材不足である。上野千鶴子氏があたかも《嘘つき》であるかのように書く「週刊文春」編集部は「名誉棄損」を行っているとも言える。
《参考》なお『週刊文春』2023/3/30号によれば、上野千鶴子氏は「結婚という法制度がイヤ」、「自分のセックスの相手をお国に登録する意味は、まったく認められません」(『週刊金曜日』2020/4/17号)と言っている。
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上野千鶴子『おひとりさまの老後』(2007年)は「長生きすればするほど・・・・結婚したひとも、結婚しなかったひとも、最後はひとりになる。女のひとは・・・・ほとんどの場合、夫のほうが先に逝く」と「はじめに」で述べる。
《感想3》「おひとりさま」とは「結婚しなかったひと」のことでない。「女のひと」は・・・・「ほとんどの場合、夫のほうが先に逝く」ので「おひとりさま」になる可能性が高いと上野千鶴子氏は言っているのだ。
《感想3-2》「週刊文春」編集部(2023/02/21)は「おひとりさま」を「結婚しなかったひと」と考えている点で、上野千鶴子氏の『おひとりさまの老後』の内容について全く理解していない。
《感想4》上野氏は同上書で自分のことを「シングルのキャリアであるわたし」とも言っている。この「シングル」を「おひとりさま」と言い換えれば、この限りでの「おひとりさま」とは経済的・精神的に自立した自由人で、かつ「結婚という法制度」を拒否した者のことだ。上野千鶴子氏は色川大吉氏と20年以上、親密な関係にあったというが、その期間、上野氏は色川氏と「法制度」的に「結婚」していない。「結婚という法制度がイヤ」、「自分のセックスの相手をお国に登録する意味は、まったく認められません」との上野千鶴子氏の主張は貫徹している。