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映画『ゼロの未来』原題The Zero Theorem(ゼロの定理)(2013年):生者コーエンの妄想or死の直前のコーエンの妄想!「この宇宙は無意味・無目的だ」と証明された!

2021-06-24 21:37:05 | 日記
※『ゼロの未来』原題The Zero Theorem(ゼロの定理)(2013年、英ルーマニア仏米合作)監督テリー・ギリアム  
(1)技師コーエンはMANCOM社に雇われ、会社が用意した古い教会に閉じこもって仕事する。彼は「人生の意味・目的を知りたい」と切望し、「その答えを与えてくれる電話がかかって来る」と妄想している。
(2)コーエンはある日、会社の管理官ジョビーにパーティーに誘われ、若い女性ベーズリーと出会う。ベーズリーは、コーエンに好意を持ち、「電話連絡してほしい」と言う。だがコーエンは無関心で、電話もしなかった。
(3)コーエンはMANCOM社から「ゼロの定理」が正しいことを証明せよとの仕事を与えられる。「ゼロの定理」は「この宇宙は無意味・無目的だ」とする定理だ。
(4)だが「ゼロの定理」が正しいことを技師コーエンは証明できない。コーエンは、パーティ―で会ったベインズリー(メラニー・ティエリー)に会いたいと思う。
(5)そんな時、ベインズリーがやって来た。「あなたの役に立ってあげる」と言う。コーエンは「人生の意味、存在の理由を知りたい」とベインズリーに話す。コーエンは少し落ち着く。ベインズリーは帰る。
(6)そこにMANCOM社・社長の息子で、若いもう一人の天才コンピューター技師ボブがやって来る。彼は「ゼロの定理」の証明が出来ないコーエンを助けるために、社長の指示でやって来た。だがうまくいかない。
(7)イライラしているコーエンはベインズリーと会いたくなる。コーエンはPCを通して仮想現実の中でベインズリーと会う。PCの中で二人は海辺にいて、そして二人は恋をする。
(8)再びボブが、コーエンの所にやって来る。コーエンがかなりの所まで証明していたので、ついにボブが「ゼロの定理」が正しいことを証明する。「この宇宙は無意味・無目的だ」と証明された。そしてボブが「ベイズリーはコーエンのイライラ対策のため、父親が雇って送った娼婦だ」と言った。
(9)ベインズリーが現実世界のうちでコーエンの前に登場する。ベインズリーはコーエンに「あなたを愛している。現実の世界のうちで一緒になりたい」と言う。しかしコーエンは拒否し、「罠に落ちたネズミの気分だ」と言う。
(10)コーエンは自分がMANCOM社の道具にされ、常に監視されていることに抗議し、自分の仕事場である会社が用意した古い教会の、全てのPCや監視装置を破壊する。
(10)-2 そこにMANCOM社・社長が現れる。コーエンが「『この宇宙は無意味・無目的だ』と証明すること(ゼロ定理の証明)に意味があるのか」と尋ねる。社長は「ビジネスマンにとって、ゼロ定理が証明されれば、それはビジネスチャンスになる」と答える。
(11)コーエンはゼロ定理が証明されたのでMANCOM社に不要な人間となり、解雇される。コーエンの仕事場の教会の壁が突然崩れる。そこに宇宙の巨大なブラックホールが出現する。コーエンはそこに落ちていく。コーエンが気づくと、彼は、かつてベイズリーと過ごした海岸にいる。「ベイズリーとの思い出だけがコーエンの人生(宇宙)の意味・目的だったのだ」と彼は知る。

《感想》ベイズリーが未だ生きているとすれば、ブラックホールの出現、海岸の思い出は、全て生者コーエンの妄想だ。ベイズリーが壁の崩壊で死んだとすれば、それらは死の直前のコーエンの妄想だ。



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