魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ハート(本音)のワイン

2014年08月26日 | ワイン ~2019年
恐ろしいことに、ワインを(お酒を)飲みながら、本音をためらわず言ってしまう
ことがあります。それが許される唯一の場は、家族との飲み会ではないでしょうか。



たまたま関東から弟が出張ついでに実家に戻ったので、飲もうということに。

弟は(私は二人兄弟)ワインをよく知らない。というか、何で知らんとか?!と
すら思うけれど、まあ、しょうがないか。


ちったー美味いワインを飲ませてやろうとの情熱で選んだのがこちら。




2010 ニュイ・サン・ジョルジュ バ・ド・コンブ(A・ショパン)
  (仏、ブルゴーニュ、ピノ種、赤)

2010 オー・ボン・クリマ “イザベル”
  (USA、ピノ種、赤)


ニュイ・サン・ジョルジュ(以下NSG)もすごく美味しくて、まろやかで心地良い
のだけれど、オー・ボン・クリマ(以下ABC)イザベルは幅が広くて、スケール感がある。

さすが、ABC、というかイザベル。
その後もずっと続く美味しさ、旨味。

NSGも旨味を増し、どんどん良くなってくるも、さすがにイザベルの愛想の良さには
参ってしまうが、ブルゴーニュはそれらしさを出している。




両親も交えて飲んだのですが、ほとんど初めて、本当の家族でのワインの飲み会でした。
ボケた両親(ボケかけた両親?)と長男(私)と次男の4名+私の奥さん。


本音を両親にぶっちゃけて、「お父さん、お母さん、もう分かっているでしょうが、
ここまで頑張ってきました。出来ることはまだあるでしょうが、私の力不足です。
こんなご時世だし、このお店はもうこれから先、どこで閉じることになっても
恨まないでください」と酔った勢いで言ってしまいました。(その瞬間、自分が
情けなくなったけど)


「自分の情熱で行ける所まで、何とかやりたい」って思いを必死に話した。

そんな飲み会だけど、生涯で一番、本音で話した時間だったと思う。
思い出話も交えて、隠さず言えるのが家族だよね。


確かにこんな世の中、こんな状況のもと、本当にささやかに生活しているわけだし、
でも自分のワインや商売への情熱、多くのお客さんにワインを認知してもらいたい
思いを、自分が語ることで再認識させてくれた時間だったと思う。


時としてワインはそんな飲みもの。ハートの飲みもの。



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