魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

冷やす赤ワイン-クール・デ・アンジュ

2018年12月24日 | ワイン ~2019年
いよいよクリスマスです。


お店のちょっと怪しい照明もノエルカラーにしてあります。
(誰も気づかないけど)





今日はある女性のお客さんが2500円くらいの赤ワインということで来店されました。

あるワインに決められたところで、「これば冷やして氷入れて飲むとさ」と言われたので、

私はつい「冷やすと香りが出なくなるので、出来たら冷やさない方が美味しいですよ」と言いました。


でもお客様はまったく聞く耳持たずで「いや、氷を入れて飲むのが好きとさー」と。


もちろん分かった上で、あえてその飲み方が好きなら、それはそれで良いわけですが、
つい心の中で2500円もするワインだからもったいないー!って叫びたくなりました。
ワイン販売は難しいですねえ。
まったく同じことを福山雅治が言うときっとすごく説得力があるんだろうな・・・。(笑)


これをお読みのワイン好きな方なら、温度が上がった方が「香り」「甘さ」「果実味の厚み」
の感じ方が上がることは周知の事実としてご理解されているかと思います。
酸味や渋みは温度が上がっても変わらないので、冷やすと果実味がやせ細って香りも出ない
ことになります。そのことを理解した上での「冷やす選択」ならOKです。




さあ、今夜はこれ。




2016 ル・ク-ル・デ・アンジュ カベルネ・ソーヴィニヨン
  (仏、Vdp、カベルネ・ソーヴィニヨン種、赤、千円程度)


香りはイチゴやカシスなどのフルーツに革、堆肥がかなり強烈で臭いです。正直
私はあんまり好きではありません。バラなどの赤い花も混じります。

味わいはしなやかさとまずまずの軽やかさ。やはり花と革と肥料。タンニンは細かく、
酸味は程良い。ですが好きではありません。(汗)
ハートのマークは愛らしいですが、味は愛らしくありません。
もちろん採用しませんし、お客さんにおすすめしたくありません。

でもこれ輸入元の営業の方がプッシュしてきたワインです。
いやはや・・・これこそ冷やした方が美味しく飲めるかも。



この年末、クリスマスもお正月も、もっとちゃんと美味しいワインで過ごして
いただきたいと心から願っています。



コメント
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