King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『In the heart of the sar』と『CAST a way』鑑賞

2023年07月31日 18時18分29秒 | 映画
昨日見た映画は不思議なことにこの暑い時期にぴったりな大海原の物語なのです。どちらも漂流の末家に帰るという物語です。題が日本名では白鯨との戦いとなっていていくつもの物語で名著として登場する白鯨と人間の話なんだと思って見始めたらなかなかそういう話にならず白鯨が出てきても海の怪物感はなく、元々捕鯨とは日本のように食料としての捕獲ではなく油をとることが目的だったことがテーマとして語られます。だから漁の後のクジラ解体の様子も油をとるための作業を描写され骨や肉は捨てられてしまいなかなかその後クジラに出会えず南アメリカを回ってエクアドルまで来て白鯨の噂を聞きつけ赤道に沿って4500キロ西に向かうことになります。この時代の航海の過酷さや人力しかない時代の航海の難渋さがそれでも人々の欲求により大海を走りクジラをとるという危険な行為をさせてしまう様が描かれます。これはまったく海洋冒険小説としての白鯨のイメージとまったく違うものを描いているのですが、それでもあの素晴らしい物語がどう誕生したかを教えてくれる構成になっています。人々はそれぞれの定めや夢や目的によってクジラをとるという目的のためひとつの船に乗り合わさるわけですが、その夢と目的が破綻したとき苦難と悲劇の旅が始まるのです。一旦は無人島にたどり着きそこで通りかかる船を待つのですがそれでは死を待つだけだとまた小舟で旅立つのですがなかなか船には出会えず死んで行く仲間が出てしまいます。今までなら表に出てこなかった話がここから始まります。それは日本のヒカリゴケのテーマと重なるものですが、その衝撃の強さ故、作者の訴えたかったものは二の次になったように彼らが無事救助され聴聞会やら裁判で事実が明らかになることの重要性がテーマとなっていきます。つまり事実をそのままだすのでなく白鯨と人類の戦いを後世に残る一大叙事詩とする作家と事業継続のために真実の公表を押し止めさせようとした町の有力者と船長の行動と船長になるのを条件に口封じをされるも拒否して仲間を島に助けにいってその後も海で船長になった航海士の話が白鯨と戦う物語になり、捕鯨は石油の採掘により廃れてしまったことが描かれます。ここで海の大きさや自然の力を感じるわけですが安全を担保した上でならその大きさや何もない様を味わいたいとふと思ってしまいます。それは今まで何度も思ってきたクルーズ船で世界一周をするというものですがコロナ以降日本ではクルーズ船の帰投が始まりでしたからすっかり悪の象徴のようになり日本一周のツアーなどは安く人気で広告を見ますが大海原を行くクルーズはまだ足が向かない感じです。さて、トムハンクスのキャストアウェイは国際宅急便のfedexの社員が事故で飛行機が墜落、海を漂い無人島に漂着4年間無人島で生活し、筏を組んで島を脱出して無事家にたどり着く話です。実物のFedEx,のロゴやら航空機やらが出てくるので実話なのかと思いきやこれはフィクションでした。アフリカから始まった人類の歴史は大航海時代になり世界の海をわたるようになるのですが行く先々で先住民がいるという事実に文明社会は対峙するのです。これは人類が新たな食料や土地を求めて端舟で海を渡り何千キロも旅してきたからオーストラリアやハワイなどに先住民がいたという現実に驚異を感じずにはいられません。夜になりTBSのドラマ『VIVANT』を見ます。これは日本のドラマには珍しい本格海外ロケで豪華出演人とどんな話なのかなかなか明かされないという変わったドラマです。それに出てくる砂漠と荒涼とした岩山と荒野と青空を見るとこの星の実力をまた犇々と感じるのでした。普段ビルと夜景の町並みばかりを目にしますが本当は何もない土地が延々と続いたり海しかないところも人間の町より多いのです。普段地球としてみてないだけで本来の大きな自然の土地や海を意識せず暮らしていて今や温暖化という危機に面しているのにまだ地球を意識できない人類はこのまま灼熱の中消えていくのかと思えて来ます。
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