虹色雑談

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なのは映画第二弾

2012-07-14 22:54:01 | リリカルなのは、DOG DAYS

 2004年10月に始まったアニメ「魔法少女リリカルなのは」。詳しいシリーズ誕生経緯は、「リリカルなのは、DOG DAYS」カテゴリーで検索、2006年7月2日の記事「リリカルなのはの魅力」に記しているので、そちらを参照して頂くとして、3度のTVアニメ化、その後を描いた2種類の漫画シリーズ、ゲームなどの発売、「なのは残酷地獄」の異名も持つコミケのなのはブースの人気ぶり等、プリキュアと同じ年に誕生し、現在も続く超人気シリーズが「リリカルなのは」です。
 そして2010年1月には、最初のTVシリーズを完全新規作画により描いた「NANOHAThe MOVIE 1st」が公開されました。TVシリーズ13話分を上映時間2時間10分に収めるため、カット出来る部分はカット、さらにTVシリーズで足りなかった部分を補うなどのアレンジを加えながらも、本筋は原典であるTVシリーズをなぞっています(但しTVでは主になのはちゃんの主観で描かれていたものが、映画ではフェイトちゃんの主観で描かれており、リニスも登場していました)。
 あれから2年、2012年7月14日本日、TVシリーズ第二弾「魔法少女リリカルなのはA's」を原典にした「NANOHA the MOVIE 2nd A's」が公開されました。上映時間は前回よりさらに長い2時間40分!!「A's」は新キャラとして八神はやてと4人の守護騎士が登場、アクションシーンにより磨きがかかるなど、シリーズ中でも人気が高く、後にPSPゲームの盤石にもなっています。ここから先はネタバレも含むので、まだ見ていない方は読まないで下さい。

 はやてちゃんが闇の書(本来の名は夜天の魔導書)のマスターとなる導入部はTV版と同じ。しかしその後少しがTV版と異なっています。前回の事件の裁判等の諸問題を片付けたフェイトちゃんがなのはちゃんと再会するシーンは、TV版だとなのはちゃんがヴィータのファーストストライクを受けた後になっていますが、今回はヴィータと接触する前に2人の感動の再会、そしてフェイトちゃんの転入などが描かれてました。リンディ提督の地球滞在も、TV版だと闇の書事件捜索のための拠点としてで、フェイトちゃんの移住、転入などはそれに準ずるものになってましたが、今回は保護観察の責任者として、フェイトちゃんの地球への移住の付き添い、彼女が地球の風俗、習慣になじむまでの長期休暇という形になっています。この大きなアレンジは、フェイトちゃんの身の回りの出来事は、言ってみれば前回の延長線上のこと。辛い思いをしてきたフェイトちゃんが徐々に幸せの階段を昇っているんだということを、映画の早い段階で片付けたかったのでしょう。その理由は、今回の映画の主軸が「八神はやてとその家族に該当する者たち」であるため、八神家の物語をきちんと描く上で、前回の映画の主軸だったなのフェイ2人の友情を早めに切り上げ、テーマを八神家一点に集約させる方法を選んだのだと思います。以前闇の書事件で命を落としたクロノくんのお父さんのことも、ほんの僅かに説明する程度で済ませ、TV版ではやてちゃんに秘密で援助をしていたグレアム提督とリーゼ姉妹の登場を今回完全に切ったのも、八神家が映画の完全な主軸として機能したことに一役かっています。なのはシリーズは、シリーズが進むごとにキャラ数が増えていく特徴がありますが、それ故に細かい描写が出来ないキャラも多いのです。ましてや闇の書はグレアム提督にとっても、クロノくんたちハラウオン家にとっても忌むべきもの、尺の限られている映画に投入すれば、グレアム、ハラウオン、八神の御三家を巻き込んだ大騒動になる(それ以上に話がややこしくなる)可能性もあったため、グレアム提督らの登場を見送り、ハラウオン家の亡き家族のことを深く掘り下げることを避け、敢えて全ての問題を八神家単体で済ませる形にするという、前回以上に大幅なアレンジであるものの、これは上手いアレンジだと思いました。現に中盤以降は八神家がメインとなって物語が動いていました。
 終盤シーンであるはやてちゃんとリインフォースの別れのシーン、これはTV本編でもあった涙なしには見られない代物。しかし今回はもう一段用意されていました。事件後、なのはちゃんとフェイトちゃんが、はやてちゃんの家に行くシーンがあり、2人に「泣きたい時は泣いていい」「今ははやてちゃんが守りたいあの4人は(管理局に事情聴取のため)いないから」と言われ、なのはちゃんの胸で、大きな声で泣き出すはやてちゃんのシーン。リインを失った悲しみを抑え込む必要なんてないんだ、と2人に諭されて、今まで溜め込んでいたものを一気に出すかのように泣き崩れるはやてちゃんの姿にもう涙腺決壊です…。このアレンジはあざといぐらいに上手いです!!TV版にはなかったこの一連のシーン、実はコミカライズされています。その逆輸入をしてくるとは、考えもしなかったです。
 ラストシーンは二年後(TV版では六年後でした)、新たに作られたリインII(後に我々がよく認知している方の小型サイズ)が、これまでの出来事を蒼天の書を読みながら語っていた(実は導入部にも、語り手が話し始めるかのように、登場していました)シーンがありました。主人公であるなのはちゃん、前回の映画で主観キャラとして活躍したフェイトちゃんは今回物語を影から支えつつ、最たる主軸をはやてちゃんとリイン、そして騎士4人の絆に持ってきたことで、テーマ性を分散させることなく、「大切な人との絆」一本に的を絞った上手いアレンジをかけた映画だったと言えるでしょう。何度か見て、はやてちゃん視点、リイン視点、4騎士視点で映画を見てみると、また違った発見があるかも知れません。

 さてさて、TVシリーズ第三弾は「魔法少女リリカルなのはStrikerS」ですが、あれを映画にするにはキャラが多すぎます。なので今後なのは映画を公開する際は、我々が映像で知り得なかった物語をやってもらいたいです。例としてはスバルとティアナの2人に的を絞り、2人の訓練生時代の話を描くとか、あるいは漫画シリーズとして展開しているヴィヴィオ主役の「なのはVivid」、トーマ主役の「なのはForce」の映画化もいいかも知れません。

 しかし劇場グッズ、もの凄い行列なだけでなく、予想していた通りヴィータののろいうさぎのマスコット、ぬいぐるみ共に完売していました。せめてどんなものだったかサンプル品だけでも見たかったです。

 我がサイトはリリカルなのはを応援しています。



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