墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

完璧のパーフェクト

2005-06-04 19:38:20 | 駄目
 じつは自慢なんだが。今日は生地の出し間違いも、出し忘れもなかった。完全完璧絶対無敵のパーフェクトだった。
 こんな俺をほめてもらってかまわない。いや、むしろ誉めたたえなさい。

 なんて、いつもの調子ではじめてはみたものの、状況はあいかわらずの真っ暗闇だ。

 俺はパン屋のバイト君。

 俺の仕事はパン生地の分割と成形。
 一日前に分割して冷蔵してある生地玉を成形するのが俺の主な仕事だ。
 成形をする前に、冷蔵してある生地を温めておかなければならない。冷たいままの生地じゃうまく成形できないし、ホイロも規定の時間で出ない。
 しかし、俺の記憶力と注意力はチンパンジーの愛子ちゃん以下で、なんでもかんでもすぐ忘れて間違える。

 ホワイトボードに成形するべきパンの個数が書いてあるのだが、俺はそれどおりの個数の生地玉を出せない。不注意で足りなかったり多かったりの数を出してしまう。その上に生地玉を出すべき時間を忘れて、生地玉を時間より遅く出しホイロを遅らせる。

 指定の時間に、指示された個数の生地玉を出す。
 こんな事は、金をもらって働いている以上できて当然なのだ。チンパンジーにだってそんくらいの事はできる。

 それが俺にはできない。今日はたまたまパーフェクトだったが、月曜日にはまた間違えるかもしれない。
 俺なんかいくら間違えようと店長に怒られクビを切られるだけですむ。
 それにくらべて店長は、指定の時間に注文された数をお客様に提供しなければならないのだ。店の信用問題なんである。バイトのミスで下手すりゃ店を潰す。
 俺のクビとお店。どちらが重いかといや、当然にお店だ。

 店長と俺とでは危機感が根本からして違う。できて当然な事が出来ないならクビを切られても仕方がないだろう。

 パーフェクトな生地だしなんて店長にとり当然な事だ。

 週に一度。生地出しを間違えるようなら夏にはクビだ。
 月に一度。生地出しを間違えるなら、使えない奴だ。何年働こうと一生、時給は上がらない。
 半年に一度。生地出しを間違えるなら、ミスが多い奴だ。三年働いてお情けで時給は十円アップする。
 年に一度。生地出しを間違えるなら、なんとか許せる範囲。
 三年に一度。生地出しを間違えるなら、その時にはじめて、なんとか笑って許してもらえる。

 ちなみに今日の俺は、今日だけは絶対の絶対に生地出しのミスだけはしないという覚悟で職場におもむき、白目むきながら念仏でも唱えるかのようにナニが何個と復唱しながら必死で生地出しだけは間違えないようにした。
 成形なんかやっつけ仕事で、早く終わらそうとかきれいに仕上げようなんて意識はゼロ。ただただ間違えないようにと頭に刻み込み、それだけに集中しながら働いてきた。
 
 そこまでやっての、ミスがゼロ。

 こんなに能力値が低いと、我ながらあきれて疲れ果てる。


財布

2005-06-04 06:10:32 | 携帯から
今朝もくもりで肌寒い。またジャンバーを着て出かける。

昨夜も雨がふったらしく、車のボンネットがぬれている。今にも雨がふりそうな天気だ。

缶コーヒーを買おうと財布を出したら、小銭入れの部分のボタンがやぶれて取れかかっている。 前から取れかかっていたが、もうそろそろ限界だ。やっと皮一枚でかろうじてつながっている。

財布ほしいなぁ。