順風満帆に見えたベアトリスの人生であるが、全てが順調に終わる人生などある筈もない。やがて試練の時がやって来る。病気にかかり、16カ月もの療養を余儀なくされてしまうのである。更に病気からは何とか復帰できたものの、子供を産めない体になってしまう。追い打ちをかけたのはモーリスの博打好きで、莫大な負債を作り出してしまい、遂にはベアトリスは別居を余儀なくされてしまった。この時彼女40歳。ところがこの状況で父親が死去、彼女は莫大な遺産を相続する。弟と分けあった遺産の総額は現在の金額で7億ユーロ(700億円)に達したという。彼女が家や庭に情熱を傾けたのは以上の背景によるので、単純に金持ちの道楽と決めつける事は出来ない。
ベアトリスはその育ちもあって芸術作品には目が利いた。彼女の趣味にあうものを選び、時にはそれを改良する事もいとわなかった。例えば2階の寝室の電灯は鳥籠の形をしているが、これは骨董として買い入れた古い鳥籠を改造して、電球を取り付けたものである。またこの時代としては珍しく、石炭を使ったセントラルヒーティングシステムを家に取り付けていた。
ベアトリスは病気から復帰後は交友関係を以前より狭めたという。気の置けない友人を家に招いたり、旅をしたりして暮らした。彼女が旅行先のスイスで死去したのは1934年。死の前年、彼女はこの家屋敷の全てをフランス美術協会に寄付する事を遺言していた。かくて今美術館として一般に開放される事となったのである。
家の内部を見ているうちにすっかり日が落ちてしまった。昨日に続いて美しい満月である。庭園の東側の海面には満月が美しく照り返している。これに対して西側の海では夕日が沈んでいく姿が見え、確かにこの庭が自然を見る上では最高の立地条件である事が良く分かる。庭園を散策してみた。庭園の奥にある、下左から1枚目と2枚目の小さなあずまやはトリアノン宮殿の「愛の神殿」
フランス旅行その36 小トリアノン宮殿
を模したものである。邸を出る時にはすっかり暗闇になってしまった。最後の写真はバス停の近くから見える入口の表示。なお邸内への入場にはパスポートなど、身分を証明するものが必要である。2012年1月現在、入場料は12ユーロであった。受付では日本語のオーディオガイドを貸し出してくれる。
この屋敷の近辺はフェラ岬(Cap Ferrat)といい、古くから富豪の別荘が集まるところである。有名な所ではベルギー国王レオポルド2世、作家のサマセット・モームなどが屋敷を持っていた。一般に公開されているものとしては、この家の他にヴィラ・ケリロス(Villa Kérylos)という屋敷もここから800m程行った場所にあるので、興味のある方はそちらも訪れられたし。なお、この屋敷の所有者はモーリス・エフージと血縁関係のある人物であった。ギリシャ時代の邸宅を正確に再現した屋敷である。
Villa Kérylos
Wikipedia「Villa Kérylos」







ベアトリスはその育ちもあって芸術作品には目が利いた。彼女の趣味にあうものを選び、時にはそれを改良する事もいとわなかった。例えば2階の寝室の電灯は鳥籠の形をしているが、これは骨董として買い入れた古い鳥籠を改造して、電球を取り付けたものである。またこの時代としては珍しく、石炭を使ったセントラルヒーティングシステムを家に取り付けていた。
ベアトリスは病気から復帰後は交友関係を以前より狭めたという。気の置けない友人を家に招いたり、旅をしたりして暮らした。彼女が旅行先のスイスで死去したのは1934年。死の前年、彼女はこの家屋敷の全てをフランス美術協会に寄付する事を遺言していた。かくて今美術館として一般に開放される事となったのである。
家の内部を見ているうちにすっかり日が落ちてしまった。昨日に続いて美しい満月である。庭園の東側の海面には満月が美しく照り返している。これに対して西側の海では夕日が沈んでいく姿が見え、確かにこの庭が自然を見る上では最高の立地条件である事が良く分かる。庭園を散策してみた。庭園の奥にある、下左から1枚目と2枚目の小さなあずまやはトリアノン宮殿の「愛の神殿」
フランス旅行その36 小トリアノン宮殿
を模したものである。邸を出る時にはすっかり暗闇になってしまった。最後の写真はバス停の近くから見える入口の表示。なお邸内への入場にはパスポートなど、身分を証明するものが必要である。2012年1月現在、入場料は12ユーロであった。受付では日本語のオーディオガイドを貸し出してくれる。
この屋敷の近辺はフェラ岬(Cap Ferrat)といい、古くから富豪の別荘が集まるところである。有名な所ではベルギー国王レオポルド2世、作家のサマセット・モームなどが屋敷を持っていた。一般に公開されているものとしては、この家の他にヴィラ・ケリロス(Villa Kérylos)という屋敷もここから800m程行った場所にあるので、興味のある方はそちらも訪れられたし。なお、この屋敷の所有者はモーリス・エフージと血縁関係のある人物であった。ギリシャ時代の邸宅を正確に再現した屋敷である。
Villa Kérylos
Wikipedia「Villa Kérylos」







