皮膚呼吸しか知らない蛙

アスペルガー症候群当事者が、2次障害に溺れることもありながら社会に適応していく道のりを綴っていきます。

咀嚼・嚥下と身体のメカニズム - 歯列が関係する身体異常 -

2008-12-09 23:06:22 | 身体

ワタシは昔から「よく噛んで食べなさい」と指摘されます。
今現在も、『咀嚼』が極端に少なく、なるべくよく噛むように気をつけています。
ワタシの場合、嚥下(えんげ)にも問題があり、失敗することがしばしばあります。

この咀嚼嚥下軽視されがちかもしれませんが、意外と様々な問題に関連し、なかなか矯正することが難しい厄介な問題であったりします。

ウィキペディアにも掲載されていたのですが、神奈川歯科大学の斉藤教授(食文化研究家永山氏共著)の研究報告に、面白いことが書かれています。

古代から現代までの食事から卑弥呼(弥生時代)、紫式部(平安時代)、源頼朝(鎌倉時代)、徳川家康(江戸時代初期)、徳川家定(江戸時代中期)、昭和10年代庶民、現代食の食事を復元し学生に食べさせ咀嚼回数と、食事時間を計測した。
卑弥呼食は3990回噛んで食べきれず、紫式部食は1366回、源頼朝食2654回、徳川家康食1465回、徳川家定食1012回、昭和10年頃庶民食1420回、現代食620回という結果が出た。
紫式部や徳川家定、現代のように戦争がなく、食生活が豊かになると噛む回数が減ることが伺える。

<ウィキペディア 「咀嚼」 より引用>

徳川家定さんは、NHK大河ドラマ『篤姫』堺雅人さんが演じられた、徳川家第十三代将軍。篤姫さんの旦那さんです。
家康食と昭和10年頃庶民食と比べて随分咀嚼回数が少ないですね。
ワタシの食事などは・・・もしかしたら200回くらいかも知れません・・・
もう流動食を過ぎた入院患者並ですね(笑

ウィキ内で、“戦争がなく、食生活が豊かになると噛む回数が減ることが伺える”
とありますが、食生活以外の要因も大いにあると考えられます。
ワタシの場合は、
嚥下を失敗しないために“わざとある程度噛まない固形物を飲み込む”という作業と、“職務上、噛んでいる暇がない”という環境的経験から現在に至りました。
ワタシの父上(今後“トシオ”と明記します【映画:自虐の詩「イサオ」より】)はワタシよりハイパー飲み込み野郎です。

噛んでいるところを見ることの方が困難
だったりします。

「8020運動」というのをご存じでしょうか?
ストレスによる身体的変化や口腔の病変が生活の質(QOL)を変えてしまうと言われています。
そこで80歳まで20本の永久歯。

“トシオ”
は、若かりし頃は「俺様の歯は丈夫だ」とビール瓶の栓を歯で抜いていました(咀嚼はほとんどしません)。
現在60歳を過ぎ、総入れ歯になりました。
ちなみに姿勢は傍目から見て、変です(ワタシ似てます。)


メカノサイトロジー:
歯の神経は脳幹部から三叉神経に枝分かれして上顎と下顎に分布し、噛み合わせ、噛む力が他の臓器に及ぼす影響の総称。
脳ホルモンの分泌、脳血流量へ影響を与える。

歯を一本失ったとすると、食事のときに歯応え、歯ざわり、が失われ噛み合わせが乱れ咀嚼障害、嚥下障害から脳の活性化に影響を及ぼします。高齢者が歯を失って見られる顕著な例の一つに、前かがみになって姿勢が悪くなる事です。体重の10%の頭を支える筋肉が弱くなるからです。これは、歯の神経(末梢神経)を失うと首の後ろにある後頚筋の神経にまで変性が及ぶからです。要するに歯の神経と同じ神経がこの筋肉にも分布している証明です。この事実は東京医科歯科大学教授 窪田金次郎先生の発見で読売新聞にも報道され大きな話題となりました。
<丸藤歯科医院 ホームページ より引用>

<KONISHI DENTAL CLINIC 「噛む」切り抜き 「噛む」と健康に関する新聞記事です>


実は、ワタシは幼稚園時代にお友達とゴッツンコした際に前歯が歪み、
もともと顎の発達不全のため、永久歯が生えそろう場所がなく、
永久歯が数本生えてこないのと、歯列矯正したいと常々願う、
自他共に認める歯並びの悪さです。
そして後頚筋が現に痛かったりもします。


前述の丸藤歯科医院さんの問診票をお借りします。
頭痛がある
②顎の関節(耳の前の辺り)に痛みが有る
③口の開け閉めをするときコリコリガックンとなる
口を開ける時、大きくあけられない。
④耳が遠い、耳鳴りがする。
⑤めまいをよく起こす。
⑥食べ物を飲み込みにくい。
⑦首筋、肩の痛みがある。
⑧腕、指先に刺すような痛みが有る。
指先がしびれる。
⑨日中、歯をかみしめているときがある。
就眠中、歯ぎしりをする。
⑪起床時、顎がだるい。口が開けにくい。
⑫ストレスを感じる事が多い。
⑬よく噛めないので胃腸の調子がよくない。
⑭唇の角がただれやすい。
顔半分がピリピリすることがある。
リウマチといわれた事がある。

実は、⑯のリウマチ以外は当てはまったりします。
多くの他の原因と思っていた症状が、もしかしたら歯科的問題で、咀嚼嚥下にも影響を与えているかも知れませんね。


現代人の身体的問題を歯学的見地から究明する、咀嚼・嚥下問題
機会があれば、今後も取り上げていきます。



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