皮膚呼吸しか知らない蛙

アスペルガー症候群当事者が、2次障害に溺れることもありながら社会に適応していく道のりを綴っていきます。

感覚の開放と制御

2009-09-26 22:19:33 | 身体
今現在、ワタシが自己の感覚を全て開放することはできない。
ずっと以前にはアディクションとある程度直結している部分が多々あったが、幾分年齢を重ねてきたおかげか、欲求に対する抑制に関しては、稚拙ながらある程度は制御できたりする。
感情を凍結させているトキは感覚はある程度単なる情報の山積として処理することが可能であることは、経験上少しだけ理解出来るようになっていたりする。

ヒトという生き物は、感覚を自動的に開閉する能力を有しているらしい。
ワタシなどは、かなり意識して開放することは可能だが、制御とは程遠い。
感覚情報に快と不快があるのは事実である。弁別機能を持たない者としての対処法は感情との切断であり、単なる情報として体内に蓄積させる。

入力可能な情報量は個体差があると思われるが、個体が処理出来得る量のみを入力するという器用なシステムを有するヒトがいわゆる"ふつう"と呼ばれていることは、諜報部より報告が入っていたりする。
とても便利なシステムだと思うし羨ましい。
自律神経系に支障をきたしている場合は、当然過敏と呼ばれる状況になるだろうが、自然状態においても入力に制限はかけがたい。
坑うつ剤を飲んで感じることは、自分自身の感覚をかなりの部分で麻痺させている事だったりする。
処理能力はある程度習慣や経験値、体調に左右されるが、こと体調に関してはバッドなときほど能力が向上する。
フィラメントに過電流を流している状態が近いのかも知れない。当然ある刹那に焼き切れる。
システムダウン状態である。

ヒトはそのようなことが起こる前にあらかじめ何らかの手を打つ。それは自分自身を知っていることも勿論であるが、入力と出力を調整する機能を持ち合わせているという点が大きく作用していると考えられる。

一般的用語で言えば、自己管理能力の有無とも言える。

いい方向で考えれば、かなり膨大な情報量を短期間に処理できる能力を有しているとも言えなくもないが、どこかで壊れる。

このようなことが、今の社会を生きていく上では、不適応とみなされることは往々にしてある。
コンスタントに能力を発揮し、自己管理ができることは社会人として、求められるかなり初歩的な部分であるのだから、当然と言えば当然でもある。

そのような部分を補うという意味において、コミュニケーションの問題や社会性の問題と言われることが多いかも知れないが、根本の原因は感覚の入出力の部分が大いに絡んでいるということは否めない。

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2 コメント

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秋だけど暑いですね。 (はるぼん)
2009-09-27 14:40:53
plutoさん、お久しぶりです~
とにかくplutoさんの文章が読めて私はうれしい!
どうして心地よく感じるのかわからないけど、心地よいんだから仕方がない。

一般用語の自己管理能力・・・
これは、一般的なやり方では不可能だから、私はバランスととらえています。

過敏性なんですけどね~
今日の夜中・・・少しまいった事がありました。
毛虫に顔を刺された方の話に感情移入(と私はコトバを使っていますが)して眠りについたら・・・
夜中に顔が痛くて目がさめまして・・・鏡で見たら腫れ上がっていました。
ああ・・・と思い出して心を整理しつつ、冷やしたらおさまりました。
わけわかりません。
が、過敏な時はこういうことが良くあります。

感情の入出力か~~~。
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素直にうれしいです (pluto)
2009-09-28 23:07:41
>はるぼんさん
こんばんは。
心地いいと言って貰えると嬉しいですね。
ワタシもはるぼんさんの書かれる文章から楽になれるような波みたいなの感じますよ。
ってようなことをなるべく言葉で伝えようと、大きな勉強になりました。

一般的な自己管理、これはもう合わせようと考えないほうが良いかも、て最近つくづく感じます。

過敏なとこはやっぱ過敏みたいですね(自分では解りにくいのですが・・・。毛虫のお話、想像力(この場合豊かと言うのでしょうか)とか言われる領域とか自我境界あたりのことかも知れないですねー。

それって個々が持つ感受性ってヤツでもあったりするんでしょうね。
どうして異なる感性を持ってる者同志で共感なんてできんだ?、と思ったりするんですが、口に出したら怒られちゃうし、うんうんうなづくなんて高度な技は持ち合わせていないので、変なヒトってお茶飲みのネタのひとつくらいにしてくれたらいいかなぁ、と(チキンちゃんなんで結構凹むんですけどね。
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