徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

福島1号炉 燃料全溶融

2011年05月13日 | 福島原発

一昨日、作業員が始めて立ち入り一号炉の水位計調整作業をした結果、水位は燃料棒の下であることが判明した。つまり、核燃料は全てむき出しになり全溶融していたことになる。この話が3月時点で判っていたら、再臨界が心配で世界中の専門家は心臓マヒを起こして死んでいた、かもしれない。

幸いにも挿入済み制御棒と一部注入ホウ酸水の効果で上手く核燃料とボロンが混ざってくれたと見え、再臨界は起らずに済んでいる。これが、もし再臨界を起こしていれば溶けた核燃料は高速中性子と猛烈な熱を発しながら圧力容器、格納容器の底を破り、誰も近づけない、誰も止められない状態になっていたかもしれない。まさに破滅の瀬戸際だった事になる。我々は運が良かった。

未だに解せないのは、これだけ大量に冷却水を注入していて、その水が何処に流れ出しているのかがハッキリしないことだ。普通に考えれば圧力容器、格納容器を経てタービン建屋地階へ、と思うが、保安院や東電の発表によると格納容器圧力は保全されている事になっている。先日も窒素封入を試している位だ。しかし、水位計の間違いの例を見てしまうと発表している圧力も当てにはならないとの疑念がわく。注入水が流出している以上、圧力保全されている筈は無いからだ。つまりこれは、炉心が大気開放されている可能性を示している。事故処理は今後も、困難を極めるだろう。



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4 コメント

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Unknown (TAXI)
2011-05-13 21:00:51
とんでもないメルトダウン情報を二ヵ月後にしれっと言ってしまうのが日本の恐ろしいところです、マスコミも情報統制が効いているのか殆ど騒ぎませんね、何て国なんでしょう。
ところで3号建屋付近で局地的に900mSv/hとか、二ヶ月経ってもこんなに高いのはやはりPuかSrが、、これもいずれしれっと言うんでしょうか?
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Unknown (まさ)
2011-05-14 05:45:25
TAXIさん、お久しぶり。

900mSv/hだと人間は作業できませんね。先が思いやられます。代表的な放出核種の半減期はヨウ素131が8日、セシウム137;30年、ストロンチウム90;29年なので、ヨウ素以外の線量は当分減りませんよ。
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Unknown (ジュリ)
2011-05-15 23:23:11
私が住んでる川崎市で大気中の放射性物質が平常の2倍で
より近隣のいわきし市で平常の4倍の値が観測されてるとの事です
これらの値は現時点でほぼ横ばいなのですが、一体この倍数の差分は
どのような経緯で大気中に放出されている分なのでしょう
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Unknown (まさ)
2011-05-25 08:29:29
ジュリさん

コメントの返事が遅れました、ごめんなさい。
放射性物質の量ですが平常時の2倍とか4倍というのはあまり心配は要らないと思います。というのも、放射性物質の計測はゼロから10の23乗までの、とんでもない広い範囲の計測が可能で通常時の値はほとんどゼロに近いものです。よって、この値が1万倍とかのオーダーになれば気にする必要がありますが、2とか4倍では全然問題とはならないと思います。この値の原因はもちろん最初に放出した放射性物質が拡散を続けているからだと思います。
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