徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

水力発電について-2

2011年05月14日 | 物理

5月2日の記事で、原子力を含めた全発電方式のうちもっとも低コストなのが水力発電だと言う事を書きました。それでは、なぜ水力発電をもっと使わないのかと言うことをWEB上で調べて見ると、原発を推進する立場からの恣意的な行政の態度があるように思います。

実は下記のwebサイトの内容に納得してしまっただけなのですが、結論として水力のポテンシャルは非常に高く、現状19%しかない水力発電施設の稼働率を、現実的な70%までに引き上げるだけで国内電力需要の4割近くを賄える可能性があるということです。

http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2011/01/000833.html

なぜ、それをしなかったかと言うと原発優先行政だったからです。どうもその裏には原発稼動で生じるプルトニウムによる核武装の発想があったとも言われています。また、福島原発事故で東電が計画停電などと騒いでいましたが、結局のところ火力発電の再稼動で凌げそうだと言う話になりつつあります。これをTVでコメンテーターが、”なんだ、やればできるじゃん”といみじくも言っていましたが、まさにその通りで日本の電力は原子力がなくても実は何とかなるかもしれないのです。

再生可能エネルギーにも太陽光、風力、地熱等色々あります。水力もその一つです。その中で水力のユニークな特徴は安定供給が可能だと言うことです。太陽光や風力は貯めておくことが出来ないので、お天気任せ、風任せで需給バランスをこれだけでカバーすることは不可能です。そうなると原子力や火力と言った安定出力発電と組み合わせざるを得ません。一方、水力は原子力の夜間余剰電力を揚水発電で吸収しているようにエネルギーを貯める機能があります。水力は水の位置エネルギーにより発電するからです。位置エネルギーは運動エネルギーや熱エネルギーと違い保持している間のロスが全くありません。

コストが安く、潜在供給ポテンシャルが高く、安定供給が出来、しかも再生可能エネルギーである水力をもっと活用しない手は無いと思います。日本はこれから少子高齢化で人口が減っていきます、そうなると電力需要も減る。そこを、無理をして危険な原子力で賄う、なんてことは時代に逆行する振る舞いと言えるでしょう。日本は国土の73%が山地の山国で、水力資源の豊富な国です。この自然の恵みを享受して、森と共に生きるのも悪くは無いでしょう。



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