主婦ゲーマーのゲーム日記

世間に隠したオタク心を爆発させています。時折まじめに読書など。

本日の読書

2007-08-21 16:33:45 | 読書

森谷 明子著『七姫幻想』

『千年の黙―異本源氏物語』『れんげ野原のまんなかで』(この本の感想はここから)が非常に好みだったので、他の作品が出たら必ず読もうと思ってずっとチェックしていました。
しかし、この本はだいぶ前に出たはずなのに何故か縁がなく、私が探す時にはいつも置いてありませんでした。(予約すればいいのに)
やっと巡り会えて嬉しいわ。

たなばたの七姫(織女の七つの異称)と和歌を絡め、古代~江戸時代を舞台に繰り広げられるミステリー短編集。
『朝顔斎王』は少女漫画(最近は知らないけど)にありそうなベタベタな展開なラブストリー込みのミステリーです。
大人向きの恋愛小説は非常に苦手で敬遠していますが、こういう少女漫画・小説的な展開なものは美味しくいけます。

荻原規子さんや北村薫さんや加納朋子さんが好きな人に合いそうな本です。
個人的に言えば、千晶さんや水瀬さんやすずさんに勧めたい気持ち。
縁があったら、読んでみてくださいね。
他の2作も良いですよ。



有川 浩, 角田 光代, 坂木 司, 桜庭 一樹, 日向 蓬, 森見 登美彦, 三羽 省吾著
『Sweet Blue Age』

坂木 司さんが目的で予約・借りてみました。
こういうアンソロジーは目的以外の思いもかけぬ掘り出し物に巡り会えたら嬉しいですよね。
そして、私は巡り会いました。

「予約している本が入った」との連絡を受け、取りに行くと「あ、この表紙は!この前水瀬さん(彼女のこの本の紹介は『ここから』)が読んでいた本!」
予約までしておきながらタイトルはすっかり忘れていて、まさか同じ本とは彼女の記事を読んだ時は気付きませんでした。
紹介文にあった表紙がちょうど今の季節にあっていてよく覚えていたので、それで気付きました。
表紙は大事ですよね。
表紙が変わったくらいで、売れる本もあるようですし。(『太宰「人間失格」、人気漫画家の表紙にしたら売れて売れて』

読み終わった後、再び彼女のサイトでじっくり読ませていただいたのですが、私が苦手だと感じ、わずか2ページで挫折したお話が彼女も4ページで挫折したという一致に笑いました。(あ、2ページ負けてるか)
このお話、どうしてもダメなんですよ。(遠慮してタイトルは書かない)
読んでいて、字が目に留まらないというか、目が滑っていくというか。
何か苦手オーラが漂って読めませんでした。

ハズレの話は置いておき、大当たりの話。
水瀬さん&すずさんお薦めの『クジラの彼(有川浩著)』が大当たりでした。
上の『朝顔斎王』と同様、ベタベタな『少女漫画・小説的な展開な恋愛物』です。
ご飯3杯いけるぐらい美味しいです。(『朝顔斎王』も同じくらいいけます)
ただ前提条件の「潜水艦が沈む」の会話は納得いかないけど。
本当に半分ぐらいの人が「沈む」って言う??
「潜水艦」にはちゃんと「潜る」という文字が付いているのに。

坂木司さんの『ホテルジューシー』は以前読んだ『シンデレラ・ティース』の関連作。
ヒロインの親友としてしばしばメールしていた女の子が主人公となっています。
残念ながらミステリーではありませんでした。
若い頃はこういう風に怒っていたなぁ、と遠い目になってしまいました。
今は、だいぶ大らか(大まか)になり、心も体(涙)もだいぶ丸くなりました。
あ、考えるとなんか激しく落ち込みそう…。ここで止めておこう。

『夜は短し歩けよ乙女』は本年度の本屋大賞2位の作品。
そして、この本に入っているのはその一部。
この本は読んでみたかったので、この本に一部が入っていたのは、まさにお借り得。

底なしの酒量を誇る女子大生の黒髪の乙女と彼女に憧れ偶然の狙いを画策する先輩のお話、らしいです。
でもこの本に掲載された分だけでは、「ヒロインが魅惑の大人世界に乗り込み、様々な変人さんと出会い、ついには飲み比べに参戦するお話」という印象が。
だって、実に気持ちよさそうにお酒を飲んでいるんだもん。

独特の文体が雰囲気が出て良い感じです。
そして、ドミノ倒しのように進んでいくストーリーが愉快です。
ちゃんとした単行本の方を予約に行こうっと。

長くなったので他の作品は省略。(「面倒になった」とも言う)
コメント (3)
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