池上 永一『シャングリ・ラ』
近未来。
東京は地球温暖化により熱帯地方となっていた。
今より50年ほど前、国連はついに京都議定書で取り交わされた二酸化炭素の削減幅を大幅に上回る議決を強行採決していた。
それを受けて政府が執った政策は、東京の都心の一部を放棄し巨大な森を造成するというものだった。
そして失われた土地の代わりに、人工地盤を幾層も重ねた空中都市『アトラス』が作られたのだった。
だが、この政策により土地を追われた人々の一部はテロリストとなり政府と対立しているのであった。
主人公はこのテロリスト組織メタル・エイジの総統となる少女國子。
育ての親のモモコさん(実はニューハーフ)がいい味出てます。
いや~~、久しぶりにきましたよ。
実家に帰っている間ちょこちょこと読んでいたのですけど、夜更かししてでも読み続けたいと思えました。
この感じは『アヴェンジャー』(フォーサイス)以来だわ。
SFがお嫌いでなければぜひどうぞ。