おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

日本人の音楽教育 #1「音楽は芸術」

2019年04月10日 | 書籍紹介
ロナルド・カヴァイエ先生のお名前をお見かけし、図書館から借りてきた「日本人の音楽教育」

対談形式で書かれ、1987年に出版された本です。
カヴァイエ先生のお名前は存じておりました。外国の先生にしてはわりと長くいらっしゃると聞いていました。
この本は帰国された翌年に出版されたようです。

さてさて、まだ読み始めたばかりですが私が疑問に思っていることがすでに書かれています。

序章は対談相手である音楽に造詣が深いという言語学を専門にしている方の言葉で始まります。

『日本製ピアノやオーディオ装置の質が極めて高いことは誰しも認めるところであろうが、そのことは必ずしも日本の音楽文化の質の高さを示すものではない。』

『音楽は、子供が楽しく、気楽にやりさえすればよい、という一見物分かりのよい哲学の下に、しょせんは玩具に過ぎない電子オルガンの類のものをピアノと同様、「子供の情操教育上最適の芸術楽器である」と公言してはばからないこの種の音楽教室経営陣の芸術観に、そもそも問題はないのであろうか。』

第1章からカヴァイエ先生登場。

先生:「なによりも忘れてならない大切なことは、音楽は芸術だということです。音楽に限らず芸術は決して容易なものではありません。」

先生:「一般に芸術することにとって一番大切なことは、自分自身を表現するということ。軍隊におけるごとく、規律で縛るとか命令するとかいったことは反芸術的な行為と言えます。」

ピアノ後進国日本、電子ピアノ氾濫。
30年経っても変わらぬ日本です。

次回は絶対音感のお話をご紹介します。


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