「 道の駅かでな 」 の看板にムルチが飾られている。
道の駅から池武当方面に行くと、
県道74号線沿いの嘉手納霊園の先を左に入ると屋良無漏渓の沼がある。
『 屋良ムルチ伝説 』
「 ムルチ伝説 」 によると、義本王 ( ぎほんおう )の時代に
北谷間切屋良村 ( 嘉手納町屋良 ) の無漏渓 ( ムルチ ) という古い沼に
大きな蛇が棲んでいて、暴風を巻き起こしたり、住民に禍を及ぼしたりしていた。
そこで付近の人々は童女を犠牲にして、これを祭ったら禍が止むと信じられていた。
ある年、親孝行の娘が犠牲に選ばれ、万人を救うために母と弟をこの世に遺して
悲壮な決意をしてこの沼に飛び込むことになった。
いよいよ当日を迎えることになり、沼に臨んだ。
すると天神が現れ大蛇を退治し、娘を助けたという。
王はそのことを非常に喜び、その後娘は王子の嫁になったということである。
屋良ムルチは比謝川の上流にあり、この沼の神と云われている。
日照りの時は雨乞いを行い、
また毎年、旧暦4月14日ごろの子丑のいずれかの日にムルチ御願を行なう。
昔は鶏をいけにえにしていたが、現在は卵を供えている。