我が家には
息子はいるが
女の子はいない
だけど
この時季になると
ちいさな
お雛さなを飾る
春されば まず三枝 ( さきくさ ) の 幸 ( さき ) くあれば
後にも逢む な恋ひそ吾妹
柿本人麻呂 (『万葉集』10巻-1895)
( 春になればまず先に咲く 「 サキ 」 クサのように
「 幸 〔 さき 〕 」 く 〔 つつが無く 〕 あることが出来たならば、
のちにまた会いましょう。
恋しがらないでください、わが愛しい人よ )
とあり、
三枝 ( さきくさ ) という言端 ( ことば ) の元が
「 先草(サキクサ) 」 とも 「 幸草(サキクサ) 」 とも とれる表現となっている。
いずれにせよ、この 「 サキクサ 」 が、
三枝 [ さいぐさ、さえぐさ ] という姓の語源とされる。