新町の電車通り
150年の歴史を紡いできた熊本市の老舗書店が6月末で休業する。
建物は瓦屋根にれんがの外壁が特徴の国登録有形文化財で、
そばに市電が通る街並みに映え、住民らに愛されてきた。
地域文化を発信する拠点にもなってきた本屋の大きな節目に惜しむ声が上がっている。
熊本城の城下町風情が残る熊本市中央区新町にたたずむ。
市中心部からは少し離れており、
街の喧噪を忘れて本の世界に入り込める。
創業は1874年(明治7年)。
茶具や掛け軸を売る古道具店に本を並べたのが始まりとされる。
近代学校教育の基本となる法令「学制」の公布に合わせて取扱業者の指定を受け、
教科書販売を始めた。
建物は1924年に建てられた木造2階建てで、1階に書店が入る。
98年に国の文化財に登録されている。
そういえば、新町の電停から段山(だにやま)に向かう右手に
政木屋という蕎麦屋さんがあった。
ここで、「船場そば」か「たぬきそば」を食べた記憶がある。