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地理と公民の連携授業(2015.5.23 / 2018.5.28更新)

2018-05-28 06:31:25 | 日記



こんにちは。

今日は先週行った地理と公民の連携授業です。

授業名「多文化社会を生きていく」(地理と公民の連携授業)
T(先生;2名)
S(生徒;6名)



10:55開始
T「多文化社会を生きていくという授業を始めたいと思います。みなさんに多文化を感じてもらうためにひとつ質問をだします。『あなたの家族ならではのルール』は何でしょうか?」
(生徒記入中)
11:00
T「では答えてもらいます」
S「朝ご飯は父がつくります・・・。寝坊してはいけません・・・(6時)。外食に行くときはウナギ屋にいく・・・。朝ご飯には必ず味噌汁がつく(パンであっても)・・・。正月は伊勢神宮にいく・・・。」
11:06
T「身近なルールを考えてもらいましたが、今度は自分が思う『日本の文化』を考えてください。『日本人は・・・しがちだよね』みたいなものでも結構です」
(生徒記入中)
11:09
S「お客さんにはきれいなところしか見せない、だから家にあげない・・・。アニメ・まんが・・・。いただきますと言う・・・。配偶者のことを『お父さん・お母さん』と呼ぶ・・・。」
T「われわれのまわりの文化をみてきました。しかし、この私たちの文化と外国の文化がぶつかってしまったことがありました」
ーーーー先生交代ーーーーーー
11:15
T「これまで身近なところのことについてみてきました。しかし、外国には外国の文化があり、さまざまなものがある。これらを折り合いをつけるのはむずかしい。タトゥーについて事件が起こってしまいました。みなさんはタトゥーについてどういう印象を持っていますか」



S「おしゃれ・・・。近づきがたい・・・。ファンキー・・・。温泉にいれてもらえない・・・。不良・・・。親に悪い・・・。」
T「このように、タトゥーにはマイナスイメージと、プラスイメージがある。北海道でタトゥーがあるために温泉に入れないということが起こりました。資料を見てください。北海道の温泉がマオリの女性の入浴を断ったことがありました。日本ではタトゥーに対してマイナスイメージがあるので、そのようなことになってしまいました。写真をみせますが、口のまわりにあります。実は、マオリにとってのタトゥーというのは神聖なものなのです。一族の誇りとして彫っているのです。これを断ってしまったというのは、どうなのでしょうか。マオリの文化と日本の文化がぶつかってしまったわけです。さて、このときの日本側の対応は正しかったのでしょうか。」
(生徒思案中;5分程度)
11:27
S「正しいと思います、理由はほかの客の利益のためです。合理的な判断だと思います。」
S「正しくないと思います。タトゥーといっても、マオリのタトゥーはデザインが違います。あれだけ違えばわかるはずです」
S「正しいと思います。正しいけれども問題があります。施設としては正しいと思いますが、タトゥーを入れている人を排除するのはおかしい(マイノリティーへの保障)。」
T「こういう問題はまた起こるだろう。どういう対応をすれば起こりにくくなるのかを考えてほしい。この問題を解決するためには、どうすればいいだろうか?」
(生徒思案中;5分程度)
11:38
S「日本人がもっと知ることが大事である。パネルなどを使って入浴できる人を示す(この場合ははいれませんよも示す)。」
S「たとぅー専用の施設をつくる」
S「隠すためのパックなどを使う」
T「いろいろ考えてもらいましたが、入れる方向の人が多かったのですが、よく考えてみると、落とし穴がある。優待銭湯は差別になりませんか?優待といえばことばはいいが差別ではないのか?隠すということは神聖なものを否定しているのではないか?いろいろな問題がでてくるかもしれません」
(11:45終了)

【授業後の感想】
 ・地理の要素をもう少し盛り込むにはどうしたらいいか?→マオリ族のところで、タトゥー文化をもつ民族の分布図をいれたら、地理的色彩が強くなるのではないか。
 ・いや、地図を使えば地理的色彩が強くなるというのは安易である。
 ・家族のルールは手短にして、最後の「対応策」のところに時間をかけてやったほうがいい授業になるにちがいない。
 ・充分前半は地理的内容であり、後半の対策のところは政策、つまり公民的なものになっているのだから、地歴連携ができているのではないか。
 
 本日もお越しくださりありがとうございました。

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