こんにちは。
チーターの2回目です。
チーターの分類は以下のようになっています。
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 :脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 哺乳綱 Mammalia
目 : ネコ目 Carnivora
科 : ネコ科 Felidae
属 : チーター属 Acinonyx
種 : チーター A. jubatus
「ネコ目」について(WIKIより);(注)「ねこめ」ではなく、「ねこもく」です。
ネコ目(ネコもく)は脊椎動物亜門 哺乳綱に属する動物の分類群。食肉目(しょくにくもく)、食肉類(しょくにくるい)ともいう。本来は捕食者として特化したグループであり、獲物を捕えるのに必要な目、耳、鼻、触毛(ひげ)などの感覚器官と知能がよく発達しており、運動能力も高い。
ネコ目は、真獣類のうちで、肉を裂くためのハサミ状の頬歯である裂肉歯を1対もつもの(およびその子孫)のグループと定義することもできる。現生の海棲のグループ(いわゆる鰭脚類)では、その食性もあって裂肉歯は失われている。ネコ目に属するほとんどすべての動物が肉食であるが、部分的には雑食性の種も見られ、特にタケを主食とするジャイアントパンダやレッサーパンダなどはほぼ完全な草食性である。
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ネコ目のメンバーがなかなかのラインナップです。
イヌ、クマ、レッサーパンダなどそうそうたるメンバーの上位に「ネコ目」の名前がついています。
これはうれしいことです。
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ネコ目(食肉目) Carnivora
ネコ亜目 Feliformia
ネコ科 Felidae : ネコ類、18属37種
マングース科 Herpestidae : マングースとその類縁、17属35種
ジャコウネコ科 Viverridae : ジャコウネコとその類縁、20属35種
ハイエナ科 Hyaenidae : ハイエナとアードウルフ、4属4種
マダガスカルマングース科 Eupleridae : 7属11種。ダレルズ・ボンツィラなど。
キノボリジャコウネコ科 Nandiniidae : キノボリジャコウネコ
ニムラウス科 Nimravidae : ニムラウス類(絶滅)
イヌ亜目 Caniformia
イヌ下目 Cynoidea
イヌ科 Canidae : イヌとその類縁、10属35種
クマ下目 Arctoidea
イタチ上科 Musteloidea
レッサーパンダ科 Ailuridae : レッサーパンダ、1属1種
アライグマ科 Procyonidae : アライグマとその類縁、7属19種
イタチ科 Mustelidae : イタチの他フェレット・アナグマ・カワウソを含む24属55種
スカンク科 Mephitidae : スカンク、3属10種
クマ上科 Ursoidea
クマ科 Ursidae : クマ類、5属8種
鰭脚類 Pinnipedia
アシカ上科 Otarioidae
アシカ科 Otariidae : 7属14種。アシカ、オットセイなど。
セイウチ科 Odobenidae : 1属1種。セイウチ。
アザラシ上科 Phocoidae
アザラシ科 Phocidae : 10属19種。ゴマフアザラシ、ワモンアザラシなど。
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しかし、ネコがイヌやクマの特徴をすべて持っているとは、素人ながら思えません。
そこでちょっとだけ調べてみました。
すると、すでにこの分類に疑問をもったひとがいたらしくYahoo知恵袋に次のようにありました。
( http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1421537234 )
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(質問)食肉目とネコ目、どっちが正しい言い方ですか?
(こたえ)結論としては「どちらも正しい」です。
多くの図鑑ではネコ目(食肉目)という表記になっているはずですよ。
※以下は余談です。
「ネコ目」という名称は日本国内だけのもので、国際的にはラテン語で「肉を食べるもの」を表す「Carnivora」と表記されます。
実は日本国内での目名は明治以来、原名であるラテン語名を忠実に訳したもの(偶蹄目や齧歯目など)だったのですが、1988年に文部省の「学術用語集動物学編」において、目以下の名称をすべてそれぞれの動物群を代表する動物名に変える、という改定がなされました。
これは難しい漢字表記を避けるために、従来の漢字表記を「一般人が親しみをもてる代表的な種名」を冠したカタカナ表記に改めるというもので、食肉目の代表としては「ネコ」が推奨・採択されたのです(何故ネコだったのかは不明です)
しかし、別にネコ科の動物が「食肉目全体を代表する特性を持つ」訳ではなく、進化の流れを見てもイヌ科とネコ科は共通の祖先から発生しているため、ネコ科が先だったというわけでもないのです。
また、特定の動物名で表しても混乱しない分類は属名くらいまでであり、目のような大分類を動物名で表すのは本来不可能で混乱の元なのですが、当時の担当者はそれを知らなかったのでしょう。
そのため、この改定については、当時から現代まで日本哺乳類学会など主だった学会から批判の嵐が続いています。要点を述べると、
①従来の漢字表記は動物群の特徴をよく表しているのに対し、カタカナ表記ではそれが不明になる。
②概念の矮小化が起こる。
例えば半翅目をカメムシ目に変更することで、セミ、アブラムシ、カイガラムシなどが概念的に除外される危険性がある。
③目などの高次分類群は理解が難しいので、一般には○○類という表現が使われるが、カタカナ表記では分類レベルの区別がつかなくなる。
例えば「ネズミ類」とすると齧歯目なのかネズミ科なのか区別できない。
④ラテン語名との対応がつかない。ネコ科の学名Felidaeはネコ属Felisに由来するので学名と日本語が対応しているが、食肉目の学名Carnivoraはネコとは関係なく、肉食性という共通の特徴を表す。これをネコ目とすると、その対応が失われてしまう。
以下の「目名の問題」も参考になると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%93%BA%E4%B9%B3%E7%B6%B1
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私はネコ好きですが、「食肉目」のほうがいいと思います。
1988年名称決定の会議において、何があったのかはわかりません。
たぶん「イヌ目」でもよかったのでしょうね。
------------------------以下は「完全」想像です-----------------------
(食肉目の名前変更会議にて・・・)
佐藤委員「さて食肉目ですが・・・呼び方をどうしますか?」
池田委員「肉を食べる・・・やはり『クマ目』がいいでしょうね。クマが肉を食べる様子は迫力があります」
後藤田委員「いえいえ、やはり百獣の王ライオン・・・『ライオン目』がいいのではないですか?」
池田委員「だめですよ、ライオンは『ネコ目ネコ科ヒョウ亜科ヒョウ属ライオン』ですよ。分類ではかなり下位になります」
後藤田委員「なんとライオンはそんなに下に・・・(くやしそう)」
佐藤委員「ここは人間にもっとも身近な『イヌ目』がいいのではないでしょうか。クマ目だと、こどもがこわがってしまう」
池田委員「たしかに『イヌ目』なら こどももよろこぶでしょうね。なんといっても身近ですよね・・・」
(すると外からネコのなき声が・・・「にゃーーん」)
後藤田委員「そうだ!ネコがいいじゃないですか!ネコはイヌと同じくらい身近です!どれくらい身近かというと・・・ノラネコのほうがノライヌよりも多い。ライオンもトラもヒョウもチーターだってネコ目の一員です。動物園の人気者がネコ目に所属しています!!! 古代エジプトでもネコの姿をした神様がいます!!!」(ライオンが否定されたので、ここぞとばかりに後藤田委員のラッシュが続く)
「じゃあ、ネコ目でいいか・・・」という感じで「ネコ目」にきまったのでしょうか・・・。
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今日はちょっと長くなってしまいました。
チーターは明日も続きます。
今日も来てくださってありがとうございました。(つづく・・・)