少しだけお久し振りとなりました。
こんばんは。
この間、いろいろとありましたがひとつ印象的な買物を致しましたのでこちらで紹介させていただこうと思います。
Alden(オールデン)#664 コードヴァンタッセルローファー(ブラック)を購入しました。
どのくらいの期間だったでしょうか、少し前から黒のタッセルローファーを履きたいという願望が沸々と。
そんななか毎日比較的時間に余裕がなく、タッセル探訪にさく充分な時間がとれない。
ご存知かと思いますがこの種の(つまりグッドイヤーで、素朴な、ベーシックな形状の)タッセルは一部イタリアものは別として意外とショップでの取り扱いが少ないのです。
予算的には クロケット&ジョーンズ、J.M.ウェストン、あたりのものを候補と考えていましたが、クロケットのものはスウェード素材を除き実店舗ではどうやら見当たらず(もっと調べればあるのかもしれませんが)、、、そしてウエストンですが日本橋靍島屋の店舗(青山店では扱いがありません)で黒のボックスカーフ、無論クラシックラインのものがある(理想的!)という情報を得て問い合わせてみたところ僕に合いそうな、合う可能性のあるサイズは軒並み欠品。
フランス本国への発注で数ヶ月をみる必要があるとのこと。
そうはいかぬ、それは待てない。せっかちなのでしょうか。
ここで、オールデンを思ったのです。
「タッセルの元祖」というならオールデン。
でも最近妙にオールデン率が高過ぎて、、、食傷気味とは申しませんが、どちらかというならウェストンの履き心地に心を捉えられている為、最終候補として考えなかったのです。
しかし、実際タッセルといえば、、、やはり、オールデン。。。
その昔オールデン社が「タッセル付きのモカシンスリッポン」を初めて製品化したのですよね(たしか?)。
そこでちょっとひねりを加えたく、よぅし、、、BROOKS BROTHERS(ブルックスブラザーズ)ネームのタッセルオールデンを手に入れようと。。。(前々から微妙に独自性を持った木型のブルックスネームのオールデン靴に興味津々で)
全くもって見つかりませんでした。
完売。黒のタッセル、大完売でした。
我が国では現時点で正攻法では入手不可能なようです。
ああ、そうか、では仕方ない。で、数多あるいろんな(といっても網羅しきれている訳もありませんが)セレクトショップに問い合わせをしてみました。
もうとにかくこれぞ普通のタッセル付スリッポンってやつはないか、と。
え!お店にありますか!と思ったら「パテントレザーのならございますが…」とか。。。。
それは結構…
ビームスプラスのもの(黒カーフ)は最後のマイサイズが展示品で、しかも度重なる試着の履き皺がグッキリ。。。。
ユナイテッドアローズ系ビューティ&ユースでは(黒コードヴァン)サイズ全国完売。
思い起こせば去年のいつぞやは原宿のユナイテッドアローズで、鴨志田氏効果か何かは存じませんがタッセルローファーをしっかり扱っていて、マイサイズも試させていただきました(ぜひ履くだけ履いてみよ、と薦められたからです)。
そのときはサッラサーラ買う気はありませんでしたな。
で、現在、最早影も形も見当たらない。面影すらない。
愛しの黒のタッセル、、、どこへ。
あ、シップスではライトタンとブラウンのカーフのものの扱いはありました。
ところで、あまり「ホスピタリティ」「親切さ」を期待していないからこそ(…秘)代理店「ラコタ」への問い合わせだけは敢えてしていなかったのですが。
気の抜けた心持ちで一応訊ねてみました。
そうしたら、、、今日入荷しました、ですと。。。(!)
ああ、これはついに、総本山のラコタハウスで買うことになるか。そのときそう悟ったのです。
それにしてもアメリカのショップならこの #664 は定番商品として大抵どこの店舗でも扱っているそうで、事実ラインナップの中でも特に人気の高いスタイルだと聞きました。
国内だと欲しいときにはなかなか見つからないものですね。
とにかく南青山のラコタハウスへ。
あの2階はなにかいね。
あ、あったありました。
(さーぁここから例のごとく写真がやたらめったら多くなりますよ....)
お店で見たダークバーガンディのものもさすがに魅力的でしたが最終的に「ブラック」で迷いはありませんでした。
想像よりとても使えそうです。
(最初に少しアニリンカーフクリームを塗布した程度でまだきっちり磨いていませんから、光沢はあまりありません)
あれこれ足元のコーディネイト(と言える程のものではないが)のイメージが走馬灯のように流れ、浮かんでは消え、浮かんでは消、、、、。
滅多に穿きませんが、デニムとの相性はもう抜群。
ブレザー(ジャケット)系のややカッチリさせたスタイリングの足元にも、この靴ならシックに、軽やかに合わせられそうです。
このやたら短いヴァンプも新鮮で。
普通のレザーソールで。
嗚呼、沈毅な佇まい....
もしアイビーやトラッドを志向するのなら、これは用いるべきアイテムの一典型であるとの思いをあらたにしました。
購入後試しに外で2度程履いてみましたが、タイト目なフィッティングのうえにまだソール、アッパーとも堅さは当然あり、最初から快適!ではないとはいえ、将来的な「第二の皮膚」の可能性を存分に期待させてくれます。
ラストはアバディーンラスト。少し細身のすっきりした木型です。その点でも僕の足にはぴったりでした。
オールデンが長い歴史と共に誇る数々の名作モデル。
"ヘリテージ" "定番" と呼ばれる靴たち。
とにかく評価の高い、素敵な靴をどんどん惜しみなく経験享受したいと考えてきた自身のなかで、今回のタッセル #664 の履き始めを以て"オールデンに関しては"一応の「完結」を感じています。満たされた気分というのか。
長いようで、勢いに乗じてあっという間でした。。。。。
しかしこのブログは続く予定です。
装いを楽しむ日常を、その楽しみからささやかながら新たな元気を培う生活を、同時に断片的にであれこのブログに反映させることが、それもまたひとつの僕のライフスタイル、ファッションの楽しみ方の一部になっているような気がして、、、、しかもこのようなひとりよがりな内容であっても、たくさんの方がご覧下さっているというのは本当に嬉しいことです。
たとえつたなくとも、日々の発見と感激、秘めた好奇心、寄せては返す故なき逡巡、ささいな失望、、、表現する喜び。
今回はそんなところです。ありがとうございました。