my static spiral

日々のこと、ファッション、好きなもの、そして靴たち..

personification

2010年11月30日 | ファッション(靴)

 こんばんは。


 近所にお洒落な花屋(花というよりたくさん植物や関連する雑貨を置いている)があるのですが、そこでなぜか「ウーパールーパー」が売られているのを発見しました。

 あの生き物の「ウーパールーパー」です。


 
(こうして見るとちょっと気持ち悪いですねー)


 僕は昔から宮崎あおいの出演作はいろいろ好きということもあるからか(あ、宮崎さんファンが怒りますかな)、なぜかその「ウーパールーパー」に凄く親しみを感じて、、ふと水槽に付けられている値札を見ると「ウーパールーパー(白)3000円」とありました。

           

   ウーパールーパーやすっ。。。



 思わず呟いたら、ウーパールーパーがちらっとこっちを見たような気がしたのが面白かった。

 
 とにかく僕が思ってたより価格の安い生物だったんですね。


 無知過ぎるんですが、勝手に希少種かそれに近い生き物かと錯覚してました。
 

 なんとなくその佇まい....一緒に暮らすと意外と心が通じ合うかも...


 30分ぐらい悩んで、結局買わずに帰りましたけど。


 それがこの前の週末だったかな。



 その日は久しぶりに「ヒロシツボウチ」パンチドキャップトゥを履いていました。


 キャップ部がピカピカ過ぎかもしれませんね。


 ポリッシュするとめちゃくちゃ光るのでついやり過ぎてしまいました。
 

 
 


 この靴の役回りははっきりしています。

 足元から装いに一種の健気(けなげ)さを加えること。


 モノ自体はきっちり真面目に作られているけど、どう見てもオトコマエにはほど遠く。

 そういう靴をその日の一足に選ぶことで、遊び心と靴自体の哀愁が自然に組み合わさって優しく醸し出される。


 「ヒロシツボウチ」。まさにそんな靴だと思います。


 本物志向とか、「名品」とか「洗練」とか「ステータス」とか、どこかギラギラしたものとはほど遠いゆるやかな存在の靴。

 でも大事なのは行き過ぎてはいないけど、しっかり押さえるべきところは押さえて作られている点。


 靴というのは道具としての性能はいうまでもありませんが、放たれている空気、雰囲気、僕はここがすごく気になります。


 靴に人格はありませんが、ヒロシ靴をpersonificationをして捉えると、個人的には一番気の置けない良い友人になれそうなタイプでしょうか。


 おそらく「ヒロシツボウチ」の靴を愛用されている方、気になって探されている方もそういう風に考えておられる方が多いんじゃないかと勝手に想像しています。
 


 そういえば、この靴、ウーパールーパーみたいな顔していますね。


 あ、全然違いますか、、やっぱり?






 

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そろそろオール.....

2010年11月29日 | ファッション(靴)


 (昨日、アップした画像、「黒ヴイ」と「#8ヴイ」と混同して掲載してしまいました。。。せっかく撮ったのでこのまま掲載しておきます)



 龍馬伝への批評はとりあえず向こうのほうに置いておきましょうね....



 プレイントゥ(#9901)に続き、こちら、昨今一番のお気に入りのバーガンディVチップもきれいに磨きました。



 .....よしよし。


 コードヴァンという素材は特にメインテナンスのやりがいを感じます。やり過ぎはよくありませんが。


 









 それと、僕にとっては「ファーストオールデン」でした、コードヴァンVチップの黒いほう(光の反射がひどいので、S90で撮影)。


 最近ちょっと出番が減っていますけど。


 



 しかし、そろそろソールがペコっと平たく、なんとなく頼りない雰囲気で。


 ついに、初のオールデンオール電化オールソールのチャンスかも。


 




 アッパーの状態はとてもよい。そういえば、この靴は雨にあたったことはなかったように思います。 

 


 
 オールソールか、、それはそれで、どう生まれ変わるか楽しみです。





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これも立派な神棚靴【クロケット&ジョーンズ ハンドグレードブーツ ”VILLIERS”】

2010年11月28日 | ファッション(靴)
 以前、オールデンのウィスキーコードヴァンウィングチップが「神棚靴」状態に陥りつつある、と危機感とともに紹介させていただいたのですが、ふと、あるブーツの存在を思い出してしまいました。


 恥ずかしながら、4年程前に購入したまま、ありがたがり過ぎて、死蔵していたのがこのブーツで、クロケット&ジョーンズの VILLIERS といいます。久々に日の目をみましたヨロシクネ。


 わりと、、いや、多分、珍しいハンドグレードのブーツなんです。随分大枚はたいて購入したような記憶がありますが。


 この当時はかなりドレッシーな雰囲気のブーツが欲しかったんでしょうね。

 結局僕には分不相応だと感じたのか、やたらノーズのシャープなフォルム(ウィズD)に萎縮したのか、彼女に見つけられたくなかったのか、家宝にするつもりだったのか、一度たりとも履いていません。


 ....これも哀しい神棚靴のひとつです。

 
 
 よろしければどうかご覧下さい。





 




 


 

 




 ありがとうございました。


 ね?

 履きこなすのちょっと難しそうでしょ。。。反省してます。


 
 この記事を戒めの碑としなければなりません。








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11.27

2010年11月27日 | ファッション(靴)


 12月を目前に控えて、いよいよ本格的に寒くなりましたね。


 今日お世話になった一足はグレインラドナー。チェックのトラウザースに合わせて。

 もうだいぶ馴染んできて、ありがたいことです。



 手元はこれでした。


 


 あ、僕左利きなので、変かもしれませんが右手に時計をつけることにしています。



 来月は試練(?)の忘年会シーズン.....
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タンザニーアの小さな痕跡

2010年11月27日 | 日常・風景・雑感

昔タンザニアに行ったときに買った象の置物です。

ダルエスサラームというのが実質的な第一の都市で、空港もそこにあります。

この街には「吉野家」(あの牛丼の)があるという噂をかすかに聞いていたのですが、実際は見つかりませんでした。まあ特には探しませんでしたけど。

タンザニアという国は英国領の前はドイツの植民地だったらしいのですが、さすがに関連しそうなドイツの遺物は見当たりませんでしたね。

基本、在来のスワヒリ語(?)かやっぱり英語でした。

そしてその頃から中国人は多いように感じました。

現地の人からみると僕も中国人だとしか思われなかったでしょうね。

タンザニアから恐るべき長距離バスに乗ってケニアに移動したんですが、思ってたよりは過酷じゃありませんでしたが、最終的には「アフリカはもういいや。。」って気分でした。

それぁもう、ナイロビは大変な大都会に思えました。。

特に現地のひとたちとの思い出深い交流もないまま、その後帰国しまして。

内心一番盛り上がったのが、最初中東経由でタンザニアに向かう往路の飛行機が、ちょうど日本になにかの試合で来ていた、サッカーのヨルダン代表(多分、、あるいはシリア?いずれにしても地味!)のメンバーと一緒だったことぐらいでした。

すみません、今回はすごくうっすらした想い出話に終始してみました。

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心と装いに落ち着きを 【BREUER ドット柄ストール】

2010年11月27日 | ファッション(全般)



 そこそこの大人になると、さすがに喧嘩っていうものは、そうそうすることがなくなります(口論程度のことです)。でもなかなかなくならないのはパートナー(奥さん、彼女など)との諍いですよね。
 
 何度かとりあげたように、現在、彼女「K」と二人暮らしをしていて、やはりお互い大人でも時々は喧嘩になったりします。


 僕自身、別に弁舌爽やかというほどではないにしても、議論することは別に絶対避けたいとは思ってないほうなんですが、、「K」には絶対勝てません。

 なにか対立すること、つまり論点があって、その為の論理的なやりとりがされるだけなら僕もそれなりに太刀打ちできそうですが、向こうは巧妙に「論理」と「情緒」的言い分を融合させて突きつけてくるから、非常にやりにくい。

 それと女性特有の、過去のこちらの言動に関する驚異的な記憶力ですよね(あの時は○○って言った、など言行不一致の矛盾をついてくる。こっちはというと、むこうの発言ほとんど覚えてない)。


 それで結果的にこちらは言葉に窮して「俺の方が4歳年上なのにもっと敬意を払うべき!」と、逆に敬意を損われること請け合い、な発言をしてしまう始末で、もっと懐深く堂々としなければなりませんね、というのがついこの前の反省点。
 

 なんの脈絡もないんですけど、大人としての品と、さりげないお洒落心を感じさせる着こなしの一助に、と購入していたものがこちらです。



 スーツ+コートに合いそうなシックな巻き物。


 


 ブリューワー(BREUER)のドット柄のストールです。ネイヴィー地で素材はウール×シルクです。サイズはわりと大判ですね。巻き方に工夫をすると楽しそうです。

 「ピッティ巻き」だったかな、、どんな感じだったっけ。。
 
 やめとこう。。。


 タイやチーフなら極めてベーシックなドット柄ですが、案外ストールとなるとそんなに世の中に多くはない気がします。


 


 某お店でホームスパン地のグレーのチェスターコート(?)に合わせてヴォリュームのある巻き方でディスプレイされていて、大変気に入りました。


 ぉわー、ストライプ系のスーツに合わせるとちょっとだけ洗練された気が。。。



 ところで、最近のブリューワーの製品についているこの、「B」のエンブレムについてちょっと一言だけ問いたい。



 



 これ要るでしょうか。。


 発想として。





 

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秋の終りに

2010年11月26日 | 日常・風景・雑感

 
 今年は本格的な紅葉の名所に出かけることが出来なかったので、近所の散策で我慢しておきました。

 まあ、、少し前の写真なんですけど、目に痛いような美しい紅葉でした。


 僕の住んでいる街の好きなところは、何より自然と暮らしが絶妙にとけ合ってやわらかな景観を為しているところです。


 たまには自然や風景にも触れよう、と心がけます。 


 
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NonStress 【coeur ウールワークキャップ】

2010年11月26日 | ファッション(全般)
 
 

 少し前のことになりますが、クール(coeur)の帽子を買いました。すごく信頼の置けるジャパンブランドで、こちらはワークキャップ型です。素材はクッタリ洗いのかかったグレーのウールです。ほんとにクッタリです。クッタリ過ぎてへちゃげてますね。

 かぶり心地はとてもやわらかく、全くストレスを感じません。


 店員さんにぴったりついていただいているとき、帽子の試着ってなんか照れますね。今季はあちこちのお店でかぶりもの系はヴァリエイション豊富なようで、試着はたくさんしてみました。
 
 ブランドとかショップオリジナルとか特に考えず次々出してきて貰ってかぶってたんですが、しっくりきた形の合ってるものをひとつ選び出すとそれが結果的に「クール」のものだったんですから、ここはなかなかやりますなあ。。。


 


 帽子っていうのは似合うものと似合わないものがほんとにはっきり分かれてきますよね。
 

 


 僕にはツバの長さが短めのものが合うっていうのがなんとなく理解出来ました。  

 

 そしてよく言われることですが、「かぶり慣れ」でしょう。

 せっかく買ったんだしこれからはなるべく敬遠せずにかぶります。

 かなりのクッタリ帽子なので、外出の途中でかぶりたくなくなったら気にせず畳んで仕舞えるのが便利。
 

 
 

 もともと全般的に保守的な性格で、よくわからない関連づけですが、帽子をかぶってるとちょっとプロテクト感がありまして安心するんです。




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#9901の成長を愉しむ

2010年11月25日 | ファッション(靴)

 

 、、バァブォウアー、、バゥボウァー、、バボーゥ、、、(まだ言ってる)



 ところで、ふと思いつき、オールデン(Alden)#9901(黒プレーントゥ)を磨いてみました。


 朝、出勤する前にササッと。別に#9901をその日履く訳ではないんですが。


 ちょっと出勤前にほんのひととき考え事がしたかったんですね、きっと。


 念入りにブラッシングして、自分好みの程よい仕上がりになりました。


 ちなみに靴って斜め後方からのアングル、なかなかいい姿にうつりますね。

 シワに現れる陰影と自然な光沢。


 んー、なかなかよく育ってきました。



 


 左右でシワの入り方がだいぶ違いますね。








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これは欲しい.....(2)

2010年11月24日 | 『これは欲しい』
 今日、帰り道の駅の書店で立ち読みした、メンズビギン、あ、違う、メンズビギと混同した、、、「Begin」。


 あるページを見て、あんまりないことなんですが、ぎゃー、コレハホシー!!となってしまいました。





 


 クレッタルムーセンの MUNIN JACKET (ムーニンジャケット)です。

 
 ただのシェルジャケットに見えますが、実際は本格的なダウンジャケットです。


 でも価格10万円ですって。

 なんで?

 コンパス付いてるから...?

 
 でも欲しい...



 ※画像拝借申し訳ございません。
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タータンを集める 【Barbour のラムウールマフラー】

2010年11月24日 | ファッション(全般)

 
 手頃な価格の巻き物はついつい気軽に購入してしまいます。


 僕自身、毎冬少なくとも無駄に4~5枚は入手しているように思います。


 先日もひとつ手に入れました。タータンな気分にぴったり合致したので。


 英国のロイアルワラント「バブアー」、、、バーブアー? バブーアー? バーブーアー? バーブァー、、、バーボゥー、、バブー、、


 Barbour のマフラーです。

 
 Barbour、、、憧れブランドのひとつですが、こちらの有名なオイルドジャケットにはなかなか手が届きません(というよりきっと似合いません)。
 
 
 それで小物から。


 


 カシミアかと一瞬思うような比較的滑らかな手触りで、実際は普通のラムウール。



 この前メルトン素材(濃紺)のクラシカルなコートを買ったのでそれに合わせようと思いまして。



 遥かなイメージは「スウェーデン(ストックホルム)の大学院生」です。

 


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人為的エイジングへの戒め

2010年11月23日 | ファッション(靴)



 早く馴染むようにと休みの日にはせっせと履いています、トリッカーズのUチップブーツ。

 なんとなく、これまでそれほど履く機会を多くもたなかったのはなぜか。


 


 ご覧のように非常にきれいな状態で(新しいから当然ですが)、靴自体に陰影というか、深みやオーラがあまり感じられなかったからなんですね。

 三國連太郎的な、仲代達矢的な、なにかが足りない。


 それで少しだけ手を加えることにしたんです。



 これを使って。

 



 タンのアッパーの要所要所にダークブラウンのクリームを塗り込んで、一種のアンティーク加工を施そうというわけで、内心「邪道」という引け目を感じましたが、初めて試しにやってみよう、と。








 で、できました。



 




 




 







 .....................YARISUGITA

 .................


 良い雰囲気になったとみることもできますが、やっぱりエイジングは自然なのが一番。。。






 

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嗚呼、黒のフルブローグ

2010年11月23日 | ファッション(靴)


 すみません、適当なタイトルで。なんでも「嗚呼」をつけりゃいいってもんじゃありませんね。


 ここしばらく彼女「K」が、伊瀬谷友介(※白洲次郎のひと)がかっこいい!かっこいい!理想像だ、ってうるさくて、ツタヤで出演作品どんどん借りてきて、なぜか腹立ってきた初冬の日々。

 「ふん、悪かったな」って思うこのしょうもない心境はなんなのでしょうか。

 名前からしてかっこいいもんな。

 伊勢谷友介の「介」を「助」に変えてやろう。。。伊勢谷友助、、、あれ、そんなに変わらない。

 「友」を有限会社のマークにしてやろう、、、伊瀬谷(有)助。

 ふふ、これでよし。


 さてそんなことより、この秋以降、仕事の際には好んでフランネルのスーツ(ミディアムグレーやチャコールグレー)を着用しているのですが、生地感にややヴォリュームのあるこういうスーツだといつものように大人しいキャップトゥやパンチドキャップトゥの靴だとバランス的に面白くない(ちなみに僕は最近仕事の際にはほとんど黒靴で統一しています)。いや、もちろんキャップトゥで本来全然いいんですけどね。。。


 そんなとき、合わせる靴でピンとくるのがオックスフォードのフルブローグ(ウィングチップ)というスタイルです。

 内羽根の黒フルブローグだと普段履くのはフローシャイムの年代物(ガラスレザー的な革質です)か、今回アップさせていただきました(以前も一度とりあげた気がします)、トリッカーズのドレスラインのものです。
 

 


 コッペパンかカレーパンか、なにパンでもいいんですが、そんな感じの素朴なシルエットで、ソールはなぜか無駄にヒドゥンチャネルでして(ハーフラバーを張っています)。。
 
 グレー系スーツにフルブローグ靴だと、ちょっとニューヨーカー的なマンハッタン的なウォール街的な、、そんな、あくまで想像ですが洗練された「分かっている感」が表現出来るような気がします。


 前にも書きましたが、今は黒靴で足元締めて仕事に臨みたい気分真っ盛りなのです。よっぽどフォーマルなシーンではフルブローグは履きませんが。


 少し「オトナ」を目指そうと思い始めたのかもしれません。


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ドイツの Tiefe な腕時計 【ミューレ スポーツオートマティック M12】

2010年11月18日 | ファッション(時計)

   Deutschland, Deutschland uber alles,
   uber alles in der Welt,
   wenn es stets zu Schutz und Trutze
   bruderlich zusammen halt,
   von der Maas bis an die Memel,
   von der Etsch bis an den Belt
   Deutschland, Deutschland uber alles,
   uber alles in der Welt!


 
   ドイツよ、ドイツよ、すべてに優り

   全世界に冠たるドイツよ

   国家の保全の為に共に一丸となりて力をたずさえ

   マース川からメーメル川、エッチュ川からベルト海峡まで

   すべてに優り 世界に冠たるドイツであれ!



 
 ....なんじゃい過激なことを、と思われるかもしれませんが、これは僕が大学でドイツ語の先生に教えられ、初めて覚えたドイツ語の歌(※文字通りタイトル『ドイツの歌』、作曲はハイドン)の歌詞です。原文のウムラオトは省略させて頂きました。

 対外的には国歌として歌われることはタブーとなっていますが、これもドイツ国歌であることには原則的に間違いはありません(本来の伝統的な国歌の1番です)。

 例えば、オリンピックやサッカーの国際試合などの場面で国歌として歌われ、世界的に馴染みのあるものは冒頭のものよりかなり穏健な内容の歌詞で、これは本来3番の歌詞にあたります。以下がその日本語訳です。

 
   団結、正義、そして自由を
 
   我らが祖国ドイツの為に

   その為に我らは一丸となり 心と手を通じて全力を尽くす

   団結、正義、自由は幸福の礎

   幸運の輝きの中で栄えよ、祖国ドイツよ!



 「団結」(※統一でも可)、「正義」、「自由」は現在のドイツ連邦の掲げる三大標語です。

 なるほど、たしかにこちらの3番のほうが現代的感覚での国歌としての体裁が整っているように思います。


 冒頭1番の歌詞からは、神聖ローマ帝国の一種の残骸であり、複雑で混沌とした中世的な衆合国家しか持ち得なかった19世紀ドイツ人(大まかにドイツ語圏の人々という意)の宿命的なジレンマと、沸点に達しそうな、どこか屈折した情熱が溢れんばかりに感じられるようです。

 しかし敢えて前時代的感覚に降り立つならば、「国歌」とはかくあるべきもの、これほどまでにストレートにシンプルに、若々しい統一国歌の繁栄を熱望する、その思いを喚起させるものとして必要性の極めて高い、意義ある歌詞だったんだなと理解できます(これらの唯我的精神が不幸な歴史的経緯にどのように影響したかについてはここでは置いておきます)。


 「ドイツ気質」なんていうと偉そうですが、、あらゆることに於いて「結論」を導き出すことへの希求が極めて強く、それが民族の特性としての合理性、機能性をシンプルに求める精神に繋がっているのかという気が致します(あちこちでとっくの昔からよく言われてる机上の空論ですね、すみません)。


 !!シンプル、、、、シンプルということでいうなら。。




 


 腕時計が時計である限りに於いて、ありかたとしての時計とはこれでいい!!ということで非常に硬派でドイツ的なストイックさを感じさせてくれて大変気に入っているのが、こちらの「ミューレ:グラスヒュッテ」の「スポーツオートマティック M12」 です。


 詳細特筆すべき点は特にありません。


 いや、そこが素晴らしいんですねー。


 ケース径38mm


  


 スクリューロック式リューズ(防水性の為)


 裏面がシースルーバックではない 


 

 
 機械式時計としての存在意義追求の為にいろんなものを敢えて削ぎ落としたら、こんな感じになりましたー、という時計です。

 だから価格も道具としてのリアリティ、適性を感じさせる良心的なものにしてくれています。

 
 もちろん個性、装飾的デザイン性に優れた腕時計をつけたくなることもあります。

 でもやっぱり僕はこの「計器」としての、つまりなにより視認性、正確性を優先した M12 を特に重要視しているわけです。


 、、、、そりゃぁまあ、、自分にもっともっとお金が潤沢で、余裕ありまくりだったら、いっぱい付加価値やステータス性も同時に備えた、より高性能と謳われる時計をどんどん買うんだろうな。。。それもやはり野卑な本音ですが。



 ちなみに機械式の心臓たるムーブメントは、スイス製の信頼性高い定番のものを「ミューレ社」でさらに独自にチューンナップしたと。。。

 ん~、合理的でよい。

 ドイツで組み立てましたよ、ってことですね。


 うろ覚えの曖昧な情報ですが、ドイツの伝統的な弁証法、哲学あるいは文学芸術等に関する文献で散見される印象的な言葉に "Tiefe" (ティーフェ)というのがあります。

 「深さ」「深遠さ」とでもいうような意味ですよね。ドイツの「ドイツ的」たらんとした古典的な知識人、芸術家たちはこの言葉、この意味するところが大好きだったようです。


 この時計はほんとにシンプルで、結果的にとても「きれい」です。


 そこに、言われるところの "Tiefe" を感じたわけです。


 



 言い過ぎというか、気のせいですが。。



 箱も結構きれいです。 


 



 
 .....この記事の長い前半部は一体なんだったんでしょうね......









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北行用長靴要説

2010年11月16日 | ファッション(靴)


 こんばんは、、だいぶ寒いですね。。


 来年1月から2月あたり、計画している北海道旅行のことですが。

 今回は知人を尋ねて、初めて旭川にも足をのばそうと考えています。

 詳細な日程、移動手段含め、具体的な計画は実質まだなんら立てていないのですが、そろそろ「なに履いて行くか」から決めようかなと思っています(着ていくメインアウターは「こちら」できまりです)。


 これはなかなか重要なことです。厳冬の北の大地ですから。

 都市の舗装路も歩くし、未舗装の自然地帯も歩くでしょうし。

 旅は足が資本です。


 この前旅行した時は、雪など気象条件的な問題は考慮しなくて済む時期で、普通にトリッカーズのカントリーブーツ(ダイナイトソール)を履いていました。


 今回は真冬ですから、なにを履いていくのがベストなのか。


 最大の懸案事項はやはり雪ですよね。


 「ブーツ」がいいだろうというのはまず間違いないでしょう。

 そしてソールのタイプと革のタイプ。

 ラバー素材でグリップ力を高めた形状のソールがいいだろうというのは言うまでもなく。

 製法に防水効果のあるストームウェルト仕上げが為されているかどうかも重要。

 水分に対するそれなりの耐性を具備しているかどうか。


 ああだこうだ言うんだったらソールのゴツいゴム長靴でも履いていけ、といわれるかもしれませんが、それではせっかく北の地を旅する雰囲気が足元から台無しですので。。。



 【候補1】 トリッカーズのモンキーブーツ(コマンドソール)

 【候補2】 トリッカーズのカントリーブーツ(ダイナイトソール)

 【候補3】 クロケット&ジョーンズの「ラドナー」(リッジウェイソール)

 【候補4】 三陽山長の山ちゃん、、「穂高」(ヴィブラムソール)

 【候補5】 セダークレストのモックトゥブーツ(オリジナルのラバーソール) 

 【候補6】 トリッカーズのUチップブーツ(コマンドソール)

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 【1】のモンキーブーツは革質が比較的水に強く、とても足に馴染んでいてホールド感に優れ、コマンドソールの機能も抜群、ではありますが、アッパーの形状が問題。見てお分かり頂けるように、かなり低い位置(つま先付近)までタンのスリットがきていますので、いくらシューレースをギュッと締めても、水が内部にしみ込んでくる可能性が高い。僕は学生時代、深雪の冬山登山に何度か出かけましたが、靴の隙間から雪が内部に入り込んでくる辛さというのは筆舌に尽くし難い。下手すると八甲田山ですよ。だからそれだけは避けなければならないと思います。





 

 【2】のダイナイトソールのカントリーブーツはこの上なくタフな雰囲気でバランスがとれているけれど、この前の北海道旅行で履いたから次は別のにしたいというのもありますし、なんとなくダイナイト程度のグリップ力では不安なので、やや不利でしょうか。着こなしやすさでは間違いないでしょう。





 

 【3】の「ラドナー」はグレインレザーという強靭な革を用いていて、しかもリッジウェイソール。さらにブーツとしては比較的くるぶし部の高さが充分にある為、積もった雪に仮に足を突っ込んだとしても雪が侵入する危険性が低そうです。しかし、、不安材料があり、まだ足馴染みが不充分で、しかも思ったよりも履き心地堅く、手強そうな点です。これから履き込めば大丈夫だとは思いますが。





 

 【4】の「山ちゃん」(穂高)ですが、ヴィブラムのグリップ力は申し分無し。アッパーフロント部分の形状はさすがにマウンテンブーツですから、雪等極めて侵入しにくい気密性の高いつくり。そして丁寧堅固なストームウェルト。足馴染みも良く、既にとても歩きやすい。その他、インソックのレザーが肉厚でフィット感が高い為、防寒性にも優れているのではないかと想像します。、、、でも、この繊細で艶やかなイルチアのボックスカーフ素材のブーツを、雪や泥濘の中、平気でガシガシ歩けるのか。。それは...無理そうです。トレッキングブーツなのにー.....!





 

 【5】のセダークレストですが、靴棚の奥から先ほど懐かしくも発見しました(大学生の頃買いました)。それほど履いていなかったものですが、サイズはピッタリ。オリジナルのラバーソールで、革質もタフ。汚れ、シミ、傷みも気にせずガンガン使えそう。冬の北海道にマッチするかどうか不明瞭ですが、意外と使いやすくアリかも。いや、でも着ていく服になんとなく合わない気もしますから結局なさそう。。





 

 【6】のトリッカーズのUチップブーツ。ソールはコマンドでストームウェルテッド。革質は水分に強そうですが、どうしても汚れやシミがかなり目立ちやすい色。サイズ感はいいのですが、まだ着用感がかなり堅く、足馴染みが不充分。服装には合わせやすそうです。なかなか履く機会がないので、この旅行で集中的に履き込んでアジを出すには良い機会かもしれません。




 .......ということで、現時点での本命は「ラドナー」。次点はトリッカーズのUチップですね。

 まずこれらをしっかり履き込んで、旅行までに我がものとすることに致します。


 今回は、あの、、非常に内向的な内容の長文を読んで頂き、ありがとうございました。。


 ※せっかくまた北海道に行くので、源九郎義経が落ちのびてほんとに蝦夷地に渡ったのか、もついでに調べてこようと思います(嘘です)。

 

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