米国オールデン社の社長がこんなことを某B誌の取材を受けた際に語っていたのを覚えています。
「趣味でたくさんの靴をコレクションしているようなひとにはオールデンの靴を履いて欲しいとは思わない」というような、そんな感じのことを。。。
それは言いたいことは僕にもわかりますよ、社長さん。
うぅ。。でも申し訳ないのですが、コレクター根性の萌芽というのは男にとってはなかなか抑え難いものです。
と弁解しつつも、やっぱり今現在ある物をもっと濃厚に思い入れ強く愛用しなくてはな、、という自戒の念も働きます。
と、そんな中、これを最後のオールデンにしてもいい!とさえ思える程の至高の(僕にとっては)一足を手に入れました。
ウィスキーコードヴァンのロングウィングチップ(バリーラスト)です。
!!ウィスキーコードヴァン!!
店頭でこの靴を手にとり、眺めているあいだ僕の頭の中ではこの大昔のCM曲が流れ続けていました。
♪ウィスキ~はお好きでしょ♬
オールデンについていろいろ調べたり、興味をお持ちの方なら、このマテリアルへの憧れを覚える方は少なくないかもしれません。
オールデンがホーウィン社のシェルコードヴァンに染色する際の色のヴァリエイションのなかで、もっとも薄い色がこの「ウィスキー」だったかと思います(※もう少し濃い色で「ラベロ」や「シガー」というダークブラウン系の色があるようです)。
染める色が薄いこともあり皮革の傷やムラがより目立ちやすく、それを避ける為もっともプレインで均質な部分の皮革しか用いることができないことからその希少価値が見出されているんだと思われます。
とにかく見た感じ普通の靴じゃありません。。この靴がはたして僕の普段の着こなしに取り入れやすいのか、汎用性があるのか、答えは出ませんが、実物を見るとその輝きとオーラに感動してしまいました。
色についてもう少し申し上げますと、これは蝉(せみ)の抜け殻の色ですね。すごく似てます。
特に手を施さないままだと、経年変化で徐々に色抜けがしてくるのでますます抜け殻感は強まるかもしれません。そうならないようになるべく補色に配慮し一段階濃い「ラベロ」という色に近づくぐらいに育てていこうと考えています。
木型の「バリーラスト」についてはもう文句のつけようがありません。僕の足にはぴったり心地よい。次のオールデンはバリーラストのものに決めてました。ダブルソールで分厚くゴツいですが、3回履いたら柔らか馴染みますよ。
そしてスタイルが「ロングウィングチップ」。アメリカンブローグとも呼ばれるクラシックなモデルです。ブローグ靴大好きな僕ですがこのタイプは初めて手にしました。英国風の上品かつ繊細なフルブローグも良いですが、この、思い切り良くざっくり最後尾まで伸びるロングウィングも男らしくて素敵です。これが欲しかったんです。
さらにショップ別注の外鳩目。これも大きなポイントでした。
オールデンの靴は耐久性とそのエイジングの妙に大きな魅力があるんだと思っています。ですから確かに僕にとっては極めて貴重なものですが、とにかくしっかり履いて育てていくつもりです。
ここ数年どちらかというとカジュアルな着こなしに相応しい靴を中心に楽しんできましたが、今後はビジネスの装いをよりブラッシュアップしてくれるような篤実な仕事靴をじっくり探していきます。
その第一弾として、日本製靴界の雄「ミヤギコウギョウ」のキャップトゥを予約中です。ここの靴にはとても興味がありましたので以前から調べていました。既に別モデルも試着済みです(しかしずっと品薄らしいですね)。
手に入るのはちょっと先になるかもしれませんが、これからも果実兼備で多彩な本格靴探求を楽しんでいきたいなと思います。
ちょっと今回は熱くなってしまい、くどかったらスミマセン。
ご覧頂きありがとうございました。
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....etc.