、、、これは、詰まってますね、、、、と。
"通"ぶって呟いたら、声がうわずっていたか、あるいはこもっていたのでお店の方に 「はい?」 と。
聞き返されました。
ぜひみなさんもお店で靴を手にして呟いてみて下さい。
「ほう、なかなか詰まってますな...」
店員さんの反応はきっと打てば響くとはならないでしょう。。。
ついに世界の名靴にも数えられる "ジャーナリストシューズ" を紹介させていただくことになりました。
J.M.ウェストンの GOLF (ゴルフ)です。
著しいと言われる内外価格差へのジレンマと内心闘いながら最終的には購入していました。
以前もちらっと触れたのですが、僕にとって J.M.WESTON というのはどこよりも価値の高い優れた靴を作っている、長く憧れ続けた靴メーカーでした。
父親が何足か大切に愛用していて、多分そういう影響が強かったんでしょう(親父が特に気に入っていたのはたしかロジェ?とかいうUチップで、似たようなのが何足かあったような...)。
自力での入門はつい最近「
クラシックローファー」からでしたが、「ゴルフ」への憧憬の念もやはり醒めやらず。
それにしてもまたそれなりに大きな買物となりました。。。。
参考までに、、、靴本体が約94000円。純正シュートゥリーが約12000円。
、、、ぐは。
サイズは「7D」にしました。
7ハーフのCウィズをまず勧められたのですが、ゴルフのイメージからすると少しスマート過ぎるように感じ、ウエストンでは一応標準的とされる(?)Dウィズに。
結局フィッティングに関してはこの判断で正解だったように思っています。
左足の方がどうしても若干緩め(右に比して結構小さいから)なのは今後の対策を考える必要があるかも。
三陽山長 U太郎(仮)との差別化をはかる為(重要な問題ではありませんが)、そして経年とともに自分の色を出したく、カラーはライトブラウン( TAN RUSSIAN )。
イメージではブラックも良かったんですけど。
えーこれが愛用の
U太郎(仮)。。。(特にお気に入りです)。
まあ、、似てるなあ。
オマージュか。。。
しかし使われている革には大きな違いが見てとれます。山長のは少し磨くだけでピカピカ。シワが入りやすく良くも悪くも表情豊か。
一方このゴルフはモチッと上質さは感じられますが、敢えて無表情に静まりかえり、ムスッとした表情。
そしてあらためてフォルムについてですが、思いのほかスマート。酷似していると考えていた U太郎(仮)よりも実際はるかにほっそりとした印象(ウィズの関係もあるとはいえ)。
無駄なヴォリューム感はなく、極めて抑制的。
ただ、手にしたとき「ズシッ」と、、、この「詰まってます感」はやはり格別なものを感じました。
梅雨時とかあまり関係なく年間を通してよく売れているらしいですよ。
この時期、雨天対策にと頻繁に取り沙汰されるこのゴルフ。一説に、用いられている皮革にフッ素加工が施されているというのがありますが、これに関しては実際は事実とは異なる部分らしい。
少なくとも僕が話を伺った限りでは「通常のカーフです」とのこと。
ただ、カーフでも艶やかなもの、マットな質感のもの、外的影響を受けやすい繊細なもの、影響を受けにくいもの、様々だと思います(仕上げの違いも関係するでしょうか)。
その点でゴルフにはマットな質感の耐性に優れたカーフ、つまり悪天候対策について相応の効果が期待出来そうな皮革が(意図的に?)用いられているのは間違いなさそうです。
そして言うまでもなく優れもののラバーソール装備ですから、やはり心強い。
(結構本文長くなってる、、、どうする、、、収拾つけるタイミングが見つからない、、このままじゃ思ってもないこと無理矢理書きそう、、、、、まいいか)
今この靴を目の当たりにして思うことは、まずデザインを第一に楽しむものではなかろう、ということです。
新品で眺めていてもそんなに面白い靴じゃなさそうです。
購入時、この靴の魅力を感得するとすればなにより実用に則した意味での高い「期待感」に尽きるのではないかと。
様々なシーンでその順応性、耐久性の優秀さを実感してこそ。
使い込まれ足元を効果的に支え続けたその後に初めてこの靴の美しさが際立つ。
非常にカジュアルな面持ちの一足ですが、合わせについては食わず嫌いをせず、時々ジャケパン等にも合わせてみようと考えています。
頭の先から足先まで計算され尽くしたスタイルばかりが理想ではなく、ときに敢えて少しアンバランスで無造作なスタイルをも我がものにできる、形からキメキメではなく、、単純素朴で機能性追求のアイテムがどこか一部にキラッ光彩を放っているような、、そんな大人の装いが理想。
微塵も媚びるところを感じさせない「ゴルフ」はそんな足元にぴったりな気がします。
純粋な機能性に新たな美質を見出し表現するには、使いこなす者の力量にもよるでしょうから、ちょっとハードルが高いかもしれません。。。
理想とするが、僕にはどうしても手の届かない、そんな高く広い世界があるんです(なんのことかね...)。
おっと、気がつけば押しつけがましい個人的見解ばかり(!)、、、あれこれ偉そうに書いてしまいました、、、
そしていつもながら似たような写真がムダに多い。
貴重な時間を失礼!最後までご覧頂きありがとうございました。