作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 G20が5年で2%の成長目標を明記 】

2014-02-24 17:16:56 | 04 時事ニュース

2%は底上げの数値である。すなわち現在2%成長の国は4%に
上昇させねば成らない。アメリカやブラジルなどは、現在マイナス成長で
あるが、本当に20ヶ国が足並みを揃えられるのか。はなはだ疑問である。

G20に参加する各国の財務大臣・中央銀行総裁は、5年後に200兆円
に及ぶGDPの成長を約束すると明記したのだから、達成のメドは有るの
だろう。ちなみにG20が世界の名目GDPの、およそ8割を占めている。

この8割をどう見るか。8割しかなのか、8割りもなのか、問題である。
今年の11月に次の会議がオーストラリアのブリスベーンで開かれる。
麻生・黒田コンビは、アベノミクスの第三の矢の具体化を急ぐ必要に迫られた。

事あるごとに自説を述べて来ているが、4月の消費税上げを撤回しよう。
日本の株価は確実に上昇する。その分だけ富裕層の高額商品買いが続く。


11


【 ウクライナという国 】

2014-02-24 15:17:39 | 04 時事ニュース

ボクは幼少期に、この国をヨーロパの穀倉地帯として教わった。
面積でロシアに次ぐ大国である。

長い歴史の殆どをソ連の一部あるいは属国として、独立を果たしたのは
ソ連崩壊があってからだ。

ボクが生まれた前年の1933年に、ソ連による人工的な大飢饉で数百万人
に及ぶ餓死者を出している。

そのウクライナが、今内戦を迎えようとしている。仕掛けたのはもちろんロシア
のプーチンである。

プーチンの眼は決して笑ってはいない。不気味である。
ヨーロッパの穀倉はまたも、穀倉であるが故に独立を奪われるのか。
哀れである。

10


【 松・竹・梅 】

2014-02-21 19:06:59 | 04 時事ニュース

日本には特に江戸前の天麩羅料理や鰻料理に松竹梅の格差があった。

必ずしも品質差を意味するわけではなく、分量の大中小を現す言葉でもある
模様であった。

明らかに品質を表現し、高級・上・並を優雅に表現する場合もあったと思う。

今回の消費税対策に、イオンが打ち出した同一商品を三段階で価格差を付ける
政策は、消費者の支持を得るだろう。

一時はパンの激戦区と言われた神戸市東灘区のパンが不味くなっている。
フランス人が経営しているパン屋をウリにしているパン屋も特に不味い。

価格を三等分して、高級・上等・並に分けてくれた方が,ありがたい。

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【 中韓の一般人は普通の感覚を持っている 】

2014-02-21 17:44:30 | 04 時事ニュース

真央ちゃんが特別だからなんだろうか。
ネットの世界で見る限り、SPで失敗をした真央ちゃんを励ます声や
現場で真央ちゃんに罵声を浴びせたロシア人観衆にマナー知らずだと
怒りを込めたカキコミが多数見られて、政治家と民衆とは別の感覚を持って
生きているとの想いを新たにした。

スポーツが持つチカラなんだろうか。隣人として素直に喜びたい。
中韓にネットに生きる皆さんに心からの「有難う」を送る。

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【 森喜郎の首相就任には驚いた覚えがある 】

2014-02-21 16:42:11 | 04 時事ニュース

小渕首相の突然の死に、当時の自民党を牛耳っていた青木、野中といった、
幹部と自称する四人組の密室会議で、正式な党大会を開かれずに誕生した
不思議な首相が、シンキロウと呼ばれた森。

「日本は神の国」発言とか、進行のIT産業を指して、「イット革命」と原稿を
呼んだりで、こいつ本当にワセダを出たのかと疑われた人物。

世界の賢人が集まる、ダボス会議にも出かけ、あれっ! 森が賢人かよと驚いた
記憶がある。

その森が今度は浅田真央について、要らぬお節介発言で世間を騒がした。
相変わらず「賢い人」ではないな。

ところで今日は嬉しいことがあった。
今のボクが作った会社は、営業マンを一人も置かずに、ネット上で販売している。
その中のお客様が「会社の電話での対応がすばらしい。身体の不調もおかげで
良くなった」と、先週のあの雪の中をご丁寧に、お菓子を送って下さった。
社員にとって、会社への何よりの自信につながる。有難うございました。



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【 日本のメガバンクは日本の役には立っていない 】

2014-02-20 18:12:33 | 04 時事ニュース

今日も東証の平均株価が冴えない。今年に入ってからの上げればすぐ下がる
相場の繰り返しで、日銀の期待を裏切っている。
その元凶がメガバンクだと言っても、本当のことだから、誰からも文句は来ない
と思っているから断言する。

世の中に蔓延したサラ金が、多くの平和な家庭を崩壊させた。
サラ金の広告に出演するのは、売れなくなった俳優の証明だとする空気もあった。

それがどうだろう。まるで市民権を得たかの如く、サラ金各社が堂々と、ペケペケ
銀行グループを名乗り、広告媒体のマスコミも収入を重視して、サラ金の宣伝を
行うことの恥を捨てたかの如しである。

元々メガバンクは、裏に隠れてサラ金の元手を融資して稼いでいた。それが堂々と
顔を曝しての活動に変化したのが怖い。悪事に手を染めたの感覚が無くなっている。

ペケペケ銀行ローンなる高利の貸し付けだって、高利貸しが銀行の本業と開き直った
思いが強い。こんな事じゃ日本の前向きな市場にカネは回らない。メガバンクは悪だ。

部品メーカーや、金型を作る小規模工場の資金需要は増えている。日本の技術を
代表している彼らに何故素直に融資を行わないのか。アベノミクスの妨害的存在と
自覚しているのか。ならばなお悪い。いっそ全行員がサラ金に出向したらどうだ。


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【 やはり日本に来たいんだ 】

2014-02-19 17:21:57 | 04 時事ニュース

昨年初めて対日外国人が一千万人を越えたが、今年に入って
1月の数値がまた好調だ。
目立っているのが韓国人の対日復活で、韓国人にとっても、やっぱり
日本が憧れの国なんだろうな。

長い間日本の輸出を担ってきた、自動車や電機が「地産地消」を推し進め
結果として貿易収支の赤字が増える中で、外国人の来日が増えるのは
国際収支の面でありがたい。

ただ中国からの来訪者に特にに言いたいのは「日本は清潔な国だ」との
認識を持つことだ。
銀座の真ん中で、痰を吐いて当然だの態度では、いずれ締め出すことにも
なろう。もっとヒドイのは、道端で子供に大小便を垂れ流させて、平気な大人
たちが集団で居ることだ。

これは不動産業者に言うことだが、中韓の人間に安易に土地やマンションを
売ることを自制してもらいたい。すでに水源を押さえられたり、東京で最も良い
場所と思われている港区に中韓の居住区が出来たらでは遅い。

3


【 ゴメスはやっぱり要らない 】

2014-02-18 18:46:36 | 02 華麗な生活

くどいようだが、ゴメスは要らない。と言うよりはむしろ外人に四番を頼らず
自前で育てた四番バッターを、いい加減に作る気概を持って欲しい。

ヘンテコリンな肩書で、チームに戻ってきた掛布の眼には有望なバッターが
大勢居るようだ。カレ自身が、千葉の習志野高を出て、春のキャンプの間に
当時のショート藤田平が結婚して休んだ間に、打撃で頭角を現した選手。

最初の一年は八番打者だったが、やがて同年入団の佐野を外野に追いやって
サードで四番に定着した。

高卒の北条や一二三を大きく育てるには最適なコーチだろう。
キャンプで
も、投手コーチの中西の評判が悪い。先ずは肥り過ぎている。

森田のバッティングが良さそうだ。ゴメスよりも森田に四番を任せるぐらいの
広い心でチーム作りをやって欲しい。

2


【 新京と奉天との大きな違い 】

2014-02-18 15:04:20 | 04 時事ニュース

何度も書いたから先刻ご承知の向きも多かろうが、ボクは日本の敗戦により、
旧満州国から引揚者という名の難民として、引揚げてきた一人である。

還暦も過ぎた頃になってから、奉天の平安小と新京の桜木小の同窓会の存在を
知って入会した。この両者は似て非なる個所がいろいろとあって、戦後の環境の
差によるものだと感じている。

新京の方は、ソ連兵の暴虐行為をより多く受けたからか、代わって入場してきた
蒋介石の国府軍への同情みたいなところが残っているのに対し、奉天組は戦後も
すぐに小学校が再開したそうで、蒋介石からか毛沢東からなのか、お父さんの持つ
技術を新国家建設にとの要請を受けて、数年滞在を伸ばしてから帰国した人も多い。

その点では新京組は「あんな中共ごときに」と協力を求められたとしても絶対に嫌だ
と嫌いぬいている人たちが多い。
ボクは近所の人たちと、荷物たって自分で持てる限りとされて、幼い子供も布団を
くくりつけたリュックを背負っての難民帰国であった。

ボクが帰国のために新京を離れてからも、蒋介石と毛沢東の両軍の内戦が激しく、
最後は周囲の村を全部落した中共軍が新京市を包囲して、最後は国府軍の降伏で
終わったそうだが、その末期の新京の物資不足からのインフレは物凄く多くの餓死者
が出たと言う。
同窓会の中に、ボクよりも何歳か若い女性が書いた「チャーズ」という本に陥落までの
凄惨な模様を買いた人がおる。
例の「大地の子」の山崎豊子さんが、同じ場所での模様を書き、盗作だと裁判沙汰に
なったとも聞いた。

奉天組はそこまでの酷い場面を知らない筈で、大量の荷物とともに帰国出来たそうで、
両者の間には目に見えない壁があるように思う。

1


【 台湾の馬政権が米中間で苦しい 】

2014-02-18 14:07:07 | 04 時事ニュース

ここへ来てアメリカが台湾のTPP参加を急ぎ出した。台湾も苦しい。
経済面だけを見るのなら、ライバル韓国に引き離されるのは困る。
同じく貿易立国の立場だから。

ただアメリカの思惑には明らかな「中国外し」の狙いがある。
太平洋を米中で分割支配すると明言している習近平に逆らうのも怖い。

しかし台湾も立派になったものだ。馬英九がいつまでも台湾の政権を握っている
訳ではない。かと言って、再び軍事力で台湾を脅そうとしても、もう紅衛兵は居ない。
中共政権は、見た目よりも国内統一に力が弱い。
下手に台湾海峡に軍を集めたら、シナ大陸の各地に睨みを利かす軍が居なくなり、
昭和初期に様な軍閥割拠のシナの復活が起こり得る。

民衆はもう政府を信頼はしていない。
中国の南シナ海での勝手気ままな振る舞いにベトナムが怒っている。2月16日にも
首都ハノイで反中デモが発生した。今年二度目となるデモだが、警察はデモを容認した。

一方でアメリカが何故かかばう韓国の国内経済が冴えない。
自動車のシェア争いも、現代自のシェアが70%を割り込み、その分欧州車が伸びている。

日本にとって台湾のTPP参加は望ましい。
アジアの状況が米中のG2政策を許さない方向に動きだしている。

気がついたら、欧州の存在感が小さくなってきている。


714


【 ロシアに工業が発達しない 】

2014-02-17 17:15:25 | 04 時事ニュース

地下資源の開発で、工業は立派な大国になったロシアだが、この国には
メイド・イン・ロシアが殆ど無いに等しいと聞いた。本当の話だったら生活の
必需品をすべて輸入に頼っていることになる。

食事がまた、きわめて不味いとも聞いた。到底食えたモノじゃないと。
そういえば、41歳で銀メダルに輝いた葛西選手がピロシキを食べたら
腐っていてお腹を壊したとも聞いた。

ボクがモノココロがついた頃に、奉天の我が家の近くにあった、
白系ロシア人が経営するパン屋のピロシキは素晴らしく美味で、
まだ抱っ子で毎日のオヤツを買いに行っていた。

かつて、チトー大統領がユーゴを統一していた時代に、セルビアの首都
ベオグラードにまともなパンが無かった。
同じ時期にクロアチアのホテルで出るパンは真っ白でやわらかい、
実に美味なものであった。

悪名高いチャウシェスクが独裁者として、ルーマニアに君臨していたころに、
ブカレストの高級ホテルで出るパンは、割ろうとしたら粉々に成る様な代物だった。

今ボクが住む神戸沖の六甲アイランドでもピッツアぐらいは結構食えるも
のがあるが、その店にルーマニア人の女性が居る。

そういえば、神戸の南京町にある、豚まんの名店は、あの天津包子が
元だと聞いて食べに行きたいと願っている。いつ行っても外まで
行列が並んでいる。天津は甘栗でも有名な街だ。



713


【 座視できないシナ大陸の発ガン率 】

2014-02-14 18:45:01 | 04 時事ニュース

大気も水も汚染され、その上に喫煙率も高いのだから、当然かとも思えるが、
肺ガンの世界中での三分の一を占め、食道ガンに至っては半分以上の発生率と
聞いたからには、偏西風の風下に位置する立場からも座視はできない。

ボクは日本の敗戦までの小学生時代を満州で過ごした体験を持つ。
当時から春に黄砂が飛んで来ることを教えられていたが、昨今の大気汚染の
ヒドだは目に余る。

人口論的な見方をすれば、70億に達した地球の人口は明らかに過大に過ぎ、
適当な間引きが必要だとは分かる気がする。
ただしそれは物事をマクロに見た場合に言えることで、ミクロに見ると冗談じゃない
と言うことになる。

だが70億人のうち一割に当たる7億人が、食べる物どころか飲み水にも恵まれて
いない。渇えて死ぬか、ガンで死ぬかの選択を迫られている感がある。

さあ英知を絞るべき時代がやってきた。


712


【 太陽光発電で大儲けを企んだ業者を一斉取り消しに 】

2014-02-14 17:23:44 | 04 時事ニュース

経済産業省の久方ぶりの快挙である。
いかに国民がバカだったかと反省させられる、あの民主党政権が特にタチの悪い
直人という悪人を首相の座につけ、さすがに神の怒りを東北の住民が代表して
受ける羽目になってしまった。

その直人が、同類の孫とつるんで、これからはこれで行くと騒いだ太陽光発電に
これは儲かると動いた悪徳の仲間たちに、今度は神をわずらわす事なしに、経産省
が動いたという訳で、孫自身の事業計画もこの際洗いなおしてもらいたい。

認可を受けた悪徳の手合いが一挙に670件も取り消しになるとは、孫の流儀に
学ぼうとするワルどもに降りる神の怒りと心得よ。ところで直人に下すべき罪状に
ふさわしい罰は無いものか。

711


【 消費税の3%アップは決定したのか 】

2014-02-13 17:47:59 | 04 時事ニュース

4月になれば自動的にアップとなる消費税だが、世間ではこの問題を
既定の事実と見て傍観しているかに映る。

民主党が如何に騒ごうと無視して、消費税の話は無かったことにして
アベノミクスを進行させよと言うのがボクの意見である。

ボクも小規模ながら、ドイツからの輸入品を売りさばく会社を持っている。
当然のことながら、消費税の3%アップは、ボクの会社にも影響が及んでくる。

だから事態が変わらずに、このまま消費税を上げるなら、消費の落ち込みは
必至である。だからボクは消費税が上がっても、自分の扱う商品の現価格を
据え置くことに決めた。

経団連は今ごろになって、漸く四月の賃上げに腰を上げた。いまだに一時金か
ベースアップかで、組合と揉めている。

ボクの小さな会社は、去年の2月にさかのぼり、月給を2万円引き上げて支払って
いる。社員全員に一つの条件を付けた。この2万円は、必ずプチ贅沢に使ってくれと。
2万円は月額だ。年収にして24万円となる。悪くはなかろう。

財界のお偉方は、アベノミクスに賛同してのボクの決断に見習ってもらいたい。

黒字企業が、多額の黒字分を社内留保で貯め込むと、賃金アップで市中に流れる
資金も制限される。内需が頭打ちとなり、社内留保額だけが増えていく。

幸いにも今の個人消費は好調だ。何もあわてて消費税を上げるには及ばない。
野田との約束なんか黙って破ればそれで良い。政治家は騙される方が悪いのだ。

何だって。来年には更に2%を上げて、消費税10%の時代に成るって。馬鹿を言え。
せっかくの個人消費がしぼんでしまう愚策だ。

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【 日露戦争を知っていますか 】

2014-02-13 15:44:54 | 04 時事ニュース

最近の学校教育は、歴史について最も肝心な明治維新以降の戦争の歴史を
教えていないっよの声が多い。韓国に言いたい放題に言われっぱなしで黙らされて
いるのも、歴史教育の不十分いや無視に近い教育の不毛から生まれている。

欧州の各国で少し教養のある人なら、1905年の戦いとして知られている日露戦争
だが、日本人で知らない人間が多いのは問題だと思い、この稿を書く気になった。

戦の原因は色々とあるが、常に南への進出を狙っていたロシアと、それを警戒する
日本とが陸海の総力を挙げての決選であった。ロシアは革命以前の帝国時代の大国。
かたや日本は、清との戦いに勝利はしたが、そこで得た遼東半島の租借権をも、
ロシアをはじめ、フランスとドイツが組んだ三ヶ国の介入によって、返還を迫られた
という小国の悲哀もあった。

大国ロシアが、属国視するポーランド、フィンランド、コサック等の兵も招集した
大軍を陸の決戦地満州平野に送り込んで来たのに対し、士農工商に身分差を
廃止した日本は戦の専門筋の士族を欠いた、農工商に携わる平民から成る
明治以降の軍を動員しての戦であり、世界中の見るところおよそ日本の勝ち目は
無いとされていた。

日露の衝突は1904年に始まっている。最初の敵は旅順港を基地とする
ロシア極東海軍と、旅順の背後の高地に要塞を構えた陸軍が相手であった。
ロシアは極東に配置した軍力を増強するべく、バルチック海に展開していた
艦隊を遠く日本に向かわせる方針を立てる。

東京に在る大本営は、ロシア極東艦隊を旅順港内で処分するべく、
陸軍の四軍団から、乃木大将が率いる第三軍を割いて、旅順要塞の占拠を目指す。
この第三軍が日本にとっての計算外の無為無策の戦いを続けて、多くの将兵を
むなしく失っていく。

幸いなことに、旅順と背後の高地を守り抜いていたロシア軍のステッセル将軍が、
急に戦が嫌になったのか、乃木に和議を申し入れてくるハプニングがあって、
乃木の第三軍がやっと大山元帥が満州平野に集結した四軍の全体が揃う。

戦前3月10日と言えば陸軍記念日であった。この日に日露の両軍が奉天で
激突する予定であった。だが前夜からの濃霧が早朝にも残っていて、
敵軍の動きが全く見えない。
日本軍にとって、この濃霧が神風ならぬ神霧となって、戦の火ぶたが遅れている間に、
旅順でのステッセルの不味い戦争中止の報も広がって、元々厭戦気分のロシア軍の
戦闘意欲が失われ、やっと晴れた濃霧の切れ目から、大山元帥の目に入ってきた
のは、ロシア軍が北を目指して戦場を離れる姿であった。

その地奉天で小学校に入ったボクが教えられた陸軍記念日は、その実ロシア軍の
戦場離脱に日であった。
陸の方はこんな経過を辿ったが、海軍は素晴らしい。遠く喜望峰を回ってやってきた
バルティック艦隊は東郷提督が総指揮を取る連合艦隊の目前で、次々と燃え沈み、
完璧な形での圧勝となる。
こんな海戦は世界の戦の歴史にも例を見ない。まさに完勝であった。


今でも大連や旅順に住む人々は、国籍に関係なく日露戦争の日本側の英雄たちの
名前を指居り数えて我がことのように、自慢すると聞いた。その大連こそが、
ボクの生まれた場所でもある。


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