郎女迷々日録 幕末東西

薩摩、長州、幕府、新撰組などなど。仏英を主に幕末の欧州にも話は及びます。たまには観劇、映画、読書、旅行の感想も。

幕末人気コミック『白縫譚』復刻のニュース

2006年02月13日 | 幕末文化
普通の人々の幕末ベストセラー 、そして幕末の人気伝奇コミック『白縫譚』 で、ご紹介しました『白縫譚』、なんと今年、上段に木版の原本を全編収録の上、下段には読みやすい活字の文章を載せた復刻本が、全三巻で刊行されると、国書刊行会 最新ニュース にありました。

『白縫譚 しらぬいものがたり』全3巻 高田衛=監修/佐藤至子=編・校訂
 群雄割拠する戦国時代の九州。謀計に斃れた大友宗隣の遺児として御家再興と九州平定を誓う若菜姫は、山妖から土蜘蛛の妖術を授かる。時に男に変じて人々の目を眩まし、時に蜘蛛の糸に乗って国々を遍歴しながら、若菜姫は土蜘蛛を自在に操り、父の仇である菊地・太宰両家の攪乱を謀る。
 いっぽう菊地家では美貌の小姓青柳春之助(実は海賊の遺児七草四郎)が主君貞行の寵愛を一身に集め、権力をほしいままにしていた。春之助が御家横領を企んでいることに気づいた鳥山豊後之助は貞行に諌言するも容れられず、豊後之介が左遷された菊地家は存亡の危機に陥る。
 挙兵の時を待つ若菜姫を待ち受ける運命とははたして?
 生き別れた弟との再会、家来たちの数奇な運命、妖術を封じる宝鏡の流転など、さまざまなエピソードを交えながら、美貌の妖賊・若菜姫の活躍を描いた合巻中の最大にして最高の傑作長編伝奇小説。泉鏡花によって「江戸児の張と意気地」を体現した女性像が賞賛され、江戸川乱歩も原本を愛蔵していたことでも知られる、幻の幕末のベストセラー小説が、読みやすい翻刻と、原本の美しいすべての挿絵とともに、ついによみがえる!
 夢枕獏、延広真治氏推薦! 定価92400円(税込・分売不可)5月刊行予定

ああ、しかし、定価92400円って!!! 辛いものがありますねえ。
購入した木版の五編、すべて表紙を載せておきます。




三十二編 上下二冊 柳下亭種員・作 歌川国貞・画 、廣岡屋幸助梓 出版年不明




三十三編 上下二冊 柳下亭種員・作 歌川国貞・画 、廣岡屋幸助梓 出版年不明




三十五編 上下二冊 柳下亭種員・作 歌川国貞・画 、廣岡屋幸助梓 文久2年




五十六編 上下二冊 柳亭種彦(二世)・作 (歌川)芳幾・画  廣岡屋幸助梓 慶應4年




五十七編 上下二冊 柳亭種彦(二世)・作 (歌川)芳幾・画  廣岡屋幸助梓 慶應4年


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2 コメント

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お邪魔します (同田貫上野介)
2006-11-22 19:48:15
はじめまして。
偶然ですが、歌川派の絵ということで三十九編の上を持っています。虫食いだらけで、¥800でした。
柳亭種彦といえば田舎源氏だとばかり勘違いしていまして、三十八編で終わりなのに何で三十九編なのか、と思い色々検索してやってきました。
お蔭様で、タイトルやストーリーも分かり、安心しました。
父方の祖先は菊池のほうでして、九州戦国ものとあれば、興味津々です。
返信する
いまさらなのですが (郎女)
2007-01-27 02:10:19
ご訪問、コメント、ありがとうございました。
結局、復刻本は買っていませんで、といいますか、高価すぎて手が出ませんで、いまひとつ内容がわかっていないのですが、主人公の若菜姫といい、奇想天外なお話しの運びといい、いかにも幕末、なお話です。白縫譚に興味を持ってくださる方はとても少ないので、ご訪問、うれしゅうございました。
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