トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

キリシタンはなぜ迫害されたか? その②

2017-03-23 21:40:10 | 歴史諸随想
その①の続き 山根氏は現代のトランプ米政権と江戸幕府の非寛容性を重ね合わせて述べているが、宗教や思想の自由がようやく認められるようになったのは近世なのだ。現代でも第三世界は宗教や思想の自由だけでなく、人権さえ保障されない国が大半。 まして17世紀前半という『沈黙』の時代、異端審問や魔女狩りで知られる欧州諸国が、宗教や思想の自由を認めず世界で最も非寛容な世界だった。一方、オスマン帝国などの . . . 本文を読む
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キリシタンはなぜ迫害されたか? その①

2017-03-22 21:40:46 | 歴史諸随想
 映画や原作となった小説も未見だが、2月23日付の河北新報15面に「映画「沈黙」に思う」というコラムが載った。寄稿者はノートルダム清心女子大の山根道公教授(1960年岡山県生まれの文学博士とある)。以下はコラム前半からの引用。 「不寛容に向かう時代の潮流を象徴するトランプ米大統領の就任演説が朝のニュースで流れた日に、遠藤周作原作、マーティン・スコセッシ監督の映画「沈黙 サイレンス」の封切りが重な . . . 本文を読む
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ケマル・アタテュルク:トルコ国民の父 その②

2017-03-18 21:40:21 | 読書/中東史
その①の続き 祖国解放運動の第一歩となったサムスン上陸時(1919年)にもケマルは体調不良、ハウザ(現サムスン県)に立ち寄り腎臓病の治療を受けている。解放運動指導者としての地位を確立したエルズルム会議、シヴァス会議時にあっても、腎臓病に苦しんでいた。さらに1925年と27年、冠状動脈血栓を起こしている。36年11月は肺炎となり、37年に入って肝硬変と診断された。しかし、彼は大統領としてハタイ併合な . . . 本文を読む
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ケマル・アタテュルク:トルコ国民の父 その①

2017-03-17 21:40:21 | 読書/中東史
『ケマル・アタテュルク:トルコ国民の父』(設樂國廣著、世界史リブレット086/山川出版社)を先日読んだ。全108頁の薄さが気になったが、昨年8月初出版ということもあり、最新情報を期待して購読する。次は表紙裏にある紹介。 ―ムスタファ・ケマル・アタテュルクは第一次世界大戦で敗北し崩壊寸前のオスマン帝国でアナトリアとルメリー(注)のトルコ人を救済すべく祖国解放運動を展開し、新たにトルコ共和国を樹立し . . . 本文を読む
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震災とデマ その②

2017-03-12 21:10:19 | 仙台/宮城
その①の続き 郭基煥氏の記事は以前にも河北新報に投稿されており、東北学院大学経済部のHPでも紹介されている。昨年3月15日付の河北には、「座標 外国籍者の選挙権 被災地から理想語ろう」というコラムを投稿している。名前から外国人なのは容易に分かったし、タイトルだけで胡散臭かったので、この記事を私は見なかった。但し、郭という姓から中国系と思っていたら、在日三世だった。 この記事を書くにあたり、氏の名で . . . 本文を読む
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震災とデマ その①

2017-03-11 22:40:19 | 仙台/宮城
 東日本大震災から6年目の今日は、メディアがこぞって震災特集を報道する日となっている。一般国民に震災被害を忘れないよう訴えつつ、本当のところはネタとメシの種にしているのがメディアなのだ。宮城の地元紙・河北新報も例によって第一面で震災記事を載せているが、被災地ゆえにこの日以外でも関連記事をトップで扱うことがある。 震災にはデモが飛び交い易いというが、今年1月16日付の河北新報第一面に、震災時の&ld . . . 本文を読む
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アラビアの女王 愛と宿命の日々 15/米・モロッコ合作

2017-03-09 21:40:04 | 映画
 原題:Queen of the Desert 、邦題が酷い作品は珍しくないが、原題も劣らない。“the Desert”だけでは抽象的で何処の砂漠なのか判らない。史実に沿えば「イラクの無冠の女王」とするべきだが、中東オタクでもない限りガートルード・ベルの名は、一般に知られざる人物である。中東オタクの間でもせいぜい女性版アラビアのロレンスと思われているが、実際はロレンスの20 . . . 本文を読む
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さくら野百貨店仙台店閉店と丸光

2017-03-06 21:10:15 | 仙台/宮城
 1週間前の2月27日、さくら野百貨店仙台店が閉店した。閉店するにせよ駅前にある老舗百貨店ならば、何時まで営業を続けるか、前もって予告するものだが、閉店の知らせは突然だった。私を含め、この日の昼のNHKローカルニュースで閉店を初めて知った仙台市民は多かっただろうし、殊に昭和世代の市民にはショックだったはず。 27日、さくら野百貨店仙台店閉店は仙台市民にとって最大級のニュースとなったが、さくら野百貨 . . . 本文を読む
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ADSL終了雑感

2017-03-03 21:10:09 | 私的関連
 3月になり、ネットをADSLから光回線に乗り換えた。これまで私は、日本最大規模のプロバイダーといわれるO社ADSLのシンプルプラン12Mを使っていたが、昨年9月にADSLセット全プランのサービス提供終了の通知を受け、止む無く光回線にしたのだ。ADSLのシンプルプラン12Mを利用していたユーザーさんの中には、既に乗り換えていた人も多いはず。 光回線に比べ、年を追うごとに利用者が減っていたとされるA . . . 本文を読む
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ザ・ニュースペーパー全国公演2017 IN 仙台

2017-02-26 21:10:10 | 音楽、TV、観劇
 2月25日に行われたザ・ニュースペーパーの仙台公演を見てきた。会場は何時もの仙台電力ホール。私が見たのは14時開演の昼の部だが、土曜日ということもあるのか、会場はかなり混んでいた。某デパートのプレイガイドで前売り券を買った際、係員が今回はトランプが米大統領に当選したため、チケットの売れ行きがよいと言っていたのは、宣伝のための誇張ではなかったようだ。「日々変わる「ニュース」を素材に『ザ・ニュースペ . . . 本文を読む
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揺れる大地 1948/伊/ルキノ・ヴィスコンティ監督

2017-02-23 21:10:09 | 映画
 見事な映像美で、絢爛豪華な王侯貴族社会を描いたイタリア映画界の巨匠ルキノ・ヴィスコンティ。意外なことに初期はネオレアリズモ映画を撮っている。『揺れる大地』はその代表作とされ、ヴィスコンティ初期の傑作と言われる。 名前通りヴィスコンティは傍流ながら、由緒あるイタリア貴族ヴィスコンティ家の御曹司。にも拘らず、第二次世界大戦中はイタリア共産党に入党(※但し50年代後半に離党)、この作品も共産党が制作し . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その③

2017-02-17 21:54:10 | マスコミ、ネット
その①、その②の続き どうしたものか拙ブログを見ていた「蜻蛉の眼鏡」氏も、「通りすがり」と重なる社会観を感じる。「フェミニズムの社会病理について言及する」のは自由だが、フェミニズムを“女性独裁権力”と定義しているのには唖然となった。昨今は女がのさばり過ぎている、と被害妄想に陥ったオトコの揶揄目的なのかと思いきや、文面は総じて真面目なのだ。蜻蛉の眼鏡なので、ものの見方が何事も . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その②

2017-02-16 21:57:35 | マスコミ、ネット
その①の続き 男性は総じて男尊女卑思想の持ち主であり、本音では絶対に男女平等を認めない。これは日本や儒教圏に限らず、欧米の男たちも内心では女性蔑視しており、それを巧妙に隠しているだけである。欧米思想や文明の基盤となっているキリスト教自体、徹底した男尊女卑宗教だから。「通りすがり」の宗派は不明だが、いかに匿名といえ、今時ここまで女性蔑視を鮮明にするのは珍しい。「女は所詮女なので責任なんか取れっこあり . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その①

2017-02-15 21:10:24 | マスコミ、ネット
 gooブログには「この記事を見た人はこんな記事も見ています」という機能があり、同じgooブログならば他の記事もリンクされるシステムとなっている。 先日、実に奇妙なブログ記事のリンクがあった。記事名が「留学女子大生行方不明、女性は男女交際を甘く見る」、ブログ名は「社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)」。ブログの副題にはこうある。「国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミ . . . 本文を読む
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ラブメイカー

2017-02-12 21:40:08 | 読書/小説
 本棚にある『ラブメイカー』 (ハヤカワ文庫 SF-408) を、久しぶりに読み返した。本書はNY在住の編集者ジョセフ・エルダーによるオリジナルアンソロジー『Eros In Orbit』(軌道のエロス、1973年)の邦訳で、日本語版の初出版は昭和55(1980)年。タイトル通り、未来における性愛をテーマにした書き下ろし中短編10篇が収録されている。 読み返したといえ全篇を読んだ訳ではなく、以前に面 . . . 本文を読む
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