トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

揺れる大地 1948/伊/ルキノ・ヴィスコンティ監督

2017-02-23 21:10:09 | 映画
 見事な映像美で、絢爛豪華な王侯貴族社会を描いたイタリア映画界の巨匠ルキノ・ヴィスコンティ。意外なことに初期はネオレアリズモ映画を撮っている。『揺れる大地』はその代表作とされ、ヴィスコンティ初期の傑作と言われる。 名前通りヴィスコンティは傍流ながら、由緒あるイタリア貴族ヴィスコンティ家の御曹司。にも拘らず、第二次世界大戦中はイタリア共産党に入党(※但し50年代後半に離党)、この作品も共産党が制作し . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その③

2017-02-17 21:54:10 | マスコミ、ネット
その①、その②の続き どうしたものか拙ブログを見ていた「蜻蛉の眼鏡」氏も、「通りすがり」と重なる社会観を感じる。「フェミニズムの社会病理について言及する」のは自由だが、フェミニズムを“女性独裁権力”と定義しているのには唖然となった。昨今は女がのさばり過ぎている、と被害妄想に陥ったオトコの揶揄目的なのかと思いきや、文面は総じて真面目なのだ。蜻蛉の眼鏡なので、ものの見方が何事も . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その②

2017-02-16 21:57:35 | マスコミ、ネット
その①の続き 男性は総じて男尊女卑思想の持ち主であり、本音では絶対に男女平等を認めない。これは日本や儒教圏に限らず、欧米の男たちも内心では女性蔑視しており、それを巧妙に隠しているだけである。欧米思想や文明の基盤となっているキリスト教自体、徹底した男尊女卑宗教だから。「通りすがり」の宗派は不明だが、いかに匿名といえ、今時ここまで女性蔑視を鮮明にするのは珍しい。「女は所詮女なので責任なんか取れっこあり . . . 本文を読む
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男にはプライドがある その①

2017-02-15 21:10:24 | マスコミ、ネット
 gooブログには「この記事を見た人はこんな記事も見ています」という機能があり、同じgooブログならば他の記事もリンクされるシステムとなっている。 先日、実に奇妙なブログ記事のリンクがあった。記事名が「留学女子大生行方不明、女性は男女交際を甘く見る」、ブログ名は「社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)」。ブログの副題にはこうある。「国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミ . . . 本文を読む
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ラブメイカー

2017-02-12 21:40:08 | 読書/小説
 本棚にある『ラブメイカー』 (ハヤカワ文庫 SF-408) を、久しぶりに読み返した。本書はNY在住の編集者ジョセフ・エルダーによるオリジナルアンソロジー『Eros In Orbit』(軌道のエロス、1973年)の邦訳で、日本語版の初出版は昭和55(1980)年。タイトル通り、未来における性愛をテーマにした書き下ろし中短編10篇が収録されている。 読み返したといえ全篇を読んだ訳ではなく、以前に面 . . . 本文を読む
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書物に見る中東の女たち その②

2017-02-07 21:40:07 | 歴史諸随想
その①の続き 2年ほど前から私は、トルコ人作家オルハン・パムクの小説にハマっている。トルコ初のノーベル文学賞受賞という経歴はともかく、実に読ませられるストーリーテラーであり、現代トルコ社会も作品から伺えて興味深い。 パムクの小説の主人公は総じて自意識過剰、イジイジ悩む男に対し、女は気丈で積極的というパターン。この辺りは日本や欧米の現代小説とさして変わりなく、欧米人の受けがよいのも納得する。ちなみに . . . 本文を読む
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書物に見る中東の女たち その①

2017-02-06 21:10:10 | 歴史諸随想
 ネットでは、中国や韓国の女たちのエキセントリックな言動を取り上げている記事を結構見かける。これまで私が見た限り、その多くは悪口や嘲笑、揶揄目的であり、弁護するのは少数だった。この種の記事が受けるのも、日本のメディアが隣国の女たちの不都合な情報を伝えないからである。 虚偽なら論外だが、その類の書込みは全く問題ない。中韓のサイトでも日本女性への誹謗中傷が溢れており、隣国の女どもの異常性や奇矯さを知ら . . . 本文を読む
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難民問題騒動 その②

2017-02-01 21:40:08 | マスコミ、ネット
その①の続き 拙ブログに何度かコメントされているブロガー『珈琲ブレイク』さんの記事、「墓田桂『難民問題』中公新書、2016」は実に興味深い。この新書を私は未読だが、「著者の墓田桂氏は、フランスの国立ナンシー第二大学で学位を取得した成蹊大学教授で、2013年から法務省の難民審査参与員を2年間勤め、また難民の現場をなんども実地検証した経験をもつ専門的な学者」という。記事で私の関心を引いた個所を引用した . . . 本文を読む
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難民問題騒動 その①

2017-01-31 21:10:07 | マスコミ、ネット
 1月30日付河北新報の第一面は次の一文が大見出しとなった。「米、難民ら280人入国拒否」。その脇には「NY地裁 送還禁止命令」とあり、30日や今日の日本のメディアのトップニュースは、この関連報道一色となった。 難民受け入れの凍結、シリアなどのイスラム圏7カ国からの入国禁止を決めた米大統領トランプによる大統領令は鳴り物入りで署名されており、日本のメディアでも早々にそれへの抗議活動を伝えている。 一 . . . 本文を読む
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エジプトで死去したオスマン皇帝の孫

2017-01-27 21:40:04 | 世相(外国)
 先日、九州在住ブロガーさんによるオスマン帝国史シリーズを興味深く読んだ。最終回「大オスマン帝国Ⅹ」には、帝国滅亡の決定打となった第一次世界大戦時の皇帝メフメト5世の名が見え、wikiを見たら1918年7月3日、つまり戦争降伏前に73歳で死去とある。さらに脚注には2010年5月28日付Zaman紙による、「最後のスルタンの孫オルハン・エフェンディ死去、夢からなわずエジプトに埋葬」という記事のリンク . . . 本文を読む
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何度でも行きたい世界のトイレ

2017-01-23 21:40:04 | 読書/ノンフィクション
 行き付けの図書館の新刊コーナーに置かれていた『何度でも行きたい世界のトイレ』(ロンリー・プラネット編、中島由華訳、河出書房新社)を、先日借りて見た。世界各地のトイレを写した解説付き写真集であり、トップ画像はその表紙。2頁には「究極のトイレガイドをお届けします」の見出しで、本のコンセプトをこう結んでいる。「この本では、絶景を一望できるトイレ、市街地に設けられた、人目を引く斬新なトイレ、険しい山の頂 . . . 本文を読む
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映像に見るナポレオン

2017-01-19 21:10:06 | 音楽、TV、観劇
 昨年末、ナポレオンが登場するТVドラマやDVDを続けて見た。TVドラマはBBC制作ドラマ『戦争と平和』、NHKが8回シリーズで放送している。タイトル通り原作はトルストイの同名の小説で、このドラマのあらすじやキャストを紹介したサイトもある。 そしてDVDのほうは『ワーテルロー』。これも文字通り、ナポレオン最後の戦闘となったワーテルローの戦い(1815年6月18日)の映画化。 どちらのドラマも秀作だ . . . 本文を読む
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SONGS/スティング特集

2017-01-15 21:40:09 | 音楽、TV、観劇
 今年1月12日放送のNHK『SONGS』に、スティングが初登場した。番組タイトルは“65歳のロック魂”と銘打ち、NHKの公式サイトではこう紹介している。 「イギリスが生んだ世界的ロックスター、スティングがSONGSに初登場。今回、NHKの101スタジオでスペシャルライブを披露した。大ヒット曲3曲『孤独のメッセージ』『見つめていたい』『イングリッシュマン・イン・ニューヨー . . . 本文を読む
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イスタンブルで朝食を その③

2017-01-11 22:10:08 | 読書/ノンフィクション
その①、その②の続き 意外なことにイスラエルでは、欧米諸国に比べてもベジタリアン率やヴィーガン率が高いそうだ。カインとアベルの神話から、ユダヤ教徒はヤハウェと同じく肉に目がなく野菜にはそっぽを向く、と何となく思っていたが短絡的すぎた。作者はベジタリアンのユダヤ人に、ベジタリアンとカシュルート(ユダヤ教の食事規定)との関連を訊ねている。 多くのは日本人は、食物の禁忌の多い宗教というとイスラム教やヒン . . . 本文を読む
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イスタンブルで朝食を その②

2017-01-10 21:10:24 | 読書/ノンフィクション
その①の続き 現代では定住民が殆どのトルコ人だが、騎馬民族の末裔ゆえか、基本的には肉食系なのだ。メインディッシュ用の肉で最も人気なのは仔羊肉で、鶏肉やマトン肉、牛肉が続く。飲酒癖に定評があるトルコ人でも、豚肉はやはり食べない。 これまた騎馬民族の伝統なのか、チーズやヨーグルトなどの発酵型乳製品は、食材として広く食べられている。ヨーグルトという言葉自体、トルコ語の「ヨウルト」に由来しているそうだ。ト . . . 本文を読む
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