杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・北本中いじめ自殺事件控訴(2012年7月23日)

2012-07-25 02:18:55 | いじめ問題・子ども問題
東京地方裁判所は、北本中いじめ自殺事件について、7月9日に請求棄却との判決をしました。
23日に東京高等裁判所に控訴をしました。


なにより問題なのは、いじめの存在を適切に認めていないところです。
いじめ自殺事件では、多くの場合にいじめた側は、いじめていない、遊びだった、ふざけだった
と言うことが多いのです。

ですから、被害者が残した手がかりの中にいじめを受けていた状況をどれだけ読み取れるかが重要です。

本件では、中1になる前の小学校の頃の担任教員との交換日記帳があり、その中には耐えがたいいじめ被害を訴えた様子が書かれていました。この日記帳を、いじめの被害体験のある男性とともに読みといた意見書を裁判所に証拠として提出していました。


<以下、この男性の意見書の抜粋部分を掲載しておりましたが、ご要望により、削除いたします。>


こういった証拠を裁判所は、真剣に読んでくれたのだろうか、と不安に思います。
子どもはいじめを大声では訴えないものです。
子どもの気持をを見ようとしなければ、見過ごしてしまいます。
いわんや、いじめはなかったものとして隠そうとしたら、見える物まで見えなくなってしまいます。

それは、なくなった被害者を見殺しにするだけでなく、残っている子どもたちにとっても
大人や社会を信頼できないものにしてしまいます。




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1 コメント

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うちの子もいじめに・・・ (まさすけ)
2012-08-08 19:06:51
杉浦先生
こんばんは。

実は、うちの子(小学4年生、男子)もいじめにあっています。

といっても、テレビや新聞などで報道されるような、深刻なものとは程遠く、たとえば、うちの子の場合は、あだ名をつけられ、からかわれる。筆箱や教科書を(良く探せば分かるような場所に)隠される。ちょっと、取っ組み合いのような(喧嘩とまではいえない)事になる・・・程度の、小学生にはよくありがちな、他愛のないものです。

しかし、先日、夏休みのプール開放日で、プールを終えて、洋服に着替えて帰ってくる途中、運動場の真中で、友達から、バケツで水を浴びせられ、ずぶ濡れになって帰ってきました。うちの子は、ケロッとしていますが、普通、洋服を着た人間にバケツの水を浴びせるとは、ちょっと酷いと思います。

うちの子に水をかけた相手の子およびその両親に、刑事罰を求めることはできるのでしょうか??

また、大人どうしの場合では、洋服を着た人間にバケツの水を浴びせると、何らかの刑事罰に処せられるのでしょうか?
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