杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・趙治勲棋士、タイトルが70に!

2007-03-19 22:30:18 | Weblog
 二十五世本因坊の趙治勲(ちょう・ちくん)さんが、NHK杯囲碁トーナメントで優勝し、タイトル獲得・優勝回数記録を70に更新したと新聞に載っていました。

 実は、私は、高校生の頃から、趙治勲さんが大好きで、どんどん強くなっていく治勲さんを応援していました。生まれ月まで同じということも関心を持ち始めた動機としてあったように思います。

そのころから、治勲さんの勝負が新聞に載っているときには、囲碁のルールも知らないのに棋譜や解説を真剣に読んでいました。
持ち時間を序盤の長考でほとんど使い切り、自らが秒読みの中であるにもかかわらず、相手を追いつめていくというパターンがとてもスリリングで人間としての息づかいを(今思えば)感じていたように思います。

当時、どなたかの評に「趙治勲は負け味の少ない棋士」と書かれていたことが印象的でした。負けないという強さは、どんな相手をも参らせるしたたかさであり、素早く圧勝する強さよりも手強いものなんだなということを、この「負け味の少ない」という言葉を何度も口の中でつぶやきながら、重く反芻したことを覚えています。

 その後、大人になってから一度だけ日本棋院で囲碁を習ったことがあって、その教室が始まる生徒の自己紹介の時にも「趙治勲さんのファンで、囲碁をはじめたいと思いました」と話しましたが、練習で小学生(子どもはすごいです!)に負けて、見切りをつけ、結局趙さんの書の扇子を買っただけで(今も夏はこの扇子を使っています)日本棋院通いは終わりました。

 囲碁の世界は5,6歳の頃から頭角を現さなければ可能性のない厳しい世界で、10代から20代の頃には、趙治勲さんは破竹の勢いだったように記憶していますが、このところ「趙」の文字に目を留めても若手の方だったりして、がっかりすることも多かったので、久しぶりに「趙治勲」の文字を目にし、タイトルを伸ばしたとの報道で、すごくうれしくなりました。

 通算の勝ち数は1256勝で、林海峯名誉天元の1305勝に続く歴代2位ということです。
あと50勝を挙げてほしいと、同い年のファンとしては、高校生の頃とは違った思いで応援を送っています。


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